5394.イラン代理戦争



ビジネス・インサイダー誌に「US intelligence: Iran is sending 
more fighters to Yemen」が載っている。

それによると、イラン民兵がイエメンのフーシ派に追加で投入され
たとCIAの報告書にある。IRGC(Islamic Revolutionary Guards Corps
):イラン革命防衛隊とヒズボラ兵をイエメンに送ることをイラン
指導部が命令した。

イラン軍の流入は、数週間のCIAの秘密報告書に記載され、米政府
内で2週間前から回覧されていると、米政府関係者はいう。

イエメンのスンニ派は、イラン軍とフーシ派民兵を防ぎ、地元を守
る方法を検討していると、米国務当局者はいう。

イエメンにいるイラン民兵とイラクシーア派民兵の総数は5000
と見積もっているという。しかし、ヒズボラ兵が何人いるか不明。

イラン革命防衛隊の副官は、イランの新聞にイエメンのフーシ派民
兵の軍事教練のためにいるとし、イスラムの旗のもとに来て、その
ために強いとも述べている。初めてイラン軍高官がフーシ派の訓練
で派兵したことを述べた。

イランの目的は、紅海のバベル・マンデブ海峡を抑え、かつサウジ
の本元を抑えることのようであると米政府関係者。

このバベル・マンベブ海峡は、中東石油の地中海へのルートであり
、かつ米軍艦艇の地中海とペルシャ湾・インド洋への通路である。
すでにホルムズ海峡を制しているが、ここも制することで、石油を
制することができるので、世界に向けてメッセージを効果的に送れ
る。

CIA報道官に、イエメンのイラン軍についてのコメントを求めたが、
拒否された。

オバマ政権は6月末にイランと核交渉をまとめるために、イエメン
にイランが関わっていることに静観を決め込んでいる。

しかし、中東専門家は、イラン兵とヒズボラ兵のイエメン流入が、
地域にイランの脅威を増し、トラブルを引き起こすことになるとい
う。

このため、この地域でのスンニ派とシーア派の対立が激化すること
になると中東専門家は見ている。

イランは、地域の利権を得るために、ロシアと同じで、代理戦争を
仕掛けている。

イランの軍事派遣員は数年前からフーシ派の軍事教練でいた。フー
シ派はヒズボラの組織を真似して、組織化し軍事力を数倍にした。

この兵力で、イエメン南部を占拠し、首都サヌアを取った。しかし
サウジとUAEの空爆により、制空権と制海権はサウジ側に現在ある。

このため、イランは増兵し、兵器をフーシ派に送ったが、イランは
民間支援物資であると言っている。この辺もロシアと同じような振
る舞いだ。そして、スカッドミサイル300基も渡した。これを使
ってフーシ派は、サウジ国境を攻めた。

このため、サウジも湾岸諸国も半島にイラン脅威が迫り、行動を起
こさざるを得ないことになってきたのである。


US intelligence: Iran is sending more fighters to Yemen

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