5014.南シナ海で中国が攻勢の理由



日本の報道機関は、中国のリグが設置されたのはベトナム経済水域
内であることを、今もって報道しない。中国に何故、遠慮している
のか分からないが、その態度が、中国を一層、攻勢に向かわすこと
になる。この中国の攻勢は、日本にとっても他人事ではない。

それなのに、国内では、集団自衛権を反対する民主党主流派や社民
党、共産党がいて、中国の攻勢的な行動を無視している。

どう、中国の横暴な侵略的な行動を止めようとしているのかがわか
らない。中国を止められるのは、ベトナム、フィリピン、米国など
多くの国が、結束して武力的にも中国より強い武力を持つことを示
し、かつ戦争でも共同で対応することである。多くの国で共同防衛
の体制を取ることでしか、中国の攻勢を止められない。

もし、中国に共同で対応する体制がないと、各個攻撃されて、潰さ
れていくことになる。合縦連合体制を引くことである。遠交近攻を
中国はしてくるが、日本も周辺国とは合縦連合し、遠交も行い、中
国の遠交近攻も封鎖するしかない。

それほど、今の中国は国内の不安定化で危ない。江沢民派+李鵬の
太子党と、習近平の太子党+青共団派の戦いがあり、国内はこの両
派の死に物狂いの戦いをしている。このため、中国の政治体制を含
めて不安定になっている。

石油国営企業を牛耳っていた周永康・前政治局常務委員の逮捕がで
きず、周近辺の人物も排除されて、江沢民派は徹底抵抗し、電力国
営企業が次のターゲットであると分かり、李鵬系の太子党も抵抗に
加わった。

このため、国民の目を国内から反らすために、海外での紛争が必要
なのである。国内紛争は、当分続くようである。治安と石油、電力
という中国の中枢をしめる集団を習近平は排除しようとしているの
で、それは簡単ではない。国内の戦いよりベトナムやフィリピンと
の戦いの方が簡単なのである。そして、戦争に勝って、その勢いで
政敵に勝ち、政権を磐石にしたいのである。

このような国内紛争中の中国でも、ベトナムに負けると政権は崩壊
するので、もし負けそうなら戦争ができなくなる。

ベトナムは、それなのに戦争の理由を作り出した。反中デモで中国
人を殺して、それを政府が止めないと、中国にとって願ってもない
戦争理由になってしまう。

このため、ベトナムの反中デモは止めるべきであるし、ベトナムは
早く、米国との安全保障条約を結んで、中国にベトナムと戦争をす
ると米国が来ると思わせないといけない。

ロシアはウクライナ問題で中国とは敵対できず、ベトナムを見殺し
にすることは確実である。

今の米オバマ大統領は武力使用に臆病であり、中国はベトナムやフ
ィリピンなら米国は出てこないと思っている。ロシアに対する米国
の臆病さが、ここで効いている。

ということで、オバマ大統領は、戦争に対して臆病なことが戦争を
引き寄せている結果になっているのである。

それを民主党の政府関係者は分かろうとしないようである。中国に
対して融和政策を進めるようであるが、それが一番、恐ろしいこと
になることを無視している。

このため、米国の世論が、オバマの外交に反対が60%になってい
る。

さあ、どうなりますか?

