5480.米国金利引き上げで株価調整に



フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副総裁ら、複数のFRB
当局者は28日、世界的な市場の乱高下が長引けば、利上げ開始時
期が遅れる可能性があるとしつつも、9月16─17日に開催され
る米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施する可能性を
排除しない立場を鮮明にした。

このため、8月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、
前週末比114ドル98セント(0.7%)安の1万6528ドル03セントで終
えた。月間の下落幅は1162ドルとなり、2008年10月以来6年10カ月
ぶりの大きさだった。

FRBの株価がバブルであるという思いは確実であり、口先介入で
の株価調整を仕掛けているようにも思う。

もう1つが、日本の生産が減速してきた。中国や新興国の景気減速
を受けて、生産調整をしていることによる。

ということで、世界的な株価調整局面になってきたようである。

さあ、どうなりますか?

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米国株、ダウ続落し114ドル安 中国株安で、8月の下げ幅7年ぶり
大きさ
2015/9/1 5:29 (2015/9/1 6:11更新)
【NQNニューヨーク=川内資子】8月31日の米株式市場でダウ工
業株30種平均は続落し、前週末比114ドル98セント(0.7%)安の1
万6528ドル03セントで終えた。月間の下落幅は1162ドルとなり、2008
年10月以来6年10カ月ぶりの大きさだった。中国や欧州株式相場が
総じて下落し、米国でも株式に売りが出た。米利上げを巡る警戒感
も相場の重荷となった。
 中国の上海株式相場が3営業日ぶりに反落し、ドイツなど欧州株
式相場も総じて軟調だった。米国でも投資家が運用リスクを避ける
動きが広がった。
 米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長が29日の講演
で、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの有無は
今後の状況次第との姿勢を改めて示した。9月利上げの可能性を否
定しなかったため、早期の利上げを巡る警戒感から、株式の買いを
見送る動きにつながった。
 一方、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は
4営業日ぶりに反落し、同16.69ポイント(0.8%)安の1972.18で終
えた。月間の下げ幅は131と、08年10月ぶりの大きさだった。
 ナスダック総合株価指数も4営業日ぶりに反落し、同51.817ポイ
ント(1.1%)安の4776.508だった。
 業種別S&P500種株価指数では全10種のうち「エネルギー」を除
く9種が下落。「ヘルスケア」と「公益事業」の下げが大きかった。
 CATV局のエピックスとの契約を終えた動画配信のネットフリ
ックスが下落。電力のエクセロンも安い。同業ペプコ・ホールディ
ングスの買収計画を巡る不透明感が強まり売られた。証券会社が投
資判断を引き下げた航空機・機械関連のユナイテッド・テクノロジ
ーズも下げた。ほかにダウ平均の構成銘柄では製薬のメルクや航空
機のボーイングの下げが目立った。
 アップルは自社の端末を企業で普及させるとして、シスコシステ
ムズとの業務提携を明らかにした。アップル、シスコとも株価は下
げて終えた。
 一方、証券会社が投資判断を引き上げた短文投稿サービスのツイ
ッターが上昇。原油先物相場が大きく上昇し、収益悪化への懸念が
やや和らいだシェブロンなど石油関連株が買われた。建機のキャタ
ピラーも高い。
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米9月利上げ論再び、FRB当局者が可能性排除しない立場鮮明に
2015年 08月 31日 06:39 JST
[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 28日 ロイター] - 
フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副総裁ら、複数のFRB
当局者は28日、世界的な市場の乱高下が長引けば、利上げ開始時
期が遅れる可能性があるとしつつも、9月16─17日に開催され
る米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施する可能性を
排除しない立場を鮮明にした。
経済シンポジウムが開かれているワイオミング州ジャクソンホール
でCNBCとインタビューに臨んだフィッシャー副議長は、最近の
