5055.中国に弱気の米国評論家



「Dictatorships and the Post-American Order: Is Autocracy Safe 
for the World?」「The Illusion of Chinese Power」がナショナル
・インタレスト誌に載っている。リンクは最後。

中国は大きくなり、それに対抗できない。中国は既に世界最大の輸
入国で、2番目に軍事予算が大きく、人口も世界一である。

このような強国である中国の行動を変えさすことはどこの国もでき
ない。反対に中国は、世界に影響を与えることができる。

しかし、中国が世界に影響を与えようともしていないし、世界の問
題を解決しようともしていない。国連の安全保障会議でも何もしな
いことをいつも選択している。世界的なリーダーとして行動しない。

中国共産党の権威を高めるために、他国の高官と懇談したりしてい
るなど、狭い国益を追求している。その意味では消極的である。

世界は紛争解決や災害支援に中国の力を要求しているが、それにも
あまり答えていない。中国国民も自国の貧困解決の方が重要という
認識である。このため、中国はビジネス的にしか世界と関わること
をしないようである。首相や主席が海外に行く時、多数の中国企業
のトップが付いていく。

中国軍は、強大であるが周辺諸国に対してだけであり、遠征軍持た
ない。現状で衛星などは中国軍は世界的な規模があるが、長距離飛
行できる航空機を持たないし、海軍も沿岸を警備する程度である。

また、有力な味方がいない。ロシアとの関係も固くない。中国周辺
諸国は皆、米国の味方になっている。

というように、中国の現状を述べているが、米国は何もできないの
で、中国が自己の原因で崩れてくれるか、それともそのまま、中国
が自国の中にいることを願っているような感じである。

もう1つの論文は、中国などの独裁国家が出てくると、民主主義は
弱いが、戦争になると独裁者は、状況判断に失敗して負けることが
多くなる。今の米国民は一極世界を望むが、今後、当分米国は独裁
国と一緒に世界に生き残るしかないという。

日本も、当分、強大な中国を目の前にして、生き残るしかないよう
である。米国はそのような方向であり、日本だけでは中国に立ち向
かえない事実を認識することが必要かも知れない。

さあ、どうなりますか?


The Illusion of Chinese Power
Dictatorships and the Post-American Order: Is Autocracy Safe for the World?

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