5277.ギリシャはどうなるか?



グローバリスト誌に「Greece Week 3: It’s Politics, Stupid」が
載っている。最後にリンク。

ギリシャの現政権は、ヨーロッパ内での政治を知らなすぎ。経済は
政治である。特にEUでは15年前からそうである。ギリシャ政権
は、債務を減免して欲しいと要求している。

中道左派の政治家は、チプラスを歓迎するが、英国では不幸の人に
対する好意的な反応であるという。

ギリシャのチプラス首相は政治的な経験がない。このため、自分の
経験が必要で、そこに固守している。しかし、このままでは、分裂
しそうなシリザ党に留まれない。

彼の右腕バロウファキス財務相も大学と評論の世界の人で、政治的
な経験がない。かれはロンドンに飛んだ。彼の英語は堪能であり、
トーリ党の財務担当と握手したがユーロ圏での影響力はない。しか
も英国はEUから離脱する国民投票をする。

イタリアとフランスがドイツを別にするとギリシャの重要な債権者
である。この国で交渉するべきなのであるが、行かない。

スペインやポーランドも今年選挙があり、スペインはギリシャと同
じ状態にある。スペインのラージャ首相はメルケルと友達である。

メルケルもドラクマにギリシャが戻ることを望んでいない。しかし
、EUの規則をシリザが拒否することは許せない。メルケルは鉄の
女であることを忘れてはいけない。

早く、シリザがEU内での政治をすることが必要であると。

そして、ギリシャ向け短期融資の上限が引き上げられなければ、ギ
リシャは25日にもお金が足りなくなる可能性がある。ECBは、ギ
リシャ国債および同国が保証する証券について、オペ担保として認
める特例措置を11日から撤廃することを決定した。このため、チ
プラス首相は8日の議会で演説し、2月末に期限を迎える欧州連合
(EU)などからの金融支援について「悲惨な緊縮財政を伴う」と
述べ、延長を拒否した。その上で「議論のための猶予が必要だ」と
して、新たな支援の枠組みで合意に至るまでの間、資金不足を賄う
ための「つなぎ措置」をEUなどに求める考えを示した。

米政府は、ギリシャの財政政策をめぐる対立が長引けば世界経済に
悪影響が及ぶ恐れがあるとして、欧州に歩み寄りを求めている。
米国はイスタンブールで今週開催される20カ国・地域(G20)
財務相・中央銀行総裁会議や、9日に行われるオバマ大統領とメル
ケル独首相との首脳会談でもギリシャ問題をめぐる懸念を表明する
とみられる。

米国の政権がそのような要求するのはジョセフ・スティグリッツ氏
がいて、かれが、ユーロが解体する可能性が生まれるとしたら、ギ
リシャよりドイツがユーロから離脱すべきだと述べていることにも
よるようだ。

