5491.課題先進国の役目



日本は、世界的にも長期停滞国として、25年も停滞している。
衰退するわけでもなく、かと言って発展するわけでもなく、長く佇
んでいる。

このため、日本と同じようになることを世界は恐れている。欧州や
中国は今後、少子高齢化してくるので、日本と同じようになると恐
れている。日本化するぞというのが、経済界の脅し文句になってい
る。

ということは、日本が世界に先駆けた課題を解決することが求めら
れているということでもある。

日本は、高齢化社会に直面して、その解決をこの10年ぐらいに行
った。その結果が今、出てきている。

女性の平均寿命は86.83歳で世界一であり、男性は80.50歳で世界3
位ということになり、かつヘルプエイジのレポートによると、高齢
者の生活の質の順位は8位となり、欧米諸国と同様なレベルになっ
ている。

ヘルプエイジは、高齢化対策の政策面での先進国と見なしているよ
うだ。日本は現在、3人に1人が60歳以上という超高齢社会である。
その日本は、1960年代に包括的な福祉政策を採用し、国民皆保険、
国民皆年金、先進的な税制などを取り入れた。おかげで現在、比較
的健康な労働力人口を有しており、国民の寿命も延びた。その結果
、日本は世界で最も高齢化が進んだ国であるばかりでなく、世界で
最も健康で富裕な国にもなっている、とレポートは語る。

また日本は、OECD加盟国中で、働いている高齢者の割合が最も高い
国の1つだともレポートは言及している。

ヘルプエイジのトビー・ポーター代表は、「今日、世界のあらゆる
国で、高齢人口の割合が増えている。2050年には、『インデックス
』の対象96ヶ国中46ヶ国で、60歳以上の人口が3割以上となるだろう
。準備のためにあと35年しかない」と語っている。

日本は、この面で先頭に立って、解決を施行しているのだ。

このため、今後、日本の制度などが世界から模範とされて、真似さ
れることになる。そのためにも日本は高齢化社会をより快適にした
社会と労働を高齢者ができる社会を目指していく必要がある。

課題先進国として、少子高齢化に向き合い、長期停滞を解決する方
法を試行錯誤して見つけることが日本の役目であるようだ。

さあ、どうなりますか?

