4950.クルミア問題の進展はあるか?



クリミア半島に展開するロシア軍の即時撤退を求める米側に対して
、ロシア側は「国際法に沿った対応をしている」と主張。意見の隔
たりは埋まっていない。

が、ロシアはウクライナのクリミア半島の実効支配を進めており、
米国とロシアとの関係は冷戦終結以降最も冷え込んだ状態になりつ
つある。

ロシアのラブロフ外相は、プーチン大統領の指示で、ケリー米国務
長官に、10日にロシアを訪問しウクライナ情勢の協議を続けるこ
とを提案したが、ケリー国務長官が8日、そうした協議は応じない
とした。

ウクライナのヤツェニュク首相は10日、ロシア当局がウクライナ東
部の騒乱に油を注いでいると非難した。一方で、ウクライナ当局は
東部の主要工業都市ドネツクを引き続き掌握し、週末に親ロシア派
のデモで緊張が高まったルハンシクの支配も奪回したと発表した。

空母「ジョージ・ブッシュ」は、ギリシャで艦隊群が揃いのを待っ
ていたが、8日以降の位置は分からくなっている。

しかし、ウクライナ新政権のヤツェニュク首相が訪米して12日に
オバマ大統領と会談するとした上で、「新政権の立場は(ロシアが
掌握した)クリミア半島問題の平和的解決だ」と述べ、米側に軍事
介入を求めない方針を表明した。

ロシアとウクライナの直接会談をして、クリミアの取扱いを解決し
たいということである。

これに対して、クリミア自治共和国のアクショーノフ首相は、今月
16日のロシア編入の是非を問う住民投票に関し、編入が決まった
場合は地域の人々がロシアかウクライナのいずれかのパスポートを
選べるようにするとした。

クリミアはロシアになるが、そこにいるタタール人、ウクライナ人
は、ウクライナに移住を認めるということのようである。

だいたい、その辺でロシアは問題を収集したいようである。

しかし、国境を変えることになる。これは戦後体制を見直し契機に
なる可能性がある。

さあ、どうなりますか?

