5261.ギリシャの行方とEUは



ギリシャの選挙で急進左派連合(SYRIZA)が勝ち、政権に就
くことになった。このため、今後、ギリシャは緊縮策を撤回して、
ギリシャのユーロ離脱や資金不足に伴う政府閉鎖などの事態が現実
味を帯びる。

EU主要国などはギリシャが再び世界経済の波乱要因となる事態を
警戒している。ECBは量的緩和をしたが、この中でギリシャ国債
を買う条件として、ギリシャが緊縮策を継続することを上げている
ので、ギリシャが緊縮策を撤回すると、対象ではなくなる。

キリシャが経済的な危機を乗り越えるには、ユーロ離脱して、自国
通貨を作り、ユーロに比べて大きく下げるしかないようである。

ドイツは、早くギリシャを追い出すことである。そうしないと、い
つまでたっても、ギリシャは立ち直らない。新民主主義党(ND)
政権でギリシャはもう少しのところで経済立て直しができたが、国
民が望まないという結果になった。これは自主独立させないと、い
つまでたっても、依存的な政策を変えることができない。

日本も地方が、中央政府に企業を地方に持ってくるように依頼して
いるが、企業としては地方に行くなら海外に出るべきである。現時
点でも地方には労働力もないのにである。同じ構造にある。しかし
、このようなことをすると、日本自体の力も失いことになる。

地方は、農林業の加工業など都市とは違う製造業を作るべきである
見ているが、そうしないで、中央政府に頼るという。官僚たちも、
賛成であるようである。

これと同じようなことがEUでも起こっているようである。ギリシ
ャも独自の強さを見つけて、自己再生しないと、いけないが、中央
に甘える道を選んだ。

さあ、どうなりますか?


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「反緊縮」野党、過半数に迫る=政権交代濃厚に−世界経済に波乱
も・ギリシャ総選挙
 【アテネ時事】25日投開票のギリシャ総選挙(定数300)は
、サマラス政権の緊縮財政への反対を掲げた最大野党・急進左派連
合(SYRIZA)が149〜151議席を占め、第1党を獲得す
る見通しとなった。与党・新民主主義党(ND)は76議席前後と
大きく離され、政権交代がほぼ確実な情勢となった。
 SYRIZAは単独過半数が視野に入っているが、僅差で届かず
、政権樹立に向けて他政党との連立が必要になることも予想される。
 NDを率いたサマラス首相は記者会見で「欧州連合(EU)とユ
ーロ圏の一部として、国を次の政権に渡す」と敗北を認めた。一方
、SYRIZAのツィプラス党首は「国民は緊縮策の撤回をわれわ
れに課した。緊縮は過去のものとなった」と勝利宣言し、債務減免
に向けてEUとの交渉に取り組む意向を強調した。
 SYRIZAが次期政権の主導権を握り、EUに対し強硬姿勢を
貫いた場合、ギリシャのユーロ離脱や資金不足に伴う政府閉鎖など
の事態が現実味を帯びる。EU主要国などはギリシャが再び世界経
済の波乱要因となる事態を警戒している。
 内務省が開票途中で推計した予想得票率は、SYRIZAが36.5%
で、NDは27.7%。3位は6.3%の極右、黄金の夜明け党、
4位は5.9%の中道左派政党ポタミ。
 選挙は第1党に50議席の「ボーナス」を与える仕組みのため、
得票率に比べ1位と2位の議席数の差が大きくなる。
 ギリシャでは2009年末に巨額の債務隠しが発覚し、欧州債務
危機の震源地となった。10年以降、EUなどから金融支援を受け
て国家破綻を回避したものの、条件として増税や年金減額といった
厳しい緊縮策が課され、国民が不満を強めていた。
(2015/01/26-08:16)
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構造改革に取り組むことがギリシャ政府の利益=独連銀総裁
2015年 01月 26日 07:28 JST
[ベルリン 25日 ロイター] - ドイツ連銀のワイトマン総裁は
、総選挙で反緊縮派の野党が勝利する見通しとなっているギリシャ
について、依然として支援が必要との見解を示した上で、これまで
の合意内容を守ることでのみ支援を得られると指摘した。
また、新政権が守れない約束をしないことを望むと語った。
ドイツの公共放送ARDとのインタビューで述べた。
同総裁は「構造問題への取り組みに必要なことを行うのが、ギリシ
ャ政府の利益にもなる」と指摘。とりわけ行政、公共財政、経済の
改革が必要との見解を示した。
25日投票のギリシャ総選挙では、最大野党・急進左派連合(SYRIZA
)が勝利する見通しとなっている。
ギリシャのヘアカット(債務減免)や債務再編の可能性について聞
かれ、ワイトマン総裁は「ギリシャの公共財政が長期的に安定する
ことは明白だ。そうでない場合に限り、ヘアカットは短期的な休息
をもたらすにすぎない」と語った。
急進左派連合のチプラス党首は12月、ロイターに対し、選挙に勝
利した場合、一方的な行動を取ることなく、国際支援機関と債務免
除について交渉する方針を明らかにした。
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ギリシャ支援機関との交渉期限は7月=野党急進左派党首
2015年1月24日02時40分
 [アテネ 23日 ロイター] - ギリシャ最大野党・急進左派
連合(SYRIZA)のアレクシス・ツィプラス党首は23日、国
際支援プログラムの最終審査を来月末までに終える完了する必要が
あるとの見方を否定した。
 自党が率いる政権が誕生すれば、同国を支援する欧州連合(EU
)や国際通貨基金(IMF)との交渉期限は7月になるとの認識を
示した。
 欧州中央銀行(ECB)が前日公表した、国債買い入れ型の量的
緩和(QE)で、ギリシャが対象となるのは7月以降で、同氏は
これが交渉に関する事実上の時間軸との見方を示した。
 同氏は「実行可能で、相互に受け入れられる解決策が(7月まで
に)見つかるのは確実だ」と述べた。
 また、総選挙後に行う初の域内首脳会談の相手が、ドイツのメル
ケル首相かを問われると、同氏は「メルケル氏が、残るEU首脳と
大きく異なると考えていない」と指摘。「交渉は、支持者のいる欧
州レベルで行われる」と話した。
 同氏はさらに、急進左派連合が総選挙で勝利しても、ギリシャ国
民の貯蓄は安全と公約。「預金課税は考えていない。銀行預金は保
障される」とした。
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ギリシャに資金繰り不安=「反緊縮」政党優勢で−総選挙
 【パリ時事】25日投票のギリシャ総選挙では緊縮財政に反対す
る最大野党の急進左派連合(SYRIZA)が優勢だ。同党が勝利
した場合、債務返済をめぐる欧州連合(EU)との交渉は難航必至
で、ギリシャは早くも資金繰りの不安を抱えることになりそうだ。
同じく失業問題に苦しむスペインなどの南欧諸国に「反緊縮」の機
運が飛び火する事態も懸念されている。
 2014年のギリシャ経済は7年ぶりのプラス成長を達成したと
みられるが、失業率は25%前後の高止まりが続き、健全な状態か
らはほど遠い。ギリシャは14年末にEUなどの金融支援から脱却
する予定だったが、財政状況に不安を抱いたEU側が決定を留保。
増税などの追加的な緊縮策の受け入れを求め、支援期間を今年2月
末まで延期した。(2015/01/23-17:43)




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