5339.ウクライナの内戦再発か?



フランス24に「Ukraine separatist leader warns of possible 
return to war」が掲載されている。ウクライナ情勢が緊迫してきた。
リンクは最後。

ミンスク合意をキエフ政府が破り、親露派に攻撃を仕掛けてきてい
るし、憲法改正のメンバーに親ロシア派武装勢力を入れない決定を
した。これは明らかにミンスク合意に違反しているという。

そして実際に、ウクライナのポロシェンコ政権は、親ロ派との憲法
改正や東部の自治権に関する協議を拒否し、極右勢力の取り込みに
も動き出した。事実、ウクライナ国防省は5日夜、政府軍のムジェ
ンコ参謀総長の顧問に、対ロシア強硬派の民族主義過激派「右派セ
クター」党首ドミトロ・ヤロシ氏が就任することが決まったと発表
した。

愛国主義に訴えて緊縮策に不満を強める市民の支持を保つのが狙い
だが、親ロ派や後ろ盾のロシアは反発しており、大規模な戦闘再燃
への懸念も広がっている。

ロシアのラヴロフ外相も、ウクライナ問題解決するためにはミンス
ク合意の実現に代わるものなどはない、と強調し、欧州評議会に対
し、より積極的にウクライナにおける人権侵害を調査するよう求め
た。

このため、ドイツ外務省当局者は9日、ウクライナ東部の停戦合意
(ミンスク合意)の履行について協議するため、フランス、ドイツ
、ロシア、ウクライナの4カ国の外相会合をドイツの首都ベルリン
で開きたい考えを明らかにした。

当局者は、早期の会合が重要になるとし、ミンスク合意を順守する
必要があると指摘。「来週初めに会合が開催されることを望む」と
述べた。

ウクライナ政府はドイツなどEUとも違う路線を歩み始めたようで
ある。

それと同調した動きとして、トルコのチャブシオール外相は、ロシ
アが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島で人権侵害が行
われていると述べ、その監視のため近くトルコの代表団が非公式訪
問すると明らかにした。

クリミアには、トルコ人に近いクリミア・タタール系の先住民族が
いるが、その少数意見は昨年3月のロシアへの編入を問う「住民投
票」で黙殺された。最近もタタール語放送を行う地元テレビ局が閉
鎖されるなど抑圧が続いており、チャブシオール外相は「受け入れ
がたい」と憤慨した。

トルコがウクライナ政府に武器の支援を米国ができないことで、迂
回して武器援助をしている可能性があると見る。

そして、中国はウクライナと中国が自国通貨を融通し合う通貨スワ
ップ(交換)協定が発動したと明らかにした。

中東の三つ巴の紛争がウクライナに飛び火しているように感じる。

トルコ、日米英のリムサイド連合にウクライナが入るようである。
ドイツ、中国などは中立である。

世界情勢が複雑化しているので、注意が必要である。

さあ、どうなりますか?

