5115.現在は大恐慌の時代



日本は、アベノミックスで経済が活性化しているように見えるが、
世界的には「The Greater Depressionー大恐慌」であると、ブラッ
ドフォード・ディロングUCB教授がプロジェクト・シンジケート誌で
述べている。最後にリンク。要約。

初め2007年に財政危機が起き、2008年に本当に危機が置き、2008年
から2009年には経済は下降して、2009年半ばには大きな景気後退と
言える状況になった。2009年終わりには経済の死になる次の段階に
なると言われたが、そうはならなかった。それは早すぎた。反対に
政治家は、夏には完全に復活する言っていたが、V字回復はしなかっ
た。

米国の経済は、前の成長率とは違い、低いレベルになっている。
2005年から2007年まで米国成長率は3%であった。2009年を通して、
成長率がー11%になった。

ヨーロッパの方が米国より悪い事態になって、1995年から2007年ま
で、米国の75%のGDPであったのに、現在はユーロ圏全体で、米国の
60%までになってしまった。

2007年には、誰も経済が減速するとは予想しなかった。そして2011
年に至って、大恐慌と命名することができる状況になった。現在、
少なくとも小恐慌と呼ばれ始めている。しかし、話は、ここで終わ
らない。

このことをECBドラギ総裁が即興の講演で述べているようだ。2012年
中で物価が2.5%上昇から、現在0.4%上昇に下降して、失業率の上昇
、食料やエネルギー価格の下落、ウクライナ危機などで、恐慌の可
能性が高められていると認識しているようである。

物価上昇が止まり、短期中期金利は上昇しているが、長期金利は下
落している。このため、ドラギ総裁は、非伝統的な手法を全て使う
と言うことになる。この局面を3重の深い景気後退局面であると見
ているのである。

FRBイエーレン議長は、量的緩和を止めて、金利上昇をいつ上げるか
を協議している。1年半前、2017年には正常に戻るとしていたが、
どうであろうか?

そして、いつ、大恐慌という名前を、現時点で起こっていることに
つけることを許されるか?

ということであるが、大恐慌でロシア・中国は経済的な出口を求め
て、世界的な活動をすることになる。ロシアは、その1つが、イラ
ンなどの石油・ガスの獲得であり、それをパイプラインで運ぶこと
で収入を得る。もう1つが、パイプラインで石油・ガスを売ること
である。この売り先の1つとして、中国があり、日本やアジアがあ
る。

ということで、世界は恐慌に入ったという目線で、世界の動きを見
た方が良いようである。

黙示録の時代であり、経済的な問題も噴出することになる。その時
、日本はどうすればよいのであろうか?

さあ、どうなりますか?

The Greater Depression

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