父が亡くなり、やっと葬式やお寺への挨拶、母の遺族年金の手続き などが終わった段階である。まだ、三七日や四十九日などの法要が あるが、一段落を迎えた。 これから遺産相続の手続き、相続税の申告などを行う段階に入った。 しかし、遺産相続は大変である。父は遺言書を残しているので、そ の遺言書の検認を受ける必要がある。このため、実家の近くの家庭 裁判所に行って、検認を受ける。 次に、その遺言を元に、相続人全員で遺産分割協議書を作り、相続 人分の協議書に実印を押して、各自保管してもらい、その協議書に 基づいて、貯金通帳の名義書換、株式の名義書換、不動産の名義書 換を行うが、このそれぞれで、遺産分割協議書の添付、印鑑証明、 住民票が必要になる。 特に不動産の名義書換には、法務局で相続関係図、父の生まれた時 から亡くなるまでの戸籍謄本などが必要になり、一段と厄介である。 そして、最後に相続税申告になる。平成27年度から相続税の基準 が変更され、今までなら東京郊外に家を持っている平均的な退職サ ラリーマンにとってはほとんど無縁でしたが、それほど資産がある わけでもない父の相続資産総額でも基準を突破してしまう。 特に母や妹夫婦が住む50坪程度の自宅の評価額が大きいためで、 相続税の自宅80%減免が必要になる。この減免処置を受けるには 相続税の申告が必要になり、申告すると相続税が掛からないことに なる基準に収まる。 このため、多くの人たちが相続税の申告を必要となることがわかる。 このため、税務署に相続税の申告用紙をもらうことと提出資料を調 べるために行ったが、まだ27年度の申告用紙がなかった。8月終 わりしか申告用紙ができないと言われた。 この遺産相続を代行してやってくれる弁護士、司法書士などに依頼 すると、費用が25万円から50万円程度掛かってしまう。それほ ど資産があるわけではない私たちには高価で、自分で行うしかない。 というわけで、これから1ケ月は相続の手続き、その後、8月から は相続税申告と続いていくようである。 それと、85才の母の後見人になった。妹夫婦が一緒に住んでいる が、忙しくていろいろと母の面倒を見ることができないし、家のこ とは父がやっていたために、妹たちは、家のことを何も知らない。 このため、母から私に後見人になって欲しいと依頼された。 まず、母は耳が遠くて、補聴器が必要であるが、まともな補聴器を していないので、昨日は補聴器を買いに近くの家電量販店に行った が、売っていない。 このため、近くの補聴器を売っている店を探したら、メガネ屋が補 聴器を取り扱っていた。 補聴器は、一番安いものでも、8万円程度する。高いものですと20 万円以上であり、補聴器が家電量販店にない理由がわかった。補聴 器は安くないし、安くできないようである。 家に帰って、妻に聞くと、妻も30万円の補聴器を買ったという。 いろいろと社会的な仕組みを知る機会であるようだ。