5229.原油価格暴落で米国経済はどうなるか?



「"Houston, You Have A Problem" - Texas Is Headed For A Recession
 Due To Oil Crash, JPM Warns」によると、
米国の全雇用のうち8%をエネルギー・セクターが雇用している。
このエネルギー産業で米国内で1.2兆ドル生産をしている。20
03年以来、新しい雇用を40万の仕事を作り、2008年のリー
マンショックでも仕事を削減していない。この仕事で200万人も
の雇用を生み出した。

この雇用を生み出したのは、大企業ではなく、米国の国内小企業で
ある。このシェールオイルのブームはバブルを発生していた。

この企業があるのがテキサス州であり、このため、原油価格暴落に
大きな影響を受け、リセッションになる可能性がある。

増田さんによると、この暴落をサウジアラビアに仕掛けたのは、ロ
スチャイルド系、ロックフェラー系の石油会社が、サウジに吹き込
んだことで、実現したというが、それはうなずける。

というのは、大企業は、シェールオイルに深くかかわっていないの
で、傷が浅いし、現時点の小企業が持つシェールオイル地域の権限
を安く買い取れ、将来、サウジアラビアなどの安い石油がなくなっ
た時に、開発すればよいのである。

しかし、シェールオイルの現時点の雇用が大きく削減されることに
なる。最大200万人分であり、この雇用がなくなると、米国の経
済に大きな重しを載せることになる。

さあ、どうなりますか?

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原油価格暴落
増田俊男の「時事直言」第954号(2014年12月22日号)
原油の需給は安定していたのに何故6月の105ドルが55ドル(約50%の
下げ)になったのか。
12月だけで20%も下落しているのは何故か。
真相は私の「目からウロコのインターネット・セミナー」でお話し
した通りである。
サウジアラビアが主導するOPEC(石油輸出機構)の総会(11月27日
)で原油減産を見送ったことが今回の原油価格の急落の引き金とな
ったのは事実である。
サウジアラビアの石油相は、現在のところサウジアラビアより産油
コストが高いアメリカのシェールガス・オイル産業をコスト割れに
追い込む狙いがあったと語っているが、実はBT(ブリティッシュ・
ペトロリアム)やロイヤルダッジ・シェル等ロスチャイルド系に今
や中東産油最大の競争相手国になったアメリカ打倒を吹き込まれた
帰来がある。
一方アメリカのエクソンモービルやシェブロン(ロックフェラー系
)は、2005年以来増産を重ね、コストもまちまちで乱立状態のシェ
ールガス・オイル産業を再編成しようとしていた。
原油価格が50ドルになれば不採算企業とサウジアラビアのコスト1バ
ーレル25ドルと肩を並べる優良企業の差が明確になり、優良企業に
不採算企業を吸収させることにより業界の再編成が進む。
一方シェールガス・オイル業界は2005年から約200兆円の借入又は増
資(負債)があり、その多くはゴールドマン・サックス等ロスチャ
イルド系金融機関の債権者が多い。
原油価格が下がれば下がるほど債権者の影響力は強くなる。
アメリカのシェールガス・オイル産業は乱立状態の上、生産は現在
ピークに達している。
競争激化で採算が落ちてきた為最近新しいFracking(削岩)技術開
発が進み生産コストを大幅に下げる方向に進んでいる。
アメリカのシェールガス・オイル業界が再編成されて一団となれば
中東産油国もロシアもアメリカに対して競争力を失うことになる。
今回の原油価格暴落劇の罠にかかったのはOPECでありサウジアラビ
ア自身であった。
ロスチャイルド系とロックフェラー系は、やがて世界のエネルギー
を支配するアメリカの産油業界をめぐる勢力争いに突入するが、こ
の争いの結末は決まっている。
今回ご協力下さった読者の皆様にお贈りするCDで詳しく解説する。
両決独占資本の争いの決着次第で世界経済の今後が決まると言って
も過言ではない。

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