5284.現在進行形の経済をどう読むか?



昨日、子供と話してわかったことは、現在進行中の経済状況は、大
恐慌の最中であり、その始まりは2008年のリーマンショックで
あり、逆に言うと、大恐慌がリーマン・ショックから始まって、現
在も進行中ということである。

しかし、いろいろな規制や世界的なサミットや対話があり、1929年
10月29日、ニューヨーク株式市場で株価が大暴落したことに端を発
した世界規模の恐慌と相似形で進んでいるが、その進行速度が緩や
かなのである。

投資家はパニックに陥り、しかし、今回、米国は大量の資金を量的
緩和という形で投入して金融機関を助けた。しかし、その資金が新
興国に投資されて、新興国の経済が拡大して、資源不足が心配され
て、そこにも投資されて資源バブルを起こして、世界は経済的な復
活ができたように感じた。特に中国は57兆円というインフラ投資
で成長を加速した。これはナチス・ドイツのアウトバーン建設で復
活したことと相似形である。

米国が世界に投資したことで経済的な復活になったことにより、量
的緩和を終了した。このため、過剰流動性資金が米国に戻り始めた。

このため、新興国経済は低調になり、世界的な景気後退局面になっ
て、日本や欧州では自国産業を守るために通貨安を目的とした量的
緩和している。これにより新興国に逃げていた自国産業を呼び戻す。

呼び戻しても、国内需要が高齢化で低迷するので、輸出になる。輸
出競争が起きている。もう1つが、資源バブル崩壊が起きて、再度
、経済的な混乱が起きようとしている。資源国経済が低調になる。

資源が低調になり、資源大国のロシアは、自国の生存をかけて欧州
に力の均衡を求めてきた。また、ロシアは自国生存圏の確立のため
に、イランやシリアなどとも同盟して中東地域を押さえる方向であ
る。

この拡大政策に対して、EU諸国は、ロシアとの関係を平和的なも
のにするために、譲歩するしかない。EUは軍備を縮小してきたこ
とによる。そして、ドイツはロシア前面に位置していることと、ロ
シアからの天然ガスがないと、自国の経済が回らない。

米国も、中東から引く方向である。エネルギーは自国のシェール・
ガスがあり、自給できる目処が立っている。このため、サウジアラ
ビアは危機感を抱き、原油の値段を下げたのである。それにより、
やっと資源バブルが起きていたことを世界の人たちは知るのである。

ウクライナの停戦ができると、ロシアの非正規展開部隊は、シリア
に行くはずである。タルトゥース黒海艦隊基地を守るためという名
目でシリアへ向かうことは確実のようである。イスラム国とロシア
非正規展開部隊がどうなるかが見物である。

シーア派対イスラム国対スンニ派という図式になる。三つ巴の戦い
の様相になる。

さあ、相似形の大恐慌は何処に向かうのか?




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