==============================
ベトナムとフィリピン、対中国で共闘 首脳会談へ 
2014/5/17 0:00日本経済新聞 電子版
 【ハノイ=伊藤学】ベトナムとフィリピンが、南シナ海を巡る問
題で中国に対抗するため「共闘体制」を固め始めた。ベトナムのグ
エン・タン・ズン首相は21〜23日にフィリピンを公式訪問し、同国
のアキノ大統領と会談する予定。国際法に基づく提訴などで協力す
る可能性がある。来週は東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相
会議も控えており、越比が中国包囲網をどこまで広げられるかが焦
点となる。
 ズン首相の訪比はアキノ大…
==============================
中越漁船、新たな衝突 ベトナム船が損傷
2014.5.17 00:57
 ベトナム漁業監視部隊は16日、同国と中国の艦船衝突が起きた
南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島付近の海域で、漁船同士
の新たな衝突があり、ベトナム側の船が損傷したと発表した。
 発表によると、中国側は現場海域に展開する船を126隻に増強
、軍艦や哨戒機も展開しているという。(共同)
==============================
ベトナム、反中デモ続く
2014.5.17 05:00   
 南シナ海での中国の石油掘削作業をめぐり反中デモが続くベトナ
ムで、北部タインホア省の工業団地でも16日、数千人規模のデモ
があった。国営メディアが伝えた。破壊や暴力行為はなかったとい
う。インターネットでは、18日に全国各地でデモを実施しようと
の呼び掛けが広がっており、当局は警戒を強めている。
 中国外務省の華春瑩副報道局長は16日、ベトナムでの反中暴動
により、現地中国企業の中国人2人が死亡したと発表した。負傷者
については「調査中」とした。中国商務省の報道官は同日、「中国
企業と個人の全ての損害を賠償するよう(ベトナムに)求める」と
明らかにした。
 ベトナムのグエン・タン・ズン首相は、デモの暴力行為を取り締
まるよう関係当局に指示、過激なデモは「収束の方向に向かうので
はないか」(外交筋)との見方も出ている。
 在ホーチミン日本総領事館によると、15日までに日本人が負傷
したとの情報はない。(ハノイ、北京 共同)
==============================
ベトナムの中国人多数が一斉帰国 暴動受け避難、両国経済に影響
 【憑祥共同】南シナ海での中国による石油掘削作業に端を発した
反中暴動がベトナム各地で発生したことを受け、ベトナムで働いて
いる多数の中国人が避難のために一斉帰国し始めたことが16日、
分かった。ベトナムに隣接する中国広西チワン族自治区の入国管理
当局者が明らかにした。
 またベトナムにある多くの中国系企業が、工場を一時閉鎖して従
業員を帰国させ始めたことも判明。中国とベトナムの関係悪化は、
両国経済に多大な影響を与えることが確実となった。
 入管当局は帰国した正確な人数は把握していないが、同自治区憑
祥市にある国境だけで1万人以上が帰国したとみられるという。
2014/05/16 20:07   【共同通信】
==============================
南シナ海めぐる中越の対立、脅しでなく対話で解決を=米政府
2014年 05月 15日 07:53 JST
[ワシントン 14日 ロイター] - 中国が南シナ海のベトナム沖
に石油掘削装置(リグ)を設置し中越の緊張が高まっている問題で
、米ホワイトハウスは14日、脅しではなく対話を通じて解決を図
る必要があるの見解を示した。
カーニー報道官は定例記者会見で、米国は問題の当事者ではないと
しながらも、オバマ大統領は先のアジア諸国歴訪で、中国、および
南シナ海をめぐるさまざまな問題に関し、平和的対話の必要性を繰
り返し強調したと指摘した。  
オバマ大統領のアジア外交政策をめぐっては米国内の一部から批判
が上がっている。ワシントンポスト紙は12日に論説を掲載し、南
シナ海における中国の石油掘削に向けた動きへの米国対応は、レト
リックに過ぎない、と指摘。
各国が協調して外交的もしくは軍事的な行動を起こさない限り、中
国の一方的な行動は続く見通しで、米国とその同盟国に何らかの計
画があるとしても、現時点でそれは明確に示されていない、との見
方を示した。
==============================
