5189.中国の目指す新世界秩序とは



プロジェクト・シンジケート誌に「China’s New World Order」が
韓国大学の李(LEE JONG-WHA)氏が寄稿している。リンクは最後

中国はすでに世界最大の貿易国、工業国で海外投資も最高である。
そして、中国は米国の世界最大の経済を追い越すのは今年とも言わ
れている。

今、世界的な経済力で強い影響を増大させている。事実、トウ小平
の「韜光養晦」外交は過ぎ去ろうとしている。

世界的な組織(G20、IMF、世銀、WTO)に加盟して活動した10年が
過ぎ、中国は新世界秩序を目指すような変革者のように見え始めて
いる。中国と他アジアの20国はアジアインフラ投資銀行AIIBとい
う新しい多国間開発銀行を立ち上げた。アジア開発銀ADBに対抗する
ように見えるAIIBは、中国が音頭を取っている。

IMFやアジア開発銀行での中国の投資割合は、IMFで3.8%、ADB
で5.5%しかない。米国はIMFで16.8%、ADBで12.8%、
日本は、IMFで6.2%、ADBで12.8%である。

欧州と米国は、この世界的な組織の指導権を握っている。IMFは欧州
で、世銀は米国というようにである。そして、ADBは日本が総裁を出
している。

欧米が権利を離さないので、新興国に権利を分ける改革が遅れてい
る。このため、中国は苛立って、AIIBの設立に動いたのである。こ
のAIIBは本部を北京に起き、初代総裁も中国人である。

このAIIBで、中国は発展途上国や新興国に大きな影響力を持つこと
になる。アジアの発展を支配できる。

この資金で、陸と海の新シルクロード建設に使うことができる。こ
れにより、西洋と東洋の交通が良くなり、両方の統合性が増すこと
になる。そして、それが中国の利益にもなる。同時に中国と周辺諸
国の緊張を高めることになる可能性がある。

中国が正しいルートで進んで欲しいものである。

というように、中国は、独自の新世界秩序を打ち立て始めたように
見える。

さあ、どうなりますか?


China’s New World Order

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