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ウクライナめぐる米ロ外相会談、ロシア次第で今週にも=米国務省
2014年 03月 11日 07:25 JST
[ワシントン 10日 ロイター] -米国務省は10日、ウクライ
ナ情勢をめぐるロシアと米国の外相会談について、ロシアが外交的
解決に真剣に取り組む姿勢を示せば今週中に実現が可能、との見方
を示した。
ロシアはウクライナのクリミア半島の実効支配を進めており、米国
とロシアとの関係は冷戦終結以降最も冷え込んだ状態になりつつあ
る。
国務省のサキ報道官は、ロシアとの協議実現には、ウクライナとロ
シアの直接対話を促し、緊張緩和に向け国際的なメカニズムを活用
するという米国の提案にロシアが取り組む用意があるとの確証が必
要だ、とする声明を発表した。
一方、ロシアのラブロフ外相は、プーチン大統領の指示で、ケリー
米国務長官に、10日にロシアを訪問しウクライナ情勢の協議を続
けることを提案したが、ケリー国務長官が8日、そうした協議は延
期したいと伝えてきた、と明らかにした。
米政府高官が明らかにしたところによると、米国は、ロシアとウク
ライナ、および他国が協議できる国際的なコンタクトグループなど
、何らかの枠組みを設置することにロシアが合意することを求めて
いる。
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米国務長官、ウクライナ問題協議に向けた訪ロ提案を拒否=ロ外相
2014年 03月 11日 04:29 JST
[ソチ(ロシア) 10日 ロイター] -ロシアのラブロフ外相は
10日、プーチン大統領に対し、ウクライナ問題をめぐりロシアと
欧米との間には見解の相違が存在すると報告した。
同外相はまた、プーチン大統領の意向を受け、米国のケリー国務長
官に10日にロシアを訪問し協議を続けることを提案したが、8日
にケリー国務長官からそうした会合は延期したいとの旨の電話があ
ったことも伝えた。
ラブロフ外相はプーチン大統領と黒海沿岸のソチで会談。席上、ケ
リー国務長官から一連の提案を示されたが、「ロシアとウクライナ
との間に対立が存在しているかのように策定されたもの」で、ロシ
アとしては「まったく納得できないものだった」と報告。
そのうえで、「すべてのウクライナ国民の利益を重んじ、状況を国
際法の枠組みに戻すため、ロシア連邦安全保障会議と共同でわれわ
れ独自の提案を取りまとめた」ことを伝えた。
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ロシア、対米提案を協議 ウクライナ情勢、収拾探る
2014年3月11日05時47分
 ロシアのプーチン大統領は10日、パラリンピックが開かれてい
る同国南部のソチでラブロフ外相と面会し、ウクライナ情勢の収拾
に向けた米国向けの提案について協議した。ロシアは米国との対立
の打開に向けて、直接対話に乗り出したい考えだ。
 ウクライナ情勢をめぐり米ロ両国はこれまで首脳間の電話協議を
重ねてきた。だが、クリミア半島に展開するロシア軍の即時撤退を
求める米側に対して、ロシア側は「国際法に沿った対応をしている
」と主張。意見の隔たりは埋まっていない。プーチン氏は、ラブロ
フ外相とケリー米国務長官による直接対話を重ねて妥協点を探りた
い考えとみられる。
 プーチン氏は、報道陣に公開されたラブロフ氏との面会の冒頭で
、ケリー氏との協議の現状についてただした。ラブロフ氏は、10
日にもケリー氏の訪ロが実現するはずだったが、8日に延期の申し
出があったと説明した。対話を拒んでいるのが米側だということを
強調する狙いとみられる。
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ウクライナ、混乱続く東部の都市で統治回復=首相
2014年 3月 11日 06:46 JST WSJ
【キエフ】ウクライナのヤツェニュク首相は10日、ロシア当局がウ
クライナ東部の騒乱に油を注いでいると非難した。一方で、ウクラ
イナ当局は東部の主要工業都市ドネツクを引き続き掌握し、週末に
親ロシア派のデモで緊張が高まったルハンシクの支配も奪回したと
発表した。
 ヤツェニュク首相は、ロシア系住民が多数を占めるウクライナ東
部地域では「非常に難しい」状況が続いていると認めつつ、親ロシ
ア派のデモがウクライナ新政権の統治を脅かすには至っていないと
語った。東部地域の親ロ集会は過去2週間にわたって続き、一部は政
府庁舎に乱入、庁舎屋上のウクライナ国旗を引きずり下ろしロシア
国旗を掲げるなどの事態に発展していた。
 親ロ派のデモ隊は9日、ルハンシクの政府庁舎を占拠し、中央政府
が指名した新市長を辞任に追い込んだ。ドネツクでは、政党「ウダ
ル(一撃)」党首のビタリー・クリチコ氏が集会を予定していたが
、数千人に上る親ロ派が中央政府支持派と小競り合いを起こしたこ
とから、集会は急きょ中止を余儀なくされた。プロボクサーから政
治家に転向したクリチコ氏は、5月の大統領選への出馬を計画してい
る。
 ヤツェニュク首相は10日、何千人というロシアの工作員をウクラ
イナ当局が取り押さえ、国内で何らかの行動を起こすのを阻止した
と明らかにした。さらにロシアはウクライナのクリミア自治共和国
に軍隊を送り込み、欧州の地図を塗り替えようとしていると主張、
ウクライナからの分離を問うクリミアの住民投票をやめさせるよう
求めた。
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クリミアがロシア編入なら住民はパスポート選択可能─首相=報道
2014年 03月 10日 18:33 JST
[モスクワ 10日 ロイター] -ウクライナ南部クリミア自治共
和国のアクショーノフ首相は、今月16日のロシア編入の是非を問
う住民投票に関し、編入が決まった場合は地域の人々がロシアかウ
クライナのいずれかのパスポートを選べるようにするとの意向を示
した。
国営ロシア通信(RIA)が伝えた。
同首相はまた、クリミアで使う言語について、ロシア語とクリミア
・タタール語の両方を奨励するとした。
クリミアの人口は200万人で、このうち25万人余りが先住民の
タタール人。タタール人はロシアへの併合に反対している。
アクショーノフ首相はRIAに対し、「われわれはウクライナのパ
スポートを返納するよう強制するつもりはない」と表明。
「全ての住民が固有の言語を発展させる機会が与えられる。クリミ
アのタタール人に制限を加えるつもりはない」と述べた。
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米に軍事介入求めず=ウクライナ
 【モスクワ時事】ウクライナ新政権のデシツァ外相は9日、ヤツ
ェニュク首相が訪米して12日にオバマ大統領と会談することを確
認した上で、「新政権の立場は(ロシアが掌握した)クリミア半島
問題の平和的解決だ」と述べ、米側に軍事介入を求めない方針を表
明した。地元テレビのインタビューで語った。(2014/03/10-13:10)



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