市場の乱高下を受け、9月利上げの切迫性は薄れたと感じたかとの
質問に対し、「結論を出すには未だ時期尚早だ」と応じた。その上
で「われわれは引き続き、状況がどのように展開していくかを見極
めている」とした。
同時に、利上げ実施に向けた論拠が圧倒的となるまで待っていては
遅過ぎるとの見解も示した。
米株急落を含む、中国懸念に端を発した世界的な株安については、
「かなり迅速に収束するのではと考えている」と述べた。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は当地でロイターとのインタ
ビューに対し、9月利上げを引き続き支持すると言明した。ただ、
FOMC開催時点で市場が引き続き不安定な動向となっていれば、
FRBが利上げを躊躇することは想定されるとも語った。
ブラード総裁は、FOMCが「世界の金融市場が嵐に見舞われる中
で行動を起こすは望んでいない」としたうえで、嵐がFOMCが開
催される9月中旬までに収まっている可能性があるとの見方を示し
た。
さらに「政策の基本シナリオを転換させるほど、米経済見通しを著
しく変えるようなことは起きていない」と強調。早い時期に利上げ
を実施し、緩やかなペースで進めていくことを選好するとし、「利
上げを開始すべきだ。その後の利上げペースは、米経済指標や見通
しの動向に応じて調整していくことができる」と述べた。
アトランタ地区連銀のロックハート総裁はブルームバーグTVとの
インタビューで、9月利上げが五分五分との予想は妥当との見解を
示した。
また、マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)によ
ると、ロックハート総裁は最近の金融市場の混乱を受けて、9月利
上げの意思が弱まったとし、嵐の最中に政策を変更しないことは「
理にかなっている」と述べた。
クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済はなお小幅な利
上げに耐えうるとの見方を示した。
28日掲載の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)と
のインタビューで「9月の会合まで、最近の市場混乱やその背景を
含め、すべての経済に関する情報を精査したい」と語った。ただ、
9月利上げを支持するかどうかについては明言を避けた。
投資家やエコノミストの間では、FRBが12月かそれ以降まで利
上げ開始を遅らせるとの見方が高まっていた。ただ、フィッシャー
副総裁の発言を受け、年内の利上げ観測は強まり、翌日物金利スワ
ップ(OIS)は、9月利上げの可能性を35%、12月利上げの
可能性を77%織り込んだ水準となった。
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7月鉱工業生産、0.6%低下 中国・アジア経済減速が影 
2015/8/31 11:04nikkei
 経済産業省が31日発表した7月の鉱工業生産指数(2010年=100、
季節調整済み)速報値は97.7で、前月に比べ0.6%下がった。低下は
2カ月ぶりとなる。中国向けのスマートフォン(スマホ)部品など
電子部品・デバイスの生産が落ち込んだ。自動車など輸送機械や生
産機械も低下した。中国やアジア経済の減速が製造業の生産に影を
落としている。
 前月発表した7月の生産予測(0.5%上昇)を1.1ポイント下回る
弱い結果となった。中国やアジア向けの輸出が多い業種を中心に15
業種中10業種の生産が低下した。生産の基調判断は「一進一退」に
据え置いた。
 8月の生産の予測は2.8%上昇、9月は1.7%低下を見込む。7〜
9月期の見通しは前期比0.6%上昇となる。8月上旬に企業の見通し
を聞いたため、人民元の切り下げや金融市場の混乱は反映していな
い。
 7月の電子部品・デバイスの生産は3.7%下がった。スマホに使う
集積回路や電子部品の生産が落ち込んだ。8月は3.0%上昇、9月は
7.2%上昇と回復を見込む。米アップルのスマホ「iPhone(ア
イフォーン)」の新製品向けの部品生産が本格化するためだ。アル
プス電気はスマホのカメラレンズを制御する部品などを増産するた
めに100億円の設備投資に踏み切る。
 自動車など輸送機械の生産は1.4%下がり、在庫も6.2%減った。
生産の予測は8月に2.5%上昇後、9月は5.1%低下を見込む。経産
省は「引き続き生産調整が進む」とみている。
 鉱工業全体で見た出荷指数は0.3%低下と2カ月ぶりに下がった。
在庫も0.8%低下と2カ月ぶりに減った。
 今後の鉱工業生産について、SMBC日興証券の宮前耕也シニア
エコノミストは「中国・天津の爆発事故もあり、下振れする公算が
大きく、7〜9月期は1%程度の減産になる」と話している。


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