5061.北朝鮮への制裁解除



やはり、横田めぐみさんは、現在の北朝鮮の指導部で大きな力を持
っていることが明らかである。そして、息子が金正恩氏であろう。

日本と北朝鮮が1日に北京で開いた外務省局長級協議で、北朝鮮国
内に生存している日本人2桁の人数リストを北朝鮮側が提示した。

おそらく、この中には横田めぐみさんの名前はない。そして、この
リスト上の多くの人は、日本に帰国できるはずである。しかし、条
件がある。1人につき、何億円か米何トンというようなことになる
ことが確実である。

今年、干ばつの被害が大きい北朝鮮は、秋口には大減収になり、来
年秋までの食料を確保する必要が出てくる。このため、日本からの
援助を期待しているはずだ。

また、拉致被害者の帰国の代わりに、廃棄予定の古い備蓄米を全て
援助することが必要になる可能性もある。それを見越して、日本は
交渉条件の準備が必要である。

習近平中国国家主席は韓国との友好関係を促進している。北朝鮮は
、中国との関係があまりよくないので、ロシアや日本に頼るしかな
い状態である。米国は北朝鮮を破壊するかもしれないような論議が
されている。

そうすると、頼るは日本しかない。ここは日本は、バランス外交で
対応することである。

さあ、どうなりますか?

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北朝鮮、生存者リスト提示 拉致被害者ら「2桁」 
2014/7/3 3:00日本経済新聞 電子版
 日本と北朝鮮が1日に北京で開いた外務省局長級協議で、北朝鮮
国内に生存しているとみられる日本人のリストを北朝鮮側が提示し
ていたことが明らかになった。リストに掲載されているのは2桁の
人数だという。日本政府はリストに掲載されている人物が拉致被害
者や拉致の疑いがある特定失踪者らと同一かどうかの確認作業に着
手した。
 北朝鮮は拉致被害者を含む日本人の安否確認の再調査を約束して
おり、同リストをもとに調査を進め…
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北朝鮮の調査委に特別権限 制裁の一部解除へ
7月3日 5時15分NHK
北朝鮮が、先の日本との政府間協議で、拉致被害者らを調査する「
特別調査委員会」について、最高権力機関の国防委員会がすべての
機関を調査できる特別な権限を与えると説明していたことが分かり
ました。
政府は、調査の実効性が確保されると判断できるとして、北朝鮮が
調査を開始した時点で、人の往来に関する規制など、日本独自の制
裁措置の一部を解除する方針を固め、3日、国家安全保障会議で決
めることにしています。
政府は、1日、中国の北京で行った北朝鮮との政府間協議で、拉致
被害者を含むすべての日本人行方不明者の調査を行うため、北朝鮮
が設置する「特別調査委員会」の組織やメンバーなどについて説明
を受けました。
交渉に当たった外務省の伊原アジア大洋州局長らは、2日帰国し、
安倍総理大臣、岸田外務大臣、菅官房長官らに対して個別に北朝鮮
側の説明を報告しました。
こうしたなか、日朝の関係筋の話で、北朝鮮側が協議の中で「特別
調査委員会」について、▽最高権力機関である国防委員会がすべて
の機関を調査できる特別な権限を与える、▽秘密警察に当たる国家
安全保衛部の幹部が参加する、▽調査結果を随時、日本側に通報す
る、などと説明していたことが分かりました。
さらに、調査の透明性を確保するために、日本側の担当者を適宜国
内に受け入れる考えも示したということです。
これを受けて、政府は調査の実効性が確保されると判断できたとし
て、人の往来に関する規制や、人道目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁
止など、平成18年以来、北朝鮮に課してきた日本独自の制裁措置
の一部を解除する方針を固めました。
政府は、3日午前、安倍総理大臣や菅官房長官らが出席して拉致対
策本部の閣僚会議やNSC=国家安全保障会議を開き、北朝鮮が調
査を開始した時点で制裁措置を解除する方針を決めることにしてい
ます。
一方、政府は、北朝鮮の核やミサイル開発に対して行っている、国
連安保理の決議に基づく団体や個人に対する資産凍結措置に加え、
マンギョンボン号の入港禁止や、輸出入の禁止など、ほかの独自の
制裁措置は引き続き維持し、アメリカや韓国とも緊密に連携してい
くとしています。
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金正恩氏が気象当局に「抜本的改善」求める 「予報外し」連発、
干害で食糧不足深刻か
2014/6/12 18:51jcast
  北朝鮮の金正恩第1書記が、天気予報が外れ続けているとして憤っ
ている。日本の気象庁にあたる機関を視察し、「事業を抜本的に改
善」することを求めたほどだ。
   北朝鮮の大部分では14年2月から干ばつが続き、農作物にも大き
な被害が出ている。気象当局は4月中旬にはある程度の雨が降るとみ
ていたが、5月になっても干ばつは解消されなかった。食糧不足のリ
スクが高まり、正恩氏が危機感を募らせている可能性もある。
「観測手法が現代的でない上に科学的でもなく、誤報が多い」
   労働新聞や朝鮮中央通信といった北朝鮮の国営メディアが2014年
6月10日伝えたところによると、正恩氏は日本の気象庁にあたる気象
水文局を訪問し、総合予報室、国内通信室、国際衛星通信室といっ
た部署を視察。その上で、
「観測手法が現代的でない上に科学的でもなく、誤報が多い。気象
観測と予報が正確に行われて初めて、異常気象現象による災害から
人民の生命や財産を守り、農業や水産業をはじめとする人民経済の
様々な部門で、自然災害を適切なタイミングで防ぐことができる」
と現状の予報のあり方を批判した。「事業を根本的に改善しなけれ
ばならない」と、組織の全否定に近い言葉も口にした。
   正恩氏が視察先で幹部を叱責するのは珍しい。同様のケースとし
ては、12年5月に万景台(マンギョンデ)遊園地を視察した際、園内
の道路が割れていたり雑草が生えていたりしたのを発見して「従業
員にはこれが見えないのか」などと激怒したことが知られている程
度だ。
「水を最も多く求める時期に干害を受け、作物の生育の度合いが非
常に悪いと予測」
   今回正恩氏が怒っている背景には、不正確な天気予報が食糧事情
にも影響しかねないからだとの見方も浮上している。3月25日に朝鮮
中央通信が配信した記事によると、2月10日から約40日以上にわたっ
て首都の平壌市と周辺の平安南道、黄海南・北道の大部分で亜雨が
降らない状態が続き、特に西海岸と中部内陸地方では1961年以来最
も降雨量が少なかったという。この記事では、
「これらの地方に、今後4月中旬まで干ばつを克服できる雨が降らな
いものと予見される」
という記述もある。逆の読み方をすれば4月中旬にはある程度の降雨
が見込めると予測していたことになる。ところが、5月2日に配信さ
れたのは「ひどい干ばつが続く」という記事。記事では、干ばつで
農業に深刻な被害が出たことを報じている。
「持続する干ばつ現象により、全国的に数千ヘクタールに及ぶ表作
の作物である小麦、大麦、ジャガイモが被害を受けている。水を最
も多く求める時期に干害を受けたので、作物の生育の度合いが非常
に悪いと予測している」
   予報が外れ、農業にも想定外の被害が出たこともあって、正恩氏
が食糧不足への危機感を募らせたとの見方もできそうだ。





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