5104.停戦交渉失敗でどうなる



ロシアのラブロフ外相は18日、ウクライナ情勢をめぐる4カ国協
議で同国に送った人道支援物資に関する全ての問題は解決したと明
らかにした。ただ、ウクライナ東部での戦闘について停戦あるいは
政治的解決に向けた進展はなかったと述べた。

この中、ウクライナ軍は17日、東部ドネツク州の要衝ヤシヌバタ
を奪還したと発表した。国防当局によると、陸軍はドネツク市に入
って警察署前にウクライナ国旗を掲揚した。ルガンスクでも進展が
あったとしている。

8月5日にはドネツク州の大半を失い、州都ドネツク市(100万
都市)もまた8月11日には孤立化、8月14日にはルガンスク州
もまたドネツク州と分断され、州都ルガンスク市(70万人都市)
は、ドネツク市以上に包囲網が縮められている。 

ウクライナ東部2州の親露派グループは、投降期限が8月末までに
なっている。そのあとは、ウクライナ軍は、ドネツク市とルガンス
ク市に入るようである。

すでに、ロシア人100万人がロシアに難民として亡命していると
いう。この中、ボロダイ氏やストレルコフ氏などロシアから送り込
まれた特殊部隊のトップクラスはすでに辞任して、ロシアに戻った
ようである。

このため、親露派一般ロシア特殊「兵士」たちも、信じて蜂起した
ロシア人住民を見捨てて「逃亡」しているようである。現時点は、
ロシアへの「逃走回廊」・グリーン・ロードは安全のようである。

この代わりに、ロシアは装甲車や戦車をウクライナ東部の親露派に
送ったようである。その大部分を破壊したとウクライナ軍は述べて
いる。

どちらにしても、ロシアの負けである。どう、ロシア軍特殊部隊を
安全に撤退できるかであるようだ。そのため、武装したままの停戦
をロシアは求めているようであるが、ウクライナや欧米は認めない
ようである。

しかし、時間がなくなり、ロシアの特殊部隊を安全に撤退はできな
いようである。

さあ、どうなりますか?

