5340.イランとトルコの関係



フォーリン・ポリシー誌に「Mr. Erdogan Goes to Tehran」が載って
いる。トルコのエルドアン大統領が、先週イランの首都テヘランを
始めて訪問した。リンクは最後

イランは、中東のシーア派諸国、シリアやイエメンのフーシ派を支
援しているし、トルコは中東のスンニ派民主組織を支援している。
シリアでは反政府軍、イエメンではハディ政府を支援して、その意
味ではトルコとイランは敵対関係にある。

事実、イランの弁護士60人が、トルコのエルドアン大統領の訪問
を阻止に動いた。

しかし、トルコはイランから天然ガスを買い、両国の貿易高は、2013
年で14.6億ドルであり、イランにとって重要な輸出国なのである。
イランの天然ガス輸出の90%がトルコ向けである。このため、イラ
ンは、訪問を歓迎した。

エルドアン大統領は、テヘランでムスリムかどうかが問題で、ムス
リム内でのセクト主義をやめて、仲良くやろうと演説したが、イラ
ン・サイドからは、イエメンでの人道的な問題を持ち出されて、う
まく外交関係調整ができなかったようである。

偏狭な考え方を改めて、イランとトルコなどで一緒に地域の問題を
解決する雰囲気がないようだとトルコ外交官は見た。

イランは偏狭なセクト主義から抜け出せないでいるという。

もう1つ、トルコは原子力発電所を作っている。このウラニウムを
イランから調達する意向のようである。このため、欧米などとイラ
ンの核問題の取引を成功させたいと願っている。これでイランが制
裁解除されて、トルコ企業もイランに参入して経済発展をすること
ができる。

このようなイランの経済発展で、イランの中間層が多数になると、
イランの外交も穏やかになると、トルコの外相がいう。

さあ、どうなりますか?




Mr. Erdogan Goes to Tehran

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