ウクライナ大統領選挙戦が始まる数日前から、ウクライナ東部の親 ロシア系住民が騒ぎ始めた。クリミアの編入と同じようにロシア系 住民の中に、ロシア軍特殊部隊兵士を送り込み、また、手際の良い デモと議会を占拠した上で、「ドネツク人民共和国」と「ハリコフ 人民共和国」の樹立を宣言する。 クリミアで見た光景が再現している。それも同じ手法である。ロシ アは、ウクライナに連邦制度を導入するよう要求している。それに 対して、ウクライナの親EU政府は反対して、東部の共和国制度を認 めないし、それに米国も同調している。 ケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相は先日3月30日に会談 したが、ロシアの連邦制要求にケリー国務長官は拒否している。ウ クライナ問題の事態収拾策は決まらなかった。 この時に、米国はNATO軍をウクライナに派遣しても、守るという意 思を示すべきであったが、それもしないで、ロシアに経済制裁が大 きくなると脅しただけであう。 これでは、残念ながら、ロシアのプーチン大統領を止めることはで きない。 しかし、また、米国のケリー国務長官は7日、ロシアのラブロフ外 相と電話会談し、米国はウクライナ東部の情勢を大きな懸念を持っ て注視しているとし、仮にロシアが情勢を不安定化させる動きに出 れば、ロシアが支払う代償は膨らむとの認識を示した。 また、NATO本部にロシア関係者を入れない処置をやっと取るという ように、プーチンを止められる処置をほとんど、とっていない。 どこまで、ロシアが攻勢に出て、米オバマ大統領の弱腰が変化する のか、それが問題でしょうね。もし、そのままであれば、米国は言 葉だけで行動はしないと、世界が知る事になる。 そして、それは、今より大きな戦乱を招き入れるような気がする。 中国も米国の弱腰を見て、南シナ海での横暴な対応をエスカレート することは間違えない。 さあ、どうなりますか? ============================== ハリコフも「共和国」宣言=ウクライナ外相「ロシアが干渉」 【モスクワ時事】ロシア系住民の多いウクライナ東部で7日夜、 ハリコフ州でも親ロシア派デモ隊が「ハリコフ人民共和国」の樹立 を宣言した。ドネツク州ではデモ隊が同様の宣言をした上で、ロシ ア編入に向けた住民投票を5月11日までに行うと主張している。 ウクライナ暫定政権のアワコフ内相は先に、ハリコフで行政庁舎 を占拠したデモ隊を「完全に排除した」と発表していた。しかし、 報道によると、デモ隊はテレビ局に侵入したほか、行政庁舎に放火 するなど実力行使を継続。情勢はさらに混迷の度合いを深めている。 これを受け、ウクライナのデシツァ外相はロシアのラブロフ外相 に電話して会談。デシツァ外相は「ウクライナへの内政干渉は容認 できない」と述べ、デモ隊を擁護するロシアを批判した。ラブロフ 外相はウクライナに、東部のロシア系住民の要望に耳を傾けるよう 訴えた。(2014/04/08-08:17) ============================== 米ロ外相が電話協議、ケリー氏「ウクライナ悪化ならロシア代償膨 らむ」 2014年 04月 8日 06:10 JST [ワシントン 7日 ロイター] -米国のケリー国務長官は7日、 ロシアのラブロフ外相と電話会談し、米国はウクライナ東部の情勢 を大きな懸念を持って注視しているとし、仮にロシアが情勢を不安 定化させる動きに出れば、ロシアが支払う代償は膨らむとの認識を 示した。 米国務省のサキ報道官が会談内容を明らかにした。ケリー長官はロ シアに対して「分離主義者や妨害工作者、工作員の活動を公に否定 するよう求めた」という。 ウクライナとロシア、米国、欧州連合(EU)が危機打開に向けて 、向こう10日以内に直接協議を行うことも、会談で話し合われた。 ケリー長官は、親ロシア派のデモ隊がウクライナ東部で省庁占拠な ど分離への動きを活発化させている状況を受け、「一連の事態が、 自然に発生しているようにみえない」と指摘。その上で、ロシアの 支援を受けて、慎重に画策されたとするウクライナ側の見方や、ウ クライナ国内で活動中のロシア情報員が最近、身柄拘束された件に 言及した。 ============================== 親ロ派「共和国」樹立を宣言 ウクライナ東部で 2014年4月8日 01時01分 【ドネツク共同】ウクライナ東部ドネツクで6日から州庁舎を占 拠した親ロシア派のデモ隊は7日、「ドネツク人民共和国」の樹立 を宣言、平和維持のためロシア軍部隊の派遣を要請した。共和国樹 立の是非を問う住民投票を5月11日までに行うという。 ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は7日、ロシアによる「第 2段階」の作戦が始まったとの危機感を表明。クリミア編入を強行 したロシアのプーチン政権が「クリミアでのシナリオを繰り返そう としている」と非難した。 ロシア外務省は同日の声明で、ウクライナの「長期的安定」のた め、州に広範な権限を付与する連邦化が必要との見解を表明した。 ============================== ロシア当局者立ち入り制限=NATO本部 【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)は7日、ウ クライナ危機を背景としたロシアとの協力停止の一環として、ブリ ュッセルのNATO本部へのロシア当局者らの立ち入りを制限する と発表した。8日から実施する。 発表によると、ロシアのNATO代表部に勤務する職員がNATO 本部を訪れる際は、大使ら一部を除き、一般来訪者向けの手続きを 課す。NATO本部内にはロシアなどパートナー国の事務所があり 、ロシア当局者十数人が日々通っているという。(2014/04/08-00:44) ============================== 「クリミアの再現」=ロシアを非難−ウクライナ首脳 【モスクワ時事】ウクライナのトゥルチノフ大統領代行(最高会 議=議会=議長)は7日、東部各都市で親ロシア派デモ隊が行政庁 舎などを占拠した事態について「ウクライナの敵がクリミア半島( 編入)のシナリオの再現を試みている」と述べ、ロシアを強く非難 した。(2014/04/08-00:30) ============================== ロシアのプーチン大統領が警戒態勢指示、国内引き締め図る 2014年 04月 7日 23:03 JST [モスクワ 7日 ロイター] -ロシアのプーチン大統領は、連邦 保安庁(FSB)に対し武装攻撃への警戒態勢を指示し、ロシアは 非政府組織を「ウクライナのように破壊的」目的に利用することは 許さないと述べた。 インタファクスが伝えたもので、ソチ五輪後もFSBが警戒態勢を 緩めていないことを示している。またウクライナの事態を受けた西 側の揺さぶりに対し、国内の引き締めを図っていることを示してい る。 ============================== ウクライナ東部ルガンスクで親ロ派が武器奪取=警察 2014年 04月 7日 18:45 JST [キエフ 7日 ロイター] -ウクライナ東部ルガンスクで州の保 安庁舎に侵入した親ロシア派のデモ隊は武器も奪取した。地元警察 が明らかにした。 ルガンスクでは高速警察隊が町に続く道路を封鎖している。 6日にはルガンスクのほか、東部のドネツクや国内第2の都市ハリ コフでも州庁舎が占拠された。 アバコフ内相はフェイスブックで、ハリコフの庁舎を占拠していた 「分離派」デモ隊は排除したことを明らかにした。 ============================== 親ロシア派、庁舎占拠=ドネツクなど3都市−ウクライナ東部 【ドネツク(ウクライナ)AFP=時事】ウクライナ東部のロシ ア国境に近いドネツクなど3都市で6日、親ロシア派のデモ隊が行 政庁舎などを占拠した。デモ隊は庁舎にロシア国旗を掲げ、クリミ ア半島で行われたようなロシアへの編入を問う住民投票の実施を要 求した。 これに対し、アワコフ内相はフェイスブックを通じて、ヤヌコビ ッチ前大統領がロシアのプーチン大統領と結託して混乱をあおって いると非難。一方で、流血を避けて事態を収拾すると宣言した。 3都市のうち、ドネツクでは、約2000人が中心部の広場で集 会を開催。約100人が庁舎に入った。また、ルハンシクでは、数 百人のデモ隊が、逮捕された15人の活動家を解放するため治安組 織の庁舎に侵入。ハリコフでは、数十人が行政庁舎を占拠した。 (2014/04/07-08:20) ============================== ウクライナ大統領選 選挙戦始まる 4月6日 6時44分NHK ウクライナで来月予定されている大統領選挙は、23人が立候補す ることが確定し、最新の世論調査では、前の政権の崩壊につながる 抗議デモを支援したポロシェンコ氏が最も多くの支持を集めていま す。 来月25日に予定されているウクライナの大統領選挙は、選挙管理 委員会による審査の結果、23人の立候補が認められ、5日、候補 者の選挙活動が正式に始まりました。 このうち、暫定政権の一翼を担う極右政党、「自由党」のチャフニ ボク党首は、キエフ近郊の都市で演説し、ロシアに対抗できる政権 をつくるなどと述べて支持を訴えました。 最新の世論調査では、大富豪として知られ、前の政権の崩壊につな がる抗議デモを資金面で支援したポロシェンコ氏が40%近くの支 持を集めています。 ============================== ロシア、NATO派遣の軍事代表者召還=国営通信社 2014年 04月 4日 10:48 JST [モスクワ 3日 ロイター] - ロシアは、北大西洋条約機構 (NATO)に派遣している軍事代表者をモスクワへ召還した。国 営ロシア通信(RIA)が3日、アントノフ国防次官の話として報 じた。 報道によると、国防次官は「NATOと従来通りの軍事協力を続け る機会を見いだせない」として、「NATOへ派遣している軍事代 表者のValery Yevnevich大将を、協議のためモスクワに召還するこ とを決定した」と述べた。 ロシアによるクリミア編入に伴い、NATOはロシアとの協力を停 止している。