米連邦公開市場委員会(FOMC)で、ぜい弱な世界経済をめぐる 懸念を踏まえ、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行 水準に据え置くことを決定した。だが年内利上げの可能性は残した。 しかし、17日のニューヨーク株式市場は、事前に警戒された米利 上げの見送りを好感して大きく買われた後、今後の金融政策をめぐ り不透明感が残ったことから、3日ぶりに下落した。 優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比65.21ド ル安の1万6674.74ドルで終了した。 FOMCで金利据え置きを決定したこと受け、米短期金利先物が上 昇した。CMEフェドウォッチによると、市場が織り込む10月利 上げの確率は21%、12月利上げの確率は51%となっている。 近々、利上げがあるとの観測が有力になっている。 また、同時に、米S&Pは、17日、三井住友フィナンシャルグル ープやみずほフィナンシャルグループなど国内金融機関の格付けを 一斉に引き下げたと発表した。日本国債の格下げに伴う措置。 大手銀行グループと、京都銀行など地方銀行7行の格付けは、従 来の「A」から、上から7番目の「Aマイナス」に1段階引き下げ た。日本国債が格下げされ、危機の際に日本政府からの支援が想定 されている銀行の信用力も引き下げた。 というように、今日の東京市場も大荒れの予感がする。NYSEの 流れを引き継ぎ、かつ、米S&Pの格付けの引き下げという悪い材 料が出て、FOMC米利上げ見送りの良い材料とどう調整するのか 、また、今後の利上げをどう織り込むのか、市場動向を読むのは大 変である。 市場に聞くしかないのであろうか? さあ、どうなりますか? ============================== NY株、65ドル安=米利上げ見送りも不透明感 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク株式市場は、事前に 警戒された米利上げの見送りを好感して大きく買われた後、今後の 金融政策をめぐり不透明感が残ったことから、3日ぶりに下落した。 優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比65.21ド ル安の1万6674.74ドルで終了した。一方、ハイテク株中心 のナスダック総合指数は4.71ポイント高の4893.95。 (2015/09/18-05:58) ============================== 米金利据え置き、年内利上げの可能性残す=FOMC 2015年 09月 18日 03:56 JST [ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB) は17日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、ぜい 弱な世界経済をめぐる懸念を踏まえ、フェデラルファンド(FF) 金利の誘導目標を現行水準に据え置くことを決定した。だが年内利 上げの可能性は残した。 声明は「最近の世界経済、および金融動向は経済活動をやや抑制し 、インフレに目先、一段の下向きの圧力を加える可能性がある」と し、海外リスクなどを踏まえ、利上げを先送りしたと説明した。 ただ同日に発表されたFRB当局者の金利見通しでは、17人中13 人が年内に1度以上の利上げを見込んでおり、年内の利上げバイア スは維持した。だが前回の15人からは減った。 一方、少なくとも2016年まで利上げを見送るべきと考える当局 者は4人と、前回の2人から増えた。 FRBは利上げの決定に当たっては、「労働市場がさらに幾分改善 」し、インフレが加速するとの「合理的な確信」が持てた時に行う との方針をあらためて表明した。 経済見通しでは、今年の成長率が2.1%に上方修正されたが、 2016、17年は下方修正された。 失業率は来年4.8%に低下すると見込まれているが、インフレが 2%に戻るペースはかなり鈍いと想定している。 長期FF金利の見通しは3.5%と、前回の3.75%から低下し た。 今回の決定に反対票を投じたのは、米リッチモンド地区連銀のラッ カー総裁1人だった。 ============================== 10月利上げ確率21%、12月は51%=米短期金利先物 2015年 09月 18日 04:20 JST [17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が17日まで 開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定 したこと受け、米短期金利先物が上昇した。 CMEフェドウォッチによると、市場が織り込む10月利上げの確 率は21%、12月利上げの確率は51%となっている。 ============================== 国内金融機関も格下げ、米S&P 国債に連動 2015/09/17 20:59 【共同通信】 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は17 日、三井住友フィナンシャルグループやみずほフィナンシャルグル ープなど国内金融機関の格付けを一斉に引き下げたと発表した。日 本国債の格下げに伴う措置。 大手銀行グループと、京都銀行など地方銀行7行の格付けは、従 来の「A」から、上から7番目の「Aマイナス」に1段階引き下げ た。日本国債が格下げされ、危機の際に日本政府からの支援が想定 されている銀行の信用力も引き下げた。 三菱UFJフィナンシャル・グループは、従来の格付けに政府支 援が織り込まれていないため、判断を変えなかった。