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日本は福祉政策の先進国、欧米以外で最上位 高齢者が暮らしやす
い国ランキング
更新日:2015年9月11日newsphere
高齢者の生活の質(QOL)の向上を目指す国際ネットワーク「ヘルプ
エイジ・インターナショナル」は、世界96ヶ国の高齢者の生活環境
の調査を行い、高齢者が暮らしやすい国の2015年のランキングを発
表した。1位はスイスだった。日本は8位に入り、欧米以外では最上
位だった。
◆どんな基準に基づくランキングか
ヘルプエイジのランキング「グローバル・エイジウオッチ・インデ
ックス」は、2013年から毎年発表されており、今年で3回目となる。
96ヶ国を対象としていて、AFPによれば、世界全体では9億100万人近
い60歳以上の人口のうち、91%をこの96ヶ国で占めるという。
「インデックス」で評価の対象とされるのは、以下の4分野だ。
・収入(年金制度の普及度や、高齢者の貧困率など)
・健康(60歳時点での平均余命や、健康寿命など)
・教育・雇用(就労率など)
・支援環境(周囲からのサポートの受けやすさ、公共交通機関の利
用しやすさなど)
日本は、世界一の長寿命が寄与し、健康分野では全体の1位となった。
総合1位のスイスは、支援環境で全体の1位だったほか、健康と教育
・雇用でそれぞれ2位だった。
◆どんな国が高評価だったのか
「インデックス」で高評価を得たのはどのような国だろうか。ヘル
プエイジのレポートによると、年金と、医療アクセスと、高齢者の
社会参加支援への投資に関して、広範囲なアプローチを採っている
国が好成績だったという。AFPは、上位国は全て、高齢者の生活向上
、医療を利用しやすくする政策の実施、高齢者にとってより使いや
すいインフラの整備、年金の促進に重点を置いている、と伝えた。
ヘルプエイジの構成団体である英「エイジ・インターナショナル」
のクリス・ロールズ代表は、このインデックスで好成績を挙げてい
るのは、高齢者の福祉と自立を支援する政策を取っている国だと語
っている(ガーディアン紙)。ロールズ代表は、政府による高齢化
問題の認識と取り組み次第で、高齢者のQOLは向上するとの旨を語っ
ている。
1位のスイスに関して、ヘルプエイジのレポートは、人口の24%近く
を60歳以上が占めるスイスは「アクティブ・エイジング」のさまざ
まな政策とプログラムを有しており、高齢者の就労と健康、支援環
境を助成している、としている。駐日EU代表部の公式ウェブマガジ
ン「EU MAG」によると、アクティブ・エイジングとは、QOLを低下さ
せることなく、社会参加を続けながら年齢を重ねていくこと。
ランキングの最下位層にはアフリカ諸国が集中していた。下位10ヶ
国中7ヶ国がアフリカの国だった。また、それ以外の下位国には皆、
紛争という背景があるとレポートで言及されている。アフガニスタ
ンは3年連続で最下位だった。
◆日本は高齢化問題への取り組みの先進国?
日本について、ヘルプエイジは、高齢化対策の政策面での先進国と
見なしているようだ。日本は現在、3人に1人が60歳以上という超高
齢社会である。その日本は、1960年代に包括的な福祉政策を採用し
、国民皆保険、国民皆年金、先進的な税制などを取り入れた。おか
げで現在、比較的健康な労働力人口を有しており、国民の寿命も延
びた。その結果、日本は世界で最も高齢化が進んだ国であるばかり
でなく、世界で最も健康で富裕な国にもなっている、とレポートは
語る。8位という順位は、先進的な社会政策の表れだとしている。
また日本は、OECD加盟国中で、働いている高齢者の割合が最も高い
国の1つだともレポートは言及している。
ブルームバーグは、国連の最新データだとして(「国連世界人口推
計2015年改訂版」)、2050年に最も高齢化が進んでいるとされる国
を列挙している。日本、韓国、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、
スペインの6ヶ国である。これらの国では、人口の4割以上が60歳以
上となるようだ、と伝えている。そうなれば、勤労世代が、景気の
停滞と増大する公的負債をこらえつつ、社会福祉費の支払いをして
いくという重荷を負うことになる。「2000年世代よ、用心せよ」、
とブルームバーグは呼びかけている。
これらの6ヶ国の中で日本だけが、高齢化問題に向き合っているよう
に見える、とブルームバーグはヘルプエイジの「インデックス」を
参照して述べている。ギリシャと韓国は、60代以上が住むには最悪
の場所だ、と語っている。
「インデックス」では、韓国は高齢者の貧困率が48.5%と全体で最
も高かった(AFP)。貧困の基準は、等価可処分所得が国の全人口の
中央値の半分を下回っていることを指す(相対的貧困率)。
◆世界中で高齢化は待ったなし?
「インデックス」の目的は、国際社会に、高齢化問題への取り組み
強化を訴えることにあるようだ。「エイジ・インターナショナル」
はウェブサイトで、高齢化は、はっきりと世界的な問題である、と
した。各国政府、特に発展途上国は、自国の高齢化に対する計画作
りを始める必要がある。現在の多くの国の「若者の急増」は、将来
、「高齢者の急増」となるだろう、と語っている。
ガーディアン紙によると、世界のあらゆる部分、特に発展途上国で
寿命が延びているという。現在、60歳以上は世界全体でおよそ9億100
万人おり、世界人口の12.3%を占める。これが、2030年には14億人
に増え、世界人口の16.5%になるという。さらに、ブルームバーグ
によると、2050年には21億人に増え、世界人口の21.5%になるとい
う。
ヘルプエイジのトビー・ポーター代表は、AFPで、「今日、世界のあ
らゆる国で、高齢人口の割合が増えている。2050年には、『インデ
ックス』の対象96ヶ国中46ヶ国で、60歳以上の人口が3割以上となる
だろう。準備のためにあと35年しかない」と語っている。
(田所秀徳)
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女性86.83歳で3年連続世界一 14年の日本人平均寿命 
2015/7/30 22:11
 2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳で、とも
に過去最高を更新したことが30日、厚生労働省の調査で分かった。
女性は3年連続世界一、男性は前年の4位から3位になり、世界有
数の長寿国であることを改めて示した。14年生まれの女性の半数近
くは90歳の卒寿を迎えると試算した。
 厚労省は「がんや心臓病、肺炎、脳卒中などによる死亡率が改善
したことが要因」と分析。医療技術の進歩や健康志向の高まりに伴
って「今後も平均寿命は延びる余地がある」(同省担当者)として
いる。
 日本人の平均寿命は戦後、ほぼ一貫して延びており、女性は1984
年に、男性は13年に初めて80歳を突破した。14年は13年と比べて、
女性が0.22歳、男性は0.29歳延びた。男女差は6.33歳となり、03年
の6.97歳をピークに緩やかに縮まってきている。
国・地域別の平均寿命(2014年、歳)
女 性	            男 性
1(1)	日  本	86.83	1(1)	香  港	81.17
2(2)	香  港	86.75	2(2)	アイスランド※	80.8
3(3)	スペイン※	85.60	3(4)	日  本	80.50
4(4)	フランス	85.4	3(3)	ス イ ス※	80.5
5(6)	韓  国※	85.1	3(5)	シンガポール	80.5
(注)厚労省まとめ。カッコ内は13年の順位、※は13年のデータ
 主な国・地域と比べると、女性は香港の86.75歳をわずかに上回り
、3年連続で長寿世界一となった。男性は香港の81.17歳、アイスラ
ンドの80.8歳(13年)に続き、スイス、シンガポールと並ぶ3位だ
った。
 厚労省の試算では、14年生まれの子供で、75歳まで生きる人の割
合は女性が87.3%で、男性は74.1%。90歳では女性48.3%、男性24.2
%になるという。
 14年生まれが将来、がん、心臓病、脳卒中のいずれかで死亡する
確率は女性47.80%、男性52.20%。仮にこれらの病気で亡くなる人
がいなくなれば、平均寿命が女性は6.02歳、男性は7.28歳延びると
推定した。
 厚労省は平均寿命とは別に、健康上の問題で日常生活が制限され
ない期間を示す「健康寿命」も算出している。13年は女性が74.21歳
、男性が71.19歳だった。


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