5177.日本経済再活性化の方法の反論



読者の一人です。
今回の記事の最後のところに、コメントしたくなりました。
NO.5175       日本経済再活性化の方法は
 
●一方、日本では、世界から天才が集まらないし、日本人でも論理力
や発想力が良い人は、全体の人口も0.1%程度である。しかし、
1億人の人口では、10万人しかいない。世界から集まる米国では
、世界の人口が60億人としても、600万人にもなる。シリコン
・バレーに行くとわかるが、インド人や中国人が多い。

日本は、この分野は、物量で米国には負ける。
 
※確かに物量では負けるかもしれませんが、一つ考えて欲しいのは
ノーベル物理学・生物学・化学賞の受賞者で、どれだけインド人や
中国人がいるのか、ということと、この分野で日本人はどれほどい
るのか、ということです。
 
人間がいくら集まっても、天才的なひらめきなどは、そう簡単に出
てくるものではありません。日本にノーベル賞のサイエンス部門で
の受賞者が多い、ということはそのひらめきと無関係ではないはず
です。
 
今回の物理学賞受賞者も3人が日本人であったことを見ても、日本に
は何か外国人とは異なる要素があるはずであり、その点を考慮しな
いで、ただ頭数だけの要素で、物事を判断するのは早計であろうと
思います。
 
で、その異なる要素という点からいえることは、日本語の存在です。
日本人だということは、日本語をしゃべる人間ということです。
脳と言語・・・・この関連が重要で、英語をしゃべる人間と、日本
語をしゃべる人間と、どちらがひらめきを得やすいのか、というよ
うなことも興味深い点だと感じます。
 
とにかく、数は少なくとも、日本がサイエンスの分野で、アメリカ
に負けるとは思えません。
 
 
以上
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(Fのコメント)
これはよい質問ですね。何が日本人の良い性格であるかを明確化で
きる。

日本人の良さは、青色LEDでも実験を積み重ねた上で成功させている
など、コツコツと先が見えない中を努力している部分が多い。この
先が見えない努力が、日本人以外はできないようである。

日本の宮大工なども、10年以上の訓練が必要であるが、その努力
が日本人以外ではできないと宮大工も言っていた。日本人は昔から
専門的な努力で腕を磨くのが好きなのである。

日本人以外は、すぐに結果が出る論理的な考えを行うことは、好き
である。先の見えない努力を積み重ねないので、30年も実験を積
み重ねるような超伝導を使ったリニア・モーターカーなども欧米で
はできない。

超伝導も日本では、鉄系の性能が良い半導体を見つけている。超軽
量のマクネシウム超合金など、物性分野では、日本人は大きな仕事
している。この発見に共通しているのが、先が見えない実験の努力
の上にあることである。

また、香川大学の何森健教授が希少糖プシコースを生む酵素を発見
したのも、数千の酵素を調査して、偶然見つけている。

このように日本人がノーベル賞を得ているのは、先が見えない実験
を積み重ねたような物性や生物的なものである。この部分で日本は
世界と戦えば良いのである。

グーグルやIBMなどが行っている最新の人工知能などは、腕力は必要
であるが、論理は非常に簡単であり、優秀な論理的な人間を大量に
集めて行っている。プログラム自体が論理的なものであり、この論
理を組み立てるのは、論理的な頭が良いことだけが必要であるので
、インド人や中国人でもできることである。

オラクルのデータベースもマイクロ・ソフトのオペレーション・シ
ステムなどもプログラムに腕力が必要であるが、その論理的な積み
重ねである。これらの会社には、日本人は数人であるが、インド人
や中国人は、多くいることはその会社で打ち合わせをすれば分かる。

ここでは人的な物量が必要であり、それも先の見えないような実験
の努力が必要ない。先がある程度見えていて、その速さを争ってい
る。この論理を発想する力は、欧米人は得意である。

ということで、欧米と日本では、その研究方法が大きく違うことが
原因で、ノーベル賞を日本人が多く受賞することになる。

インド人も中国人も、欧米人と違う観点での研究ができないので、
後追いをしているだけである。日本人の真似は努力が必要であり、
絶対にできない。これも中国人、インド人と仕事をするとわかる。

日本人は、自分が優れてる非論理的な努力で発見した製品や国作り
をすれば良いのである。

IPSも発見までは努力が必要であったが、応用になると欧米は論理の
世界になり得意であり、追いついてくることになる。

新幹線も長い実験の上にできたが出来た途端に、欧米でも短い時間
で追いつくことができる。というように、日本人が発見したことの
応用はできるのである。





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