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米国がギリシャ問題で欧州に妥協求める、世界経済を懸念=報道
2015年 02月 9日 07:44 JST
[ワシントン 8日 ロイター] - 米政府は、ギリシャの財政政策
をめぐる対立が長引けば世界経済に悪影響が及ぶ恐れがあるとして
、欧州に歩み寄りを求めている。8日付英紙フィナンシャル・タイ
ムズ(FT)が米国と欧州連合(EU)高官の発言として報じた。
それによると、ギリシャに対して財政緊縮措置の継続を求めるドイ
ツなど一部の国の強硬姿勢にEUや米国は懸念を強めている。
米高官はFT紙に「誰もが一定の妥協をする必要があることを全て
の関係者に伝えた。社会が耐えられる財政緊縮には限りがある」と
述べた。
米財務省の欧州部門トップ、ダリープ・シン氏らが近くアテネ入り
するという。
米国はイスタンブールで今週開催される20カ国・地域(G20)
財務相・中央銀行総裁会議や、9日に行われるオバマ大統領とメル
ケル独首相との首脳会談でもギリシャ問題をめぐる懸念を表明する
とみられる。
米欧首脳はギリシャがEU離脱に追い込まれる事態を懸念している
。米高官は「(欧州が)分断されれば深刻な影響が及ぶ可能性があ
る」と指摘した。
財務省報道官のコメントは得られていない。
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金融支援延長を拒否=「つなぎ措置」求める−ギリシャ首相
 【ジュネーブ時事】ギリシャのチプラス首相は8日の議会で演説
し、2月末に期限を迎える欧州連合(EU)などからの金融支援に
ついて「悲惨な緊縮財政を伴う」と述べ、延長を拒否した。その上
で「議論のための猶予が必要だ」として、新たな支援の枠組みで合
意に至るまでの間、資金不足を賄うための「つなぎ措置」をEUな
どに求める考えを示した。欧州メディアが報じた。
 つなぎ措置の詳細は明らかにしていないが、ユーロ圏などからの
40億〜50億ユーロ(約5360億〜6700億円)規模の暫定
融資などが取り沙汰されている。ギリシャ政府は11日のユーロ圏
財務相会合や12日のEU首脳会合などで、こうした考えを伝える
見通しだ。
 ただ債権者である欧州各国はギリシャに緊縮策の堅持を求めてお
り、交渉は難航必至。新たな支援を受けられなければ、ギリシャが
3月中にも資金不足に陥る懸念が指摘されている。
(2015/02/09-07:15)
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ユーロ崩壊まで3週間?ギリシャ、お金が無くなる
7.02.2015, 07:16VOR
ギリシャ政府はあと一か月分のお金しかない。悪くて3週間分しかな
い。新政権がどう出るか分からない。しかしユーロのリスクは高ま
っている。
これまでギリシャは国際融資元三者(欧州委員会、欧州中銀、IMF)
から必要なお金を借り受けていた。しかし現政権は支援を拒否して
いる。
ブルームバーグがギリシャ政府内の情報として伝えたところによれ
ば、もし「三者」の定めたギリシャ向け短期融資の上限が引き上げ
られなければ、ギリシャは25日にもお金が足りなくなる可能性があ
る。
ちなみにバークレーズのアナリストによれば、ギリシャがユーロ圏
から離脱する可能性は、債務危機が最高潮であった2年半前よりも格
段に高い。
Vesti.ru
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改革継続が「ギリシャの利益」 
欧州安定メカニズム総裁
2015/2/7 17:50日本経済新聞 電子版
 ユーロ圏の常設の金融安全網である欧州安定メカニズム(ESM
)のクラウス・レグリング総裁は都内で日本経済新聞の取材に応じ
た。反緊縮派の新政権が誕生したギリシャを巡っては「国民の7割
超がユーロ圏にとどまりたいと思っていると知ることが重要だ」と
指摘。改革路線を継続することが「ギリシャの利益にかなう」と強
調した。ユーロ危機の再発を懸念する声には、今の欧州にはあらゆ
るリスクに対応する「十分な準備がある」と…
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“ギリシャより、ドイツがユーロ離脱すべき” ノーベル賞スティ
グリッツ教授が批判
更新日:2015年2月6日newsphere
 緊縮財政撤廃を掲げるギリシャ新政権は、巨額の債務返済にどう
取り組むのか。ユーロ圏の今後を左右する重要な局面である。
 ユーログループのリーダー、ドイツの動向がカギを握るが、その
姿勢には疑問も投げかけられている。ノーベル経済学賞を受賞した
ジョセフ・スティグリッツ氏は、米CNBCに対し、ユーロが解体する
可能性が生まれるとしたら、ギリシャよりドイツがユーロから離脱
すべきだ、と述べている。
◆ ドイツはユーロ統一化には邪魔だ 
 同氏は、欧州各国が分離し、ユーロ通貨も信頼を失っている、と
指摘した。ギリシャは間違いを犯したが、ユーログループはギリシ
ャに有毒な薬を処方したことがより重大だ、とも述べた。
 有毒な薬とは、ドイツ主導の財政緊縮策である。ギリシャはトロ
イカ(EU、ECB、IMF)から2度の支援金を受けるのに、交換条件として
公共支出33億ユーロの削減を行なった。具体的には公務員の解雇と
自宅待機、年金支給額40%削減、公務員給与15%削減、医療保健費、
教育費などの削減だ。その結果、失業率は25.8%、特に25才未満は
