21日の米国株式市場は大幅続落して取引を終えた。ダウ工業株30 種平均は530.94ドル(3.12%)安の1万6459.75 ドルの大幅安で取引を終え、調整局面に入ったことを示した。 21日は、世界経済への見通しが一層不透明となるなか、株価が世 界的に急落、原油価格も大幅に値下がりした。 調整局面を迎えて、FRBの9月金利引き上げの機運も低下してきて、 円高に振れている。1ドル=121円台まで上昇してきた。 この大きな原因が中国の経済が減速ではなく、低下したことによる。 8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.1 で、2009年3月以来約6年半ぶりの低水準となった。内訳を見 ると、ほぼすべての項目が悪化。生産は約4年ぶりの低水準となり 、国内・輸出受注の縮小も加速。企業は人員解雇を増やした。新規 受注は3年ぶりの低水準を記録。新規輸出受注は2013年6月以 来の水準に落ち込んだという。 中国の景気回復策を中国政府が取るとは思うが、その政策が経済改 革ではなく、今までの延長線とするなら、当分景気回復はありえな い。 経済発展のためには、政治的な自由が必要ということになるが、そ れを習近平政権は許すはずがないので、手がないことになる。彌縫 策を繰り出してくるので、持続的な下落になる。 ということで、当分、株価の調整局面が続くことになり、政府は年 金資金を株価維持に投入するようである。 さあ、どうなりますか? ============================== 世界経済見通し一層不透明に、株価急落・原油大幅安 2015年 08月 22日 04:35 JST [ロンドン/北京 21日 ロイター] - 21日発表された各種経 済指標から、中国経済が一段と減速し、欧州経済もさえない状況が 浮き彫りとなった。世界経済への見通しが一層不透明となるなか、 株価が世界的に急落、原油価格も大幅に値下がりした。 財新/マークイットが発表した8月の中国製造業購買担当者景気指 数(PMI)速報値は47.1で、2009年3月以来約6年半ぶ りの低水準となった。内訳を見ると、ほぼすべての項目が悪化。生 産は約4年ぶりの低水準となり、国内・輸出受注の縮小も加速。企 業は人員解雇を増やした。新規受注は3年ぶりの低水準を記録。新 規輸出受注は2013年6月以来の水準に落ち込んだ。 INGグループ(シンガポール)のエコノミスト、ティム・コンド ン氏は「中国経済をめぐる不透明感が相場の大きな変動要因になっ ている」と指摘。「今回の統計で世界経済への不安は強まった」と 述べた。 こうしたなかマークイットが発表した8月のユーロ圏PMI速報値 は、総合指数が54.1となり7月の53.9から上昇。市場は 53.8への低下を予想していた。指数は2013年半ば以降、 50を超えているが、域内総生産(GDP)で換算した場合、7─ 9月期の伸びは0.4%程度にとどまる見通し。 キャピタル・エコノミクスのジェニファー・マキューン氏は「欧州 の成長はさえないとみられ、域内の余剰生産能力の解消にはほとん ど役に立たないだろう」と指摘。その上で域内の成長は今後減速す るとの予想に変わりないと述べた。 21日の株式相場は世界的に急落。米国ではダウ平均株価.DJIは 300ドル以上値下がりしたほか、主要株価指数が軒並み2%下落 した。欧州FTSEユーロファースト300種指数.FTEU3は3%強 安。日経平均株価.N225は500円以上値下がりし1万9500円を 割り込んだ。北海ブレント原油先物LCOc1は3%安の45ドル近辺。 米原油先物CLc1は約6年半ぶりの40ドル割れとなった。 ============================== 東京株終値は597円安 今年2番目の下げ幅、中国発の世界同時 株安に 2015.8.21 15:11sankei 世界同時株安となった21日の東京株式市場は、4営業日続けて 大幅続落した。日経平均株価の終値は、前日比597円69銭安の 1万9435円83銭と、この日の最安値で取引を終えた。辛うじ て下げ幅600円台はまぬがれたが、今年2番目の下げ幅となった。 終値ベースでは日経平均株価の2万円割れは7月10日以来、1 カ月半ぶり。5月8日(1万9379円19銭)以来、ほぼ3カ月 半ぶりの安値水準となった。 前日のフランスCAC40、ドイツDAX、米国ダウ30種平均 がそろって2%を超える大幅軟調となった流れに乗る形で、日経平 均株価も大幅下落した。 午前中は400円台の下げ幅にとどまっていたが、午後に500 円を超えた。東京と並行して取引されている中国の上海株式市場で 上海総合指数は欧米や東京を超える5%近くの下げ幅となったこと で、東京にも影響が及んだ。 上海総合指数は前日も3.4%安と大幅安となっており、中国発 世界同時株安という形になった。 東証株価指数(TOPIX)の終値は、前日比50.87ポイン ト安の1573.01。 ============================== 米国株が中国減速懸念で大幅続落、ダウは調整局面入り 2015年 08月 22日 08:22 JST [ニューヨーク 21日 ロイター] - 21日の米国株式市場は大 幅続落して取引を終えた。中国経済の減速懸念が強まり世界的に株 価を押し下げた。 ダウ工業株30種平均は530.94ドル(3.12%)安の1万 6459.75ドルの大幅安で取引を終え、調整局面に入ったこと を示した。S&P総合500種指数は64.84ポイント(3.19 %)安の1970.89。1日の値下がり幅としては約4年ぶりの 大きな下落となった。ナスダック総合指数は171.45ポイント (3.52%)安の4706.04だった。 週間でも3指数全てが下落。ダウとS&Pはともに約5.8%値下 がりした。S&Pは週間でも2011年9月以来の大きな下落を記 録した。ナスダックは約6.8%の値下がりだった。 今年に入り米株式市場では比較的荒れた値動きが少なかったが、 21日に発表された8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI )が約6年半ぶりの低水準に落ち込み、中国株式市場が再び下落し たことで、投資家を狼狽売りに走らせた。 ただ、市場では株価下落が長くは続かないのではないかとし、来週 にも上昇に転じることを期待する見方もある。 値下がりは広範な部門にわたってみられた。S&Pは10部門全て が下落。エネルギー株指数は2.6%低下した。米原油先物が 2009年の金融危機以降初めて1バレル40ドルを下回ったこと が嫌気された。 中小型株の指標であるラッセル2000指数も調整局面に入った。 6月23日につけた直近の終値ベースでの最高値から10%値下が りした。 投資家の不安心理を表すCBOEボラティリティ指数は一時、昨年 10月以来の高水準をつけた。週間ベースでは過去最大の上昇率と なった。 市場では連邦準備理事会(FRB)の年内の利上げ開始を予想する 声が依然として多い。ただ、19日の連邦公開市場委員会(FOM C)議事録の公表以降、9月利上げを予想する投資家はほとんどい ない。 騰落銘柄の比率は、ニューヨーク証券取引所では下げ6銘柄に対し て上げが1銘柄の割合。ナスダックは下げ約2.5銘柄に対して上 げが1銘柄の割合だった。 BATSグローバル・マーケッツによると、米取引所の合算出来高 は約106億株となり、平均である67億5000万株を大幅に上 回る大商いだった。