5346.中東で同盟組換えで戦争の危機



イスラエルの政権が、米国と友好関係を取り戻せるのかが、中東情
勢を考える上で、重要なことになっている。

そして、極右政党「イスラエル我が家」を率いるリーベルマン外相
は、対パレスチナなどで強硬派として知られる。米国はパレスチナ
との和平を実現して、パレスチナを国とする方向であるが、イスラ
エルは強引に和平を反対しているので、米国オバマ大統領は、イス
ラエルとの関係を見直すとしている。

また、フランスは、国連安保理でパレスチナ独立を認めて、国連平
和維持軍をイスラエルとの国境に配置する提案の準備をしていて、
米国もこの案に同調する可能性が指摘されている。

もう1つが、国際警察機構に、パレスチナ自治政府が提訴している
が、現時点、米国が拒否しているので、ここでも止められているが
、これも米国が推進すると、去年のガザ侵攻は犯罪行為となり、ネ
タニエフ首相は国際犯罪人となる。

このため、リクードは、今回の連立政権で外相ポストを極右政党「
イスラエル我が家」に渡し、リクードが米国との関係を壊したこと
にしないようしたという。al-monitor紙に「Likud ministers sidelined 
from coalition negotiations」でそのことが述べられている。

米国がイランと組み、イスラエルが米国から袖にされるという状況
は、中東の今までの同盟組み換えになり、力の均衡が失われて、戦
争になる可能性があると見る。

サウジも米国がイランと組んだことで、中東地域でのスンニ派独裁
政権が危うくなるというので、アラブ連合軍を結成したが、パキス
タンは、当初、加盟する方向であったが議会で軍事行為をしないと
なり、軍事活動の中心は、サウジとエジプトの2ケ国が行うようで
ある。

イランと米国の合意は、イランがサウジやトルコと将来衝突するこ
とを導く可能性があるということだ。さらに、スンニ派のNATOを創
設する必要性がある。サウジは表面的にはこの合意を温和しく受け
止めているが、内心はこの合意がもたらす中東地域での反応に深い
不安を抱いている。とエジプトの政治家Hani al Jamal氏
イランは東のイスラエルだ。アラブ諸国は壊滅に向かう。とヨルダ
ンのジャーナリストSalah al Muktar氏
などの反応が出ている。これはイスラエルとて同じである。

トルコは、民主国で独裁政治を今後指向しているが、この体制は、
イランと同じであり、民主化しているので米国の支持を受けやすい。
ということで、トルコのエルドアン大統領はイランに向かったが、
イランとの地域問題解決組織の提案は拒否された。

どちらにしても、米国は中東諸国の全てと協調した外交を行ってい
るように見える。このため、米国の後ろ盾を失ったイスラエルやサ
ウジは狼狽し、トルコは民主化運動で米国の支持を受けたが、失敗
して、現時点は中立を守る立場になっている。

そして、その状況で、米国はパレスチナを独立させるという。これ
は、イスラエルとの関係が厳しいことになる。中東に混乱を呼ぶよ
うな外交を米国は行っている。

イラン革命防衛隊は、シリア軍の中核にいてゴラン高原にいる。

昨日、ある人と、中東情勢を話していたら、4月6日に日本でダラ
イ・ラマ14世が講演したが、最後に核戦争になるので、日本は核
戦争にならないように運動してほしいという趣旨の発言があり、ど
うしてなのかと思っていたという。中東で核戦争がある可能性なの
かと納得したようでした。

私が黙示録の時代が来ているというと、その人は、環境問題の組織
にいて、人口が増大して地球が維持できなくなるので、人口を減少
させないといけないという論が欧米にあり、それと聖書の黙示録が
結びついて、誰かが仕掛けているように感じるとコメントしていた。


さあ、どうなりますか?

