5486.MJOの影響



土曜日のNHKのメガ・ディザスターでMJOの話が出てきた。MJO
(マッデン・ジュリアン振動)とは、熱帯赤道域上空で対流活動が
活発な領域(大気循環場)が約1〜2か月かけて東に進んでいく現象
で、大気振動のひとつである。その周期は30-60日程度で、「振動」
のように繰り返し発生している。

この雲が西から東に向かっていくが、風は東から西に吹いているの
で、ここで、風が渦巻いて台風が発生するようだ。このMJOの規
模が大きく、かつ頻繁に起こるので、台風が多くなり、かつ海水温
が上昇しているので、台風が大型化している。

しかも、夏の気温は上がり、冬の気温は下がるという極端化が進行
している。よって、冬に大雪になるのである。この原因は、極地方
でも北極振動が起こり、寒い空気が極地域にとどまらずに、中緯度
地域まで、流れ来るためである。

このように温暖化は、冬の寒さにも関係しているというのである。

いろいろな変数が、バラバラに動き、その結果は異常気象になるの
で、何が起こるのかはわからない。今の観測体制は、高々100年
しかなく、400年周期や1000年周期の気候変動を科学的に捉
えていない。

このため、過去の気象がどうであったかを知る研究も始まっている。
木の年輪を見ると、その年の雨量や気温が分かるので、そのグラフ
を作ることが出来る。すると、127年に異常な雨量の多い年があ
る。登呂遺跡を見ると、ちょうどその頃、破壊されて人が住まなく
なった時期であり、この研究結果を裏付けているようである。

この異常な気候は400年周期で、前回は1700年であったので
、次の周期は2100年ということになる。

ということは、この100年は比較的穏やかな気候の時代であった
のかもしれない。

今後、異常気象は益々増えていくことになる。登呂遺跡が崩壊した
ような雨量になると、東京都心が洪水になるという。

科学が徐々に、次の時代の異常な気候を予測できるようになるかも
しれないようである。

さあ、どうなりますか?



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