反中デモ、警官隊が威嚇射撃 ベトナム南部、催涙弾も
 【ハノイ共同】ベトナム各地で発生している反中デモで、南部ド
ンナイ省の警官隊は14日、隣接するビンズオン省から移動して抗
議活動を続けていたデモ参加者に威嚇射撃し、催涙弾を使用した。
逮捕者も出ているが、負傷者の有無は明らかになっていない。地元
メディアが伝えた。
 デモの起点となったビンズオン省の「ベトナム・シンガポール工
業団地」周辺では、治安当局が警戒態勢を強めた。企業関係者が14
日、明らかにした。
 同工業団地の日系企業関係者によると、10カ所前後ある入り口
では警官が警戒し、不審な集団の立ち入りを規制。
 ホーチミンの日本人学校は15日の臨時休校を決めている。
2014/05/15 06:42   【共同通信】
==============================
中国、ベトナムの反中デモ受け企業の安全確保へ
2014年 05月 14日 17:10 JST
[北京 14日 ロイター] - 中国外務省の華春瑩報道官は、ベト
ナムで起きている反中デモをめぐりベトナム側に抗議したと明らか
にした。また、現地の中国企業の安全を確保するために緊急措置を
用意したと述べたが、詳細には触れなかった。
ベトナム南部の工業団地では、南シナ海での中国の石油掘削活動に
対する大規模な抗議活動が行われた。
==============================
反中デモでベトナムに抗議=「犯罪阻止」要求−中国
 【北京時事】中国外務省の華春瑩・副報道局長は14日の記者会
見で、ベトナムの反中デモが暴徒化し、中国系企業に被害が出たこ
とを受け、ベトナムの駐中国大使を呼び強く抗議したと明らかにし
た。ベトナムに対し「犯罪行為を断固阻止、処罰し、中国人の安全
を確保する」ことを求めた。
 華副局長は、西沙(英語名パラセル)諸島海域で13日にベトナ
ム船が中国船に対し、169回にわたり衝突したと主張。「中国は
挑発しているのではなく、自衛している。事態をエスカレートさせ
たいのが誰かは一目瞭然だ」と、強い口調でベトナム非難を繰り返
した。
 中国が南沙諸島のジョンソン南礁で滑走路建設の動きを見せてい
るとしたフィリピンの主張については、確認を避けつつ「中国領土
における建設作業は正常なものだ」と述べた。(2014/05/14-19:17)
==============================
中国、深海石油掘削で独り立ち―紛争海域に進出した背景
By SIMON HALL
2014 年 5 月 13 日 13:02 JST WSJ
 【香港】中国は長年、技術を持つ企業と協力したり買収したりし
て深海での石油掘削を磨いてきた。その結果、今ではベトナム近く
の係争水域でも独自に石油探査活動を展開できるようになった。
 中国はまた、精巧な沖合掘削装置の独自開発にも巨額の投資をし
ており、中国とベトナムのにらみ合いの焦点になった石油掘削リグ
は、その技術の粋を集めた至宝だ。それは中国が外国のパートナー
に大きく依存することなく深海に眠る油層ないし天然ガス層を開発
できることを意味する。
 外国の支援をもはや必要としないという事実は、海洋上の国家間
対立の恐れが今後一層高まることを意味する。ベトナムとの間で起
きたようなことが、マレーシア、ブルネイ、そしてフィリピンとの
間でも起きる可能性が出てくる。これらの諸国はいずれも一部の海
域で中国と権益を争っているからだ。
 中国製の沖合掘削リグは、中国海洋石油総公司(CNOOC) が2年前
、香港沖合での深海ガス田開発に初めてこれを投入した。このプロ
ジェクトは2カ月前にガス生産を始めた。
 このプロジェクトでノウハウを獲得したことなどから、CNOOCは今
や、独自の地震探査を行って石油などの豊富な地層を発見し、試掘
井を掘って石油・ガスの存在や経済的な採算性を確認できるように
なった。CNOOCはさらに、海底パイプラインを敷設する技術も獲得し
て...
==============================
「ベトナムが黙認」と批判=デモ暴徒化、賠償も要求−中国
 【北京時事】中国外務省の華春瑩・副報道局長は15日の記者会
見で、ベトナムでの反中デモの暴徒化について「ベトナム当局が反
中勢力や不法分子を甘やかし、黙認したことと直接的な関係がある
」と述べ、ベトナム側がデモにきちんとした対応を取らなかったと
批判した。その上でベトナム政府に対し、暴徒らの取り調べを徹底
し、損失を補償するよう求めた。(2014/05/15-19:09)




コラム目次に戻る
トップページに戻る