5095.ロシアの攻略の仕方



フォーリン・ポリシー誌に「We Come in 'Peace'」が載っている。
ロシアメディアの翻訳や解析をしているミッシェル・ウェイス氏の
解析によると、ウクライナ東部にロシアは侵略している。しかし、
重武装ではなく、少しづつ、滴るように浸透している。すでに、行
われているという。記事は最後にリンク。

よって、いつ、ロシアはウクライナを侵略するのか?という質問は
ナンセンスである。しかし、今週、欧米の指導者は、ロシアがウク
ライナに侵略する可能性が高まっているというが、おかしい。もう
、すでにプーチンは行っている。

ポーランド首相や国連などが平和維持軍という名目でロシア軍がウ
クライナに侵攻するという。ロシアのラズロフ外相も人道的な支援
を赤十字に要請している。しかし、赤十字の職員がウクライナ東部
で行方不明になっている。

また、元首相のティモシェンコ氏は、制裁は有効ではなく、欧米の
指導者が、プーチン大統領はロシア経済を考慮しているというのは
、あまりにもナイーブであるという。

今、親露派の2つのルガンスク、ドネツク共和国が分断されて、補
給がうまくいかないので、それをロシアでは問題視されているし、
ロシア平和維持軍が動き始めている理由でもある。

ロシアは動くとミッシェル・ウェイス氏は見ている。ロシアは臨時
政府をキエフに立てるという。ウクライナ東部にロシアが攻め込ん
で、それに抵抗するキエフ政府は、ひとたまりもないというのであ
る。

米オバマ大統領やEUの首脳たちの甘い考え方が悲劇を生むと見て
いるようだ。

悲劇的なストーリーを既に、予測しているようである。

黙示録の世界観が現実の世界になる物語が、始まっていると見るべ
きなのであろうか?

しかし、ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記は、同国がウクラ
イナ危機の緊張緩和に向けた努力を続ける方針を示した。

そして、事実、ロシア国防省は8日夜、ウクライナとの国境付近で
実施していた軍事演習を終了したことを明らかにした。

ロシアは自国経済への影響とウクライナ東部ロシア人の救済との間
で揺れているようである。

さあ、どうなりますか?

==============================
ロシア、ウクライナ国境付近の軍事演習終了
2014年 08月 9日 07:42 JST
[モスクワ 8日 ロイター] - ロシア国防省は8日夜、ウクライ
ナとの国境付近で実施していた軍事演習を終了したことを明らかに
した。インタファクス通信が報じた。
インタファクスによると、国防省は「演習に参加していた軍機はそ
れぞれの基地に帰還する。対空ミサイル部隊も機材を通常配備され
ている場所に向け搬送を開始した」としている。
==============================
ロシア当局幹部「緊張緩和へ努力継続」、株・ルーブル上昇
2014年 08月 9日 00:30 JST
[モスクワ 8日 ロイター] - ロシアのパトルシェフ安全保障会
議書記は、同国がウクライナ危機の緊張緩和に向けた努力を続ける
方針を示した。国営ロシア通信(RIA)が8日、同氏のインタビ
ュー内容を報じた。
これを受け、同日のロシア株式市場は上昇した。1207GMT(
日本時間午後9時07分)時点で、ドル建てのRTS指数.IRTSが2
%上昇した。ルーブルも値上がりした。
==============================
ルーブルが4カ月半ぶり安値、地政学リスクで資本流出
2014年 08月 8日 17:39 JST
[モスクワ 8日 ロイター] - ロシアの通貨ルーブルが8日、対
ドルで4カ月半ぶりの安値をつけた。ウクライナ情勢をめぐり、ロ
シアが欧米からの農産品輸入を制限したことに加え、イラク情勢の
緊張が高まっていることが嫌気されており、資金流出が加速してい
る。
0720GMT(日本時間午後4時20分)現在、ルーブルRUBUTSTN
=MCXは0.55%安の1ドル=36.45ルーブル。対ユーロ
EURRUBTN=MCXでは0.71%安の1ユーロ=48.84ルーブル。
ロシア株も今週に入り下げが目立っている。
INGのロシア担当エコノミスト、Dmitry Polevoy氏は「輸入制限
は、経常収支にはややプラスだが、現在はそれを上回るペースで資
本の流出が進んでいる」と指摘。「したがって、誰も経常収支には
注目していない。おそらくキャリー取引の対象としても注目されて
おらず、投資家はただ売りを出したいだけだ」と述べた。
Veles Capitalのアナリスト、Yulia Frumkina氏は「ロシア株は中期
的に下落が続くだろう。輸入制限の影響が不透明で、悪材料を相殺
する好材料が見当たらない」との見方を示した。







We Come in 'Peace'

コラム目次に戻る
トップページに戻る