5494.日銀総裁の記者会見で



日銀の黒田東彦総裁は金融政策決定会合終了後の記者会見で、中国
経済についても「当局の財政金融政策に支えられておおむね安定し
た成長経路をたどる」「足元で製造業を中心にやや減速しているの
は事実だが、非製造業は強い消費を背景に着実に拡大している」と
指摘した。

日本経済では、7〜9月期以降の動向を注視するとした一方で、「
財政と金融の両面で景気の下支えをしようという意欲をみせている
うえ、政策余地もかなり広く持っている」ため安定成長は可能と強
調した。

中国経済は少し減速するが、大きな減速はないとしたし、日本経済
も順調であるとしたが、黒田総裁の経済認識は、おかしいと思う。

勿論、日銀総裁としての立場があり、あまり厳しいことは言えない
のかもしれないし、言うと金融政策での対応を迫られることになり
、現時点で量的緩和の拡大はできないので、こう言うしかなかった
のであろう。

しかし、量的緩和により、食料品などの輸入品価格が上がり、世界
的な食料品価格は値下がりしているのに、日本だけはその恩恵に浴
していない。これも量的緩和による円安が影響しているからである。

115円から120円程度が日本では心地よい円レベルであるのに
、それ以上の円安にしたことで、国内消費を抑制してしまった。

現在、120円であり、今後FRBが利上げを行うと、120円以
上の円安レベルになる可能性が有り、ここでは量的緩和をできない。
逆に量的緩和を少し緩める選択をするべきかもしれない。

日本の今度の景気対策は、難しいことになる。日銀と政府が協調し
て、日本経済の活性化を行うことである。長期停滞モデルを念頭に
政策を考えることが必要である。

さあ、どうなりますか?

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日銀総裁、中国経済「当局の財政・金融政策に支えられ安定成長可能」 
2015/9/15 17:17nikkei
 日銀の黒田東彦総裁は15日、金融政策決定会合終了後の記者会見
で、最近の世界的な株安について「中国経済の先行きや米利上げ観
測などが材料視された」と述べた。「日々の株式市場の動きに具体
的にコメントするのは控える」としつつ、市場の一般的な見方を踏
襲した。一方で、世界経済の先行きは「先進国を中心に緩やかな成
長が続く」とし、中国経済についても「当局の財政金融政策に支え
られておおむね安定した成長経路をたどる」との認識を示した。
 中国経済について黒田総裁は「足元で製造業を中心にやや減速し
ているのは事実だが、非製造業は強い消費を背景に着実に拡大して
いる」と指摘。7〜9月期以降の動向を注視するとした一方で、「
財政と金融の両面で景気の下支えをしようという意欲をみせている
うえ、政策余地もかなり広く持っている」ため安定成長は可能と強
調した。
 8月に中国人民銀行が通貨人民元を切り下げ、その後は買い支え
に動いた点については「基本的に為替レートの決定について市場の
状況をより反映するようにした」との認識を示した。人民元の買い
支えについては「過度な変動を避けるための対応や投機的な動きを
規制している」と指摘した。国際通貨基金(IMF)が人民元を特
別引き出し権(SDR)に加えるかどうか検討していることについ
ては、「貿易に広く使われているかどうかと(特別な制約や規制な
どがない)フリー・ユーザブル・カレンシーであるかどうかに尽き
る」として、直接的な言及は避けた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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16年度前半頃の物価2%達成見通し、依然として維持=日銀総裁
2015年 09月 15日 16:33 JST
[東京 15日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は15日、金融政
策決定会合後に記者会見した。主な発言は以下の通り。
─企業ヒアリングでは、新興国経済の減速が将来影響出ると懸念し
ている企業もある
─日本で中国経済の影響最も大きいのは貿易
─表面上、日中株価はシンクロしているが直接リンクしているわけ
でない
─米国が仮にいつか利上げすれば、米景気回復の確信のあらわれと
理解
─米経済の強い回復、世界経済にプラスとの考え変わらない
─サービス価格、物価と賃金が相互に関連しながら2%目標に向け
上昇していくことが望ましい
─4─6月期のマイナス成長は一時的要因多い
─7─9月GDP、プラスにもどってもおかしくない
─新興国の米利上げによる資金逆流懸念、弱まっている
─新興国、外貨準備などで資金逆流への耐性できている
─9月米利上げの可能性、特別な知識あるわけではなく言及控えたい
─統計によっては需給ギャップはプラス、物価の基調にはポジティブ
─為替レートは物価に一定の影響与えるが、円安になれば必ず上が
るかは別問題
─一定期間とれば、どんどん円安・円高になることはあまりない
─為替が120円で変わらないなら物価が上がらないということは
ない
─原油動向が短期的に日本の物価に影響するのは事実
─2016年度前半頃に物価2%に達成する可能性高いとの見通し
、依然として維持している
─原油次第で物価目標達成時期が前後にずれる可能性
─中国為替についてはコメント控える
─中国の為替決定、より市場状況反映している
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東証大引け、4日ぶりに反発 買い戻しで、業界再編期待も支え
2015/9/15 15:26nikkei
 15日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、前
日比60円78銭(0.34%)高の1万8026円48銭で終えた。前日までの
3日続落で下げ幅が800円を超えたことから、買い戻しが入った。伊
藤ハと米久の経営統合報道で高まった業界再編期待も相場の支援材
料になった。ただ米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、大引
けにかけては買いを手控える動きが強まった。
 朝方から幅広い銘柄に買いが広がった。一部に日銀の追加緩和期
待が根強いなかで、前場中ごろには上げ幅が360円を超え、日経平均
は1万8300円に乗せる場面もあった。昼すぎに金融政策の現状維持
が伝わると、為替が円高・ドル安方向に傾くとともに日経平均先物
の上げ幅が一気に縮小。後場寄りの日経平均もつられるかたちで一
時1万8000円を割り込んだ。その後は業界再編期待などが支えとな
りやや値を戻して終えるなど、荒い値動きが続いた。
 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅
に続落した。
 東証1部の売買代金は概算で2兆3026億円。売買高は20億8033万
株だった。東証1部の値上がり銘柄数は924、値下がりは850、変わ
らずは123だった。
 トヨタや日産自の自動車株、日清粉GやJTの食品株で値上がり
が目立った。ファナックやファストリの値がさ株も堅調に推移した
。ダイキンや日東電、パナソニックも高い。一方で熊谷組など建設
株の一角は下落が目立った。NTTドコモ、KDDI、ソフトバン
クの携帯3社も引き続き安かった。
 東証2部株価指数は続落した。ベネ・ワンや土木管理が下げ、ヨ
ネックスやDNAチップが上げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


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