64.2%となっている。GDPもマイナス8.9%(2011年)、マイナス6.6%
(2012年)。貧困層と中流層のダメージが特に大きく、彼らがシリザ
を政権に就かせた原動力となった。新政権はまずユーログループの
債権国に債務の減免、支払猶予の延長、金利の利下げなどを要望し
た(スペインのIESEレポートなど)。
 さらに同氏は、ヨーロッパと世界にとって、ユーロ通貨が無傷の
ままでいることが最善だ、と述べた。共同通貨をまとめるにはメン
バーが同化することが大事だ。なぜなら、まだ統一化のためにやる
べきことがたくさんあるからだ。それは多くの経済学者の間で共通
した見方だ。しかし、それに唯一、供応しないのがドイツだ、と批
判した。
 同氏を含め18人の経済学者が、ギリシャへの債務減免や返済猶予
を与える必要がある、と提言をまとめた(フィナンシャル・タイムズ
紙)。問題の本質はドイツにある、ドイツがユーロ圏でこれまで一番
の恩恵を受けて来た国だ、とも指摘した。
◆ ドイツは財政支出を極力嫌う 
 ドイツ国民にとって、第1次世界大戦後のハイパーインフレがトラ
ウマになっているようだ。財政支出を極力押さえ、その政策をユー
ログループに押し付けている。今年のドイツは財政支出が零となる
。2016年には財政赤字は最高0.35%で押えると法制化させた。景気刺
激策の一貫として余計な公共投資は行なわないという考えだ。今年
のGDPは1%の成長で良いとしている(スペインのエクスパンオン紙)。
 またスペインのエル・コンフィデンシアル紙は、昨年10月に、ド
イツはユーロメンバー間の経済格差を利用して、輸出を拡大して大
幅な貿易黒字を達成したと報じた。一方ドイツ国民は、貯蓄に専念
し、消費を控えている。ドイツの支配が余りに巨大すぎて、ユーロ
圏が破裂する寸前だ、と警告している。
◆ ユーロ通貨が存続できるのか? 
 1月28日付のスペインのエル・ディアリオ紙に「ドイツの病は治る
のか」というタイトルで掲載された記事がある。すなわち、ヨーロ
ッパにはリーダー国が必要で、適任国はドイツしかいない。しかし
、ドイツはヨーロッパをリードできず、むしろ支配しようとしてい
る。ドイツを更正させることはできるのだろうか?ドイツは子ども
の頭をもった巨人だ。何度も壁に頭をぶっつけても認識しないでい
る、と厳しい評価を下した。
 2012年には、著名投資家ジョージ・ソロス氏が、ユーロ通貨存続
に疑問を提示していた(スペインのエル・パイス紙)。ドイツは、第
2次世界大戦後の米国と同等の力を持っているのに、近隣諸国の経済
や福祉への関心に応える姿勢に欠ける、と主張した。
 イタリアとフランスはギリシャ新政権の要望に理解を示している
。両国ともドイツ主導の財政緊縮策に反対の立場だからだ。3日にイ
タリアを訪問したチプラス首相を前に、レンツィ首相は「シリザの
勝利は希望だ。恐怖ではない」と述べた。ユーログループのユンケ
ル委員長も、ギリシャの問題に好意的に解決する姿勢を示している
。しかし、ドイツからの反応は今も常に規定の枠から外れることの
ない反応だけである(各紙)。
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ギリシャ特例復活の可能性、支援合意なら=ECB理事会メンバー
2015年 02月 6日 01:14 JST
[ウィーン 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会
メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は5日、ギリシャが
国際債権団と新たな支援プログラムで合意すれば、ECBはギリシ
ャの債券をオペ担保として再び受け入れる可能性があるとの考えを
示した。
ニュースサイト、nzz.atとのインタビューで述べた。
ECBは前日、ギリシャ国債および同国が保証する証券について、
オペ担保として認める特例措置を11日から撤廃することを決定し
た。
ノボトニー総裁はこれについて、規定に即した措置とした上で、「
今後の政治交渉の結果に連動させる措置が代替策になっただろうが
、これはまさに理事会が望まないことだった」と指摘。
「ECBが脅しの圧力を強め、政治的な条件を課しているとの印象
を与えるべきではない。われわれにわれわれの規則がある。政治家
が対処することは彼らの仕事だ」とした。
その上で協議が進む中で新たな支援プログラムで合意に達すれば「
再び特例措置はあり得る」と述べた。だが「われわれは協議には関
与しない」とした。
また今回の特例措置の撤廃は「現時点では、支援プログラムが成功
裏に終わると想定できないため」と語った。
一方で、総裁はギリシャの銀行がカウンターパーティーのステータ
スを維持することが重要と指摘。なぜなら昨年実施のストレステス
ト(健全性審査)で、ギリシャ銀は資本規定を満たしていたからだ
と述べた。
ギリシャ政府が保証するギリシャ銀行の債券の取り扱いについては
「これはまた違う話だ。すでに発表している規定により、政府保証
を通じて担保扱いしていた銀行債については3月1日から担保から
除外される」と指摘。そのためギリシャ国債は2月11日から、政
府保証の銀行債については3月1日から適格担保から外れると説明
した。


Greece Week 3: It’s Politics, Stupid

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