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ウクライナ大統領、親ロ派へ強硬姿勢 支持低下に危機感 
2015/4/10 0:42日本経済新聞 電子版
 【モスクワ=田中孝幸】ウクライナのポロシェンコ政権が同国東
部の親ロシア派武装勢力に対する強硬姿勢を強めている。親ロ派と
の憲法改正や東部の自治権に関する協議を拒否し、極右勢力の取り
込みにも動き出した。愛国主義に訴えて緊縮策に不満を強める市民
の支持を保つのが狙いだが、親ロ派や後ろ盾のロシアは反発してお
り、大規模な戦闘再燃への懸念も広がっている。
 「改憲後もウクライナは統一国家、ウクライナ語は唯一の公…
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ラヴロフ外相:ミンスク合意実現の最大の障害はキエフの行動であ
る、と欧州は認識している
2015年04月09日 21:24VOR
欧州では、ミンスク合意実現の上の最大の障害はウクライナ政府の
行動である、との理解が広まりつつある。ロシアのラヴロフ外相が
ベルギー外相との会談後の記者会見で述べた。
アルセニー・ヤツェニュク
ラヴロフ外相は、ウクライナ危機の解決にあたっては、ミンスク合
意の実現に代わるものなどはない、と強調し、欧州評議会に対し、
より積極的にウクライナにおける人権侵害を調査するよう求めた。
ラヴロフ外相は次のように語った。
「ミンスク合意については、この最重要文書の実現にとっての最大
の障害はキエフ政権の行動であると、既に欧州の各都市を含め、全
ての人に認識されている。キエフ政権はある場合には自らの義務を
誤って解釈し、ミンスク合意の内容から逸脱するような、受け入れ
がたい要求を出してくる。または、自ら解決の義務を負った一連の
最重要問題に対する作業の開始を遅らせる場合もある」
「ミンスク合意の実現に向けてロシアは何をするべきかと聞かれた
なら、私は簡単に次のように答える。我々はこれまでも、そして
これからも、ウクライナ政府に対する影響力の行使を求めていく。
ウクライナ政府がウクライナ大統領の約束したことを実行するよう
仕向けることを」
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仏独ロとウクライナ、来週に停戦履行協議の可能性=独当局者
2015年4月9日18時50分
 [ベルリン 9日 ロイター] - ドイツ外務省当局者は9日、
ウクライナ東部の停戦合意(ミンスク合意)の履行について協議す
るため、フランス、ドイツ、ロシア、ウクライナの4カ国の外相会
合をドイツの首都ベルリンで開きたい考えを明らかにした。
 当局者は、早期の会合が重要になるとし、ミンスク合意を順守す
る必要があると指摘。「来週初めに会合が開催されることを望む」
と述べた。 
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ウクライナを金融支援=中国、通貨交換協定で
 【北京時事】新華社電によると、国際通貨基金(IMF)のリプ
トン筆頭副専務理事は7日、ワシントンで講演し、ウクライナと中
国が自国通貨を融通し合う通貨スワップ(交換)協定が発動したと
明らかにした。リプトン氏は経済危機に陥っているウクライナへの
中国の金融支援を「非常に役立つ」と歓迎した。
 両国中央銀行は2012年6月、限度額150億元(約2900
億円)、190億グリブナの通貨スワップ協定に調印。協定発動で
ウクライナは、受け取る人民元を中国との貿易決済に使用でき、リ
プトン氏によると、今年6月まで外国への輸入代金支払いに支障が
生じない外貨準備が確保される。(2015/04/08-16:31)
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改憲で親ロシア派排除=緊張再燃も−ウクライナ
 【モスクワ時事】ウクライナのポロシェンコ大統領は6日、東部
の親ロシア派との新たな停戦合意に盛り込まれた憲法改正に向け、
改憲委員会の第1回会合を開いた。ポロシェンコ政権は親ロ派を排
除した状態でお手盛りの改憲を強行する構えで、ロシアが求める連
邦制導入も認めない方針だ。
 親ロ派と後ろ盾のロシアはこれに強く反発。改憲は、東部への「
特別な地位」(高度な自治権)の付与と並んで停戦合意の柱であり
、仮に和平プロセスが頓挫すれば、軍事的緊張が再び高まる恐れも
ある。(2015/04/07-14:46)
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ウクライナ軍要職に強硬派=対ロシア弱腰批判回避
 【モスクワ時事】ウクライナ国防省は5日夜、政府軍のムジェン
コ参謀総長の顧問に、対ロシア強硬派の民族主義過激派「右派セク
ター」党首ドミトロ・ヤロシ氏が就任することが決まったと発表し
た。参謀総長とヤロシ氏が会談し、合意したという。
 ポロシェンコ大統領は、経済危機のほか、ロシアと親ロシア派に
譲歩した東部の停戦合意の責任を問われ、支持率が急落している。
ヤロシ氏を参謀総長顧問に起用することで「弱腰」との批判を回避
する狙いもある。(2015/04/06-09:08)
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トルコ代表団がクリミア訪問へ=タタール系人権侵害で
 【モスクワ時事】トルコのチャブシオール外相は、ロシアが一方
的に編入したウクライナ南部クリミア半島で人権侵害が行われてい
ると述べ、その監視のため近くトルコの代表団が非公式訪問すると
明らかにした。訪問先のリトアニアで3日、記者団に語った。
 非公式とはいえ、主要な諸外国が代表団を派遣するのは初めてと
みられる。トルコは欧米のように対ロシア制裁こそ発動していない
ものの、クリミア編入を厳しく批判している。
 クリミアには、トルコ人に近いクリミア・タタール系の先住民族
がいるが、その少数意見は昨年3月のロシアへの編入を問う「住民
投票」で黙殺された。最近もタタール語放送を行う地元テレビ局が
閉鎖されるなど抑圧が続いており、チャブシオール外相は「受け入
れがたい」と憤慨した。(2015/04/05-09:21)




Ukraine separatist leader warns of possible return to war

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