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イスラエルの対米関係改善訴え 次官が外相に「手紙」
渡辺丘2015年4月17日07時45分asahi
 イスラエルの有力紙ハアレツは16日、同国のニシム・ベンシト
リット外務次官が対米関係の悪化に触れて、「イスラエルは重い代
償を払うことになりかねない」と警鐘を鳴らす異例の「手紙」をリ
ーベルマン外相に送った、と報じた。
 同紙によると文書は2ページ。イラン核協議の最終合意の期限と
される6月30日を前に、取り組むべき対パレスチナなどの外交課
題を列挙。「イラン問題をめぐるホワイトハウスとの声高な議論は
米政権に、最終合意に重要な変化をもたらす必要性を説く力を弱め
る」などと指摘し、対米関係の改善を訴えている。
 ベンシトリット氏は駐日大使を経て、2013年から現職。極右
政党「イスラエル我が家」を率いるリーベルマン外相は、対パレス
チナなどで強硬派として知られる。(渡辺丘)
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アルメニア人「虐殺」と表現=欧州議会が決議
 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州議会は15日、ブリ
ュッセルでの本会議で、オスマン帝国で1915年ごろに起きた多
数のアルメニア人の殺害事件を「ジェノサイド(集団虐殺)」と表
現した上で、アルメニアとトルコに対し、事件から100年の節目
を和解の機会とすべきだと呼び掛ける決議を採択した。
 事件をめぐっては、フランシスコ・ローマ法王が今月12日のミ
サで「ジェノサイドだった」と述べ、トルコ政府が抗議のため駐バ
チカン大使を召還する事態に発展。今回の決議採択でもトルコ政府
の反発が予想される。(2015/04/16-07:09)
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2015年03月20日  07:26
右派政権で安定狙う=ネタニヤフ首相、連立協議本格化−イスラエ
ル総選挙
 17日に投票が行われたイスラエル総選挙(国会定数120、比例
代表制)の開票作業が18日、ほぼ終了した。 
ネタニヤフ首相が率いる右派与党・リクードが事前の予想を覆し、
第1党維持を確実にしたが、単独では過半数に及ばず、連立交渉を
本格化させる。 
右派や宗教勢力を中心に構成したい意向で、解散前の政権よりも右
寄りになるとみられる。 
首相は18日未明、商都テルアビブで勝利宣言し、「全国民の安全
保障と福祉に取り組むため、強く安定した政権を築かなければなら
ない」と強調。 
すぐに政権を発足させる意向を示した。 
エルサレム・ポスト紙(電子版)によれば、首相は極右「ユダヤの
家」、極右「わが家イスラエル」、宗教政党2党、そして中道右派
の新党「クラヌ」の各党首に対し、連立を要請する予定と語った。
10議席獲得を見込む「クラヌ」の党首で、かつてリクード党員だ
ったカハロン元通信相が連立交渉の鍵を握るとみられる。 
首相は選挙戦中、首相を支持すれば、財務相のポストを約束すると
カハロン氏に持ち掛けていた。 
選挙戦では、リクードが中道左派野党の労働党を中心とする「シオ
ニスト連合」と接戦を展開したことから、両党による大連立政権の
可能性も伝えられたが、首相は「労働党との連立政権はない」と断
言していた。 
労働党のヘルツォグ党首は18日、ネタニヤフ首相に電話で祝意を
伝え、事実上の敗北を認めた。 
19日にも選挙の最終結果が発表される予定。 
大統領は結果を受け、議席を得た各党の代表と話し合い、最も支持
を得た党首に組閣を要請する。 【時事通信社】 
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イラン核合意で、核武装に向かうアラブ諸国 サウジはパキスタン
から調達との噂
更新日:2015年4月16日newsphere
 今月のイランとの核開発の枠組合意はアラブ諸国に深い不安を投
げかけている。なぜなら、現在イランが保有するウラン濃縮に必要
な遠心分離機19,000基を6000基近くまで減らすことに合意しても、
遠心分離機がある限り核兵器生産に必要なウラン濃縮ができるから
だ。
 イランが国連によって制裁を課せられたのも、核兵器開発を進め
ていたからだ。さらにアラブ諸国がイランを恐れる理由は、1979年
に起きた、ホメイニー師を精神的指導者として仰ぎ、王制を打倒し
共和国体制に移行したイラン革命にある。アラブ諸国はどこも王制
か首長制によって政権が維持されており、イラン革命の伝播によっ
て自国の政治体制が崩されることを恐れているのだ。しかもシーア
派のイランは武装集団を近隣諸国に送り、テロ活動を支援している
と言われている。
◆核合意に対する失望の声
 英国のゲート・ストーン研究所のレポートには、今回の枠組み合
意に対して次のような失望・不安の声が掲載された。
・この枠組合意は湾岸諸国にとって米国の弱さを示すものだと映っ
た。(同研究所Jaled Abu Toameh氏)
・今回の合意はイランがサウジやトルコと将来衝突することを導く
ものだ。さらに、スンニ派のNATOを創設する必要性がある。サウジ
は表面的にはこの合意を温和しく受け止めているが、内心はこの合
意がもたらす中東地域での反応に深い不安を抱いている。(エジプ
トの政治家Hani al Jamal氏)
・イランは東のイスラエルだ。アラブ諸国は壊滅に向かう。(ヨル
ダンのジャーナリストSalah al Muktar氏)
◆アラブ諸国でサウジがまず最初に核兵器をもつ
 中東で核武装に走る危険性は既に2012年に、3人の米大統領に中東
政治情勢のアドバイサーとして仕えたデニス・ロス氏が指摘してい
る。「イランが核兵器を持てば、その近隣諸国も同様に核兵器を持
つようになる。それは核戦争を誘導する」。さらに、「この地域で
は国同士での交信の質が悪く、諜報機関の機能も充分に発達してい
ない。誤解を生む情報解釈が起きる場合もある」とも述べている(
スペインのユーロ・ニューズ通信)。
 この意見を裏付けるように、2013年11月6日のBBC Newsnightの番
組の中で、イランで核兵器を生産する疑いが生まれたら、サウジ、
トルコ、エジプトは直ちに核兵器の確保に走るだろう、と報道され
ている(英国ソシアリズム・トゥデイ)。
 上述3ヶ国の中で最初に核武装に走るのはイランを宿敵と見ている
サウジだという。サウジの諜報機関の元長官そして英・米の大使を
勤めた経験のあるタルキ・アル・ファイサル(Turki al-Faisal)王
子は3月15日のBBCのインタビューの中で、「イランと核の合意にな
れば、それはイランが核兵器をもつための扉を開けるようなものだ
」と答えた。そして、「イランで核濃縮ができる限り、核兵器生産
の不安を抱くのは我が国だけではない。世界が全て同じように不安
を抱く」と答えて、中東での核兵器獲得レースが開始されることを
示唆した(サウジのアラビア・ウォッチ紙)。
 米国の民主防衛協会のジョナサン・シャンザー副会長も、「少な
くともサウジは核武装することを真剣に考えている」(ボス・アメ
リカ紙)と述べた。また、サウジの米国大使アベル・ユバイル(Abel・Yubair)
氏は3月28日のCNNのインタビューの中で、核兵器をつくることを否
定しない、と答えた(中東のアルマナル紙)。さらに、米国の政治
アナリスト マンディオ・ディヌツィオ氏は、米国はサウジ、バーレ
ーン、アラブ首長国連盟と核兵器生産に必要な核のテクノロジーと
材料を提供するための合意が交されている、と言及した。
(4月7日付のレッド・ボルタイレ情報紙)
















Likud ministers sidelined from coalition negotiations

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