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対ウクライナ人道支援問題は解決、停戦協議で進展ない=ロ外相 
2014年 08月 18日 17:46 JST
[ベルリン 18日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は18日
、ウクライナ情勢をめぐる4カ国協議で同国に送った人道支援物資
に関する全ての問題は解決したと明らかにした。ただ、ウクライナ
東部での戦闘について停戦あるいは政治的解決に向けた進展はなか
ったと述べた。
ロシア、ドイツ、フランスとウクライナは17日にベルリンで協議
。ラブロフ氏は「人道的問題に関しては全ての懸案が解決した」と
述べた。
ただ、「停戦や政治プロセスに関する前向きな成果を報告すること
はできない」と続けた。
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4カ国がベルリンで会談 独外相、「個々の点で進展」
2014.8.18 09:05sankei
 【ベルリン=宮下日出男】戦闘が続くウクライナ東部情勢の安定
化に向け、ロシアとウクライナ、ドイツ、フランスの4カ国外相は
17日、ベルリンで会談した。DPA通信によると、ドイツのシュ
タインマイヤー外相は会談後、「困難な会談だったが、個々の点で
進展はあったと思う」と語った。
 会談は約5時間続いた。シュタインマイヤー氏は首脳間で会談結
果を検討した上、協議継続の是非などについて判断するとした。同
氏は会談前、ウクライナ政府と親ロシア派武装勢力の停戦や、ロシ
アからの武器流入阻止のための国境管理について協議する意向を示
していた。
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ウクライナ情勢緊迫、欧米の本音はロシアとの「直接対決回避」
2014年 08月 18日 10:47 JST
[ワシントン 16日 ロイター] - ウクライナ情勢は緊迫の度合
いを一段と強めている。ウクライナとロシアが直接衝突する事態と
なれば、欧米は北大西洋条約機構(NATO)加盟国ではないウク
ライナをどう支援するのか難しい選択を迫られる。
ウクライナは15日、同国領内にロシア軍の装甲車両が侵入したと
明らかにした上で、ウクライナ軍が「大部分を破壊した」と発表し
た。
ロシアはウクライナ側の発表を「空想」だとして否定。一方、NA
TOは「侵入」を確認した。ウクライナ政府は、車両に乗っていた
のがロシア兵なのか親ロシア派なのかについては、はっきりさせて
いない。
ロシアがもし、NATOのメンバー国に対して軍を侵攻させるよう
なことがあれば、NATOの根幹である(集団防衛措置を定めた)
条約5条が発動され、戦争勃発ということになる。しかし、ウクラ
イナはまだNATOの一員ではなく、NATOに近く加盟する可能
性も小さい。
<直接の軍事行動は検討されず>
欧米諸国はこれまで、ウクライナでの行動についてロシア政府を繰
り返し非難し、経済制裁にも踏み切っているが、直接対決は避けた
いというのが本音のようだ。政府当局者らは、NATO諸国による
直接の軍事行動という選択肢は依然、まったく検討されていないと
話している。
米国務省の元高官であり、現在は国際戦略研究所(IISS)のシ
ニアフェローを務めているサミュエル・チャラップ氏は「欧米諸国
はすでに、ロシアとの本格衝突ぎりぎりのところまで行っている」
と指摘。「今後(ロシアへの)一段の制裁や、ウクライナへの追加
支援があるかもしれないが、それ以上には踏み込まないだろう」と
の見方を示した。
複数の米政府高官は、ロシアの行動がエスカレートした場合に備え
、いくつかの選択肢が検討されていると述べた。制裁強化、国際会
議からの締め出し、東欧でのNATO軍増強などを検討していると
いう。
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4カ国外相協議、成果なく終了 ウクライナ危機 
2014/8/18 10:52
 【ベルリン=共同】ウクライナ危機の打開に向け、同国とロシア
、ドイツ、フランスによる外相協議が17日、ベルリンで開かれたが
、具体的な成果がないまま終了した。ドイツのシュタインマイヤー
外相は協議後「いくつかの点で進展があった」としたものの、内容
の説明は避けた。
 同氏によると、それぞれが本国に持ち帰った上で、どのような形
で協議を継続していくべきか19日までに判断する。
 協議は難航し約5時間に及んだ。シュタインマイヤー氏は協議内
容の詳細には言及しなかった。
 ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア派武装勢力の戦闘が激化
しており、同氏は協議に先立ち「持続的な休戦の可能性を探りたい
」と表明していた。
 DPA通信によると、ウクライナのクリムキン外相は協議後、ツ
イッターに「5時間の話し合いをあと4回やらねばならない」と投
稿した。協議前にはドイツ公共ラジオで、欧州連合(EU)と北大
西洋条約機構(NATO)に軍事支援を要請する意向を示しており
、ロシアとの間で妥協点を探るのは難しそうだ。
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ウクライナ軍が東部要衝奪還、ドネツク市でも攻勢
2014.08.18 Mon posted at 12:20 JST
キエフ(CNN) 親ロシア派との戦闘を続けるウクライナ軍は17
日、東部ドネツク州の要衝ヤシヌバタを奪還したと発表した。マレ
ーシア航空の旅客機が撃墜されてから1カ月。墜落現場付近では戦
闘が続き、捜索活動は中断している。
対テロ当局はルガンスクで17日にウクライナ軍のジェット戦闘機
が撃墜されたことを明らかにした。パイロットは脱出して無事だっ
たという。
国防当局によると、陸軍はドネツク市に入って警察署前にウクライ
ナ国旗を掲揚した。ルガンスクでも進展があったとしている。
マレーシア機墜落現場の調査のため各国からウクライナ入りしてい
た調査団のメンバーは、少数を残してキエフを離れ、捜索は中断さ
れた。
人道支援団体によると、現地では水や電気が使えなくなり、医薬品
なども不足している。ドネツクでは戦闘によって電力網が寸断され
て水道設備が稼働できなくなり、市は現地時間の17日午後9時か
ら水の供給を停止すると発表した。
一方、ウクライナ政府は同日、国境付近に到着したロシアの車両約
260台について、人道支援物資を積んでいることを確認した。
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★☆★ 「現代ロシア政治・経済の展望」 ★☆★ 
              2014年 8月 17日 (日) 
★ ウクライナ東部2州、ロシア派グループ、投降期限は8月末まで! 
2月下旬のクリミア併合に呼応して蜂起してから、5ヶ月が経過。 
この2週間で、戦況は大逆転。初戦では、ロシアの多数の「民族主義」 
団体からの武器支援、傭兵支援で、5月の大統領選まで、 
ウクライナ中央政府の混乱とソ連時代の旧装備のウクライナ軍に対し 
優勢であったが、5月25日就任のポロシェンコ大統領の 
「テロせん滅作戦」により、徐々に陣地を奪還され、8月5日には、 
ドネツク州の大半を失い、州都ドネツク市(100万都市)もまた 
8月11日には孤立化、8月14日にはルガンスク州もまたドネツク州と 
分断され、州都ルガンスク市(70万人都市)は、ドネツク市以上に 
包囲網が縮められている。 
ロシア派グループはロシアとの国境をルガンスク州の一部にまで 
狭められた。 
それまでのロシアからの武器搬入や傭兵侵入が容易であった 
優位性が失われ、急速に戦闘能力を失っている。 
★ウクライナ東部2州、ロシア派幹部が恐れた「刺客」派遣情報! 
8月7日、ボロダイ・自称「ドネツク人民共和国」首相が辞任、 
遅れて8月14日、ストレルコフ・自称「国防相」が辞任、 
自称「ルガンスク人民共和国」のボロトフ首相も同日辞任。 

1、戦況が不利になったのは事実。 
しかし、そのような状況だからこそ、 一般「兵士」(信じて蜂起し
たロシア人住民)を見捨てて「逃亡」 (今のところ、ロシアへの「
逃走回廊」・グリーン・ロードは安全) するとは、卑怯なり! 














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