5157.山陰線、山口線と津和野



10月13日から15日まで、山陰線と山口線に乗ってきた。
10月4日から10月19日まで、秋の乗り放題パスの時期であり
、今年は山陰線を乗ろうと決めていた。10月13日は晴天になる
確率が高い、東京オリンピックの開催日になったほど、晴天な日が
多いはずであったが、今年は、残念ながら19号台風で晴天ではな
く、最初の日は、風雨の不安を抱えて家を出た。最初の日に泊まろ
うとしたのは、米子であり、ここまで着くことを目標にした。

4時半の始発電車に間に合うように家を出て、東京6時発の「のぞみ
」に乗り、9時12分岡山に着いた。ここで駅員に状況を聞いたら、12
時以降の列車は止めるという。ということで当初の計画では津山線
、因美線を乗り、鳥取に行く予定であったが止めて、伯備線の特急
やくも7号10時5分岡山発に乗り、直接米子に行くことにした。

11時40分、列車が信号待ちと駅に止まる。この時、風と雨が強くな
り、当初、特急の交換待ちとアナウンスされたが、しばらくして、
先行普通電車が速度を落として走っているので、交換できる駅に着
くまで待って欲しいとアナウンスがあり、30分程度経って、走り始
めた。

12時51分に米子着。時刻表では12時15分着であるので、35分遅れで
ある。降りて、すぐに駅員に聞いた。「松江に観光したいが、電車
の運転はどうなっていますか?」と。すると、駅員は、15時に徐々
に運転を止め、17時には完全に止めるので、行くならバスを利用し
て欲しいという。明日の朝の運行については、まだわからないとい
うことであった。

松江の観光も諦めて、駅の2階にある昔ながらの食堂で親子丼と生
ビールを飲んで時間を過ごした。今日はやることがないし、外は、
台風の影響で雨と風が強くなってきた。ホテルのチェックイン受付
が始まるのは15時である。

しかし、このまま、駅にいると外に出られなくなるのではないかと
心配になり、ホテルに向かうことにして、外に出たら、風が強く、
雨が横から降ってくる。傘がさせないほど風が強い。

その中を5分ほどのホテルまで歩いた。この米子に来るときは、去
年冬にも来たが、その時は雪で電車が大幅に遅れ、今回は台風と良
いことがない。

ホテルまでやっと着いたが、やることがない。自動販売機でビール
、中ハイ、ハイボールとつまみを買い、15時まで受付の前にあるホ
ールで飲んで、15時以降は台風関係のテレビを見ながら自室で飲ん
で、いつの間にか寝てしまった。夕食はホテルの外に、風雨が強く
出られないので、食べなかった。

14日、6時48分米子発の益田行きの2両の気動車に乗る。多数の通
勤客と通学客である。安来で満席になる。その後も通勤・通学客で
立つ人が多数になり、ほとんどの人が松江で降りた。松江で少し乗
ってきたが、出雲市でほとんどが降りた。ここから数人の乗客であ
る。このため出雲市から益田までは、ワンマン運転になる。運行密
度も少ない。

鳥取から出雲市間は、運行密度が比較的高い。島根県の人口は69
万人で、松江市が20万人、出雲市17万人、安来市4万人であり
この県東部に40万人以上が固まっている。県西部、昔の石見地方
の益田市4万人、浜田市6万人、大田市3万人と少ない。このため
、列車の運行も県東部が中心になる。この地域の運行の中心が米子
であり、鉄道城下町のような感じだ。車掌区もあり、食堂では車掌
たちが食事を多数していた。まるで東北の新庄駅と同じような鉄道
城下町である。

この山陰線の大田市から益田までは、海岸線を走るので、東北の羽
越線と同じ感じである。観光線としては、非常に風景が良い。それ
も台風の影響で波が高く、岩に白波を立ててぶつかる。東山魁夷の
海の日本画を見ている感じがする。この海岸線の風景を堪能して益
田に10時44分着く。

益田の時刻表を見ると、すべての方面の本数が少ない。羽越線の酒
田のような感じである。しかし、駅前は益田の方が店がある。駅前
の喫茶店でモーニングのコーヒーとパンを飲み食べた。コーヒーが
美味しいし、3人の客がいる。

11時26分益田発、山口線の山口行1両あずき色の気動車乗り、12時
05分津和野着。すぐに駅前にある観光案内所に行き、地図を貰い、
1時間で行ける観光地を聞いたら、殿町を一周することを勧められ
た。

ということで、殿町通りに行く。昔の武家屋敷の風景を残した街が
そこにある。整備されて気持ちが良い。鯉がいる堀も見たが、台風
の後で堀の水は濁って、観光写真のようには澄んではいなかった。

しかし、観光客がいない。私と5人組のグループともう1組がいる
程度である。台風のために少ないと思うが、これはどうしたことで
あろうか?

この津和野を見に来たのは、ローカル経済の活性化を検討している
が、観光で活性化できるのかなという問題意識であり、また、昔、
ボランティア活動をする知人が、津和野の活性化に私を誘ってくれ
たが、年会費2万円を取るので、それはできないと断ったことがあ
り、知人の成果はどうかを見に来たということである。

観光の街の玄関である津和野を走る山口線の運行密度が低い。朝夕
に数本あるが、昼間には普通が12時にあるだけで、それに特急スー
パーおきが1日3本あるのみだ。もし、津和野が大都市近郊にあれ
ば、大観光地になるが、交通の便が悪いすぎである。

普通列車がこの時間帯にはないのでしょうがなく13時56分津和野発
に乗る。このスーパーおきは2両気動車であり、1両指定席で1両
自由席である。もちろん、自由席に乗ったが、意外と混んでいたが
座れた。14時57分新山口に着く、ここからは普通電車で15時12分新
山口発17時07分岩国着、17時15分岩国発18時06分広島着でホテルへ

15日、広島発6時35分で8時37分福山着で、ここ始発の9時04分福山
発に乗り換える。相生11時18分着、隣にいる11時20分姫路行きに乗
る。姫路で11時57分発快速長浜行きに乗り、米原14時23分着、米原
14時30分発で大垣15時03分着、大垣で15時11分豊橋行に乗ったが、
明日は用事があり、体を疲れさせる訳にはいかないと、名古屋15時
43分で降り、ここから16時22分発新幹線に乗り、東京18時03分着で
家に帰った。

今回は、行き帰りともに途中で新幹線を使ったので、体の疲れはあ
まりなく、旅行ができた。今後もフリーキップの費用対効果を考え
ることではなく、体の疲れも考慮するべきと気がついた。

しかし、行きはほとんど乗り放題パスを使っていないので、これも
おかしいので、このバランスが必要なのであろう。




コラム目次に戻る
トップページに戻る