4949.米中がクルミア問題で取引か?



ウクライナ問題を優先する米国は、ロシアから中国を離すために、
東ジアでの中国の優先権を譲歩した可能性がありそうである。

ライス米大統領補佐官は、中国の楊潔チ・国務委員とウクライナ情
勢をめぐって協議し、ウクライナの主権と領土は尊重されなければ
ならないとの見解で一致した。ホワイトハウスが5日声明で明らか
にした。

この会談では、その代わりを中国は要求したことが容易に想像でき
る。その要求が何かと見ていると、中国の王毅外相は8日、「アメ
リカと共同でアジア太平洋地域の平和と安定を守る」と述べ、中国
がこの地域でアメリカと対等な大国の地位を目指す意思を示した。

要するに、米国は東アジアでの中国の優先権を認めた可能性が浮か
んでくる。

米オバマ政権は、中国と同程度に、安倍首相の国粋主義が非常に危
険と思っている。このため、日本にも中国にも寄らないという立場
を取っている可能性がある。

そして、ロシアには本格的に対抗するようである。

日本の行動は、米国から疑惑の目で見られていることを意識して、
行動することが重要である。

さあ、どうなりますか?


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中国 アジア太平洋で米と対等な地位目指す
3月8日 18時06分NHK
中国の王毅外相は北京で開かれている全人代=全国人民代表大会に
合わせて、8日、記者会見を開き「アメリカと共同でアジア太平洋
地域の平和と安定を守る」と述べ、中国がこの地域でアメリカと対
等な大国の地位を目指す意思を示しました。
この中で、王毅外相は去年行われたオバマ大統領と習近平国家主席
の首脳会談で、双方が「新型の大国関係」を築くことで一致したと
主張したうえで、「ビルの建設に例えれば、互いに尊重し合うこと
がビルの基礎だ」と述べ、少数民族や台湾問題のほか、沖縄県の尖
閣諸島や南シナ海の島々を巡る周辺国との対立を念頭に、中国の「
核心的利益や重大な関心事」を尊重するようアメリカに求めました。

そのうえで「われわれはアメリカと共同でアジア太平洋地域の平和
と安定を守る。この地域は米中が争う賭博場でなく、新型の大国関
係の試験場になるべきだ」と述べ、中国がアジア太平洋地域でアメ
リカと対等な大国の地位を目指す意思を示しました。
また、北朝鮮の核問題については「朝鮮半島は中国の玄関口だから
、われわれにはレッドラインがある。それは戦乱が起きるのを絶対
に許さないことだ」と強調し、6か国協議の議長国として関係国に
対して協議の早期再開を改めて呼びかけました。
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歴史や領土問題で日本と妥協の余地ない=中国外相
2014年 03月 10日 06:23 JST
[北京 8日 ロイター] -中国の王毅外相は8日、全国人民代表
大会(全人代)期間中に開いた記者会見で、歴史や領土問題で日本
と妥協する余地はないとの見解を示した。
王外相は「歴史と領土という原則的な問題で妥協の余地はない」と
発言。過去と明確に決別してこそ、現在の対立を脱して関係が生ま
れ、将来が開けると述べた。
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中国「公平な立場」強調 ウクライナ情勢 
2014/3/8 21:34日経
 【北京=島田学】中国の王毅外相は8日の全国人民代表大会(全
人代、国会に相当)に合わせた記者会見で、ウクライナ情勢につい
て「中国は関係国との意思疎通を続け、政治解決のために建設的な
役割を果たしたい」と述べた。状況の改善に向けて「慎重な対応が
必要だ」とも指摘。関係国が政治対話による危機収束を目指すよう
促した。
 「ウクライナ情勢を巡っては、中国は公平で客観的な立場だ」。
王外相は中国に仲介役を求める声が上がっていないにも関わらず、
ロシアと欧米との仲介役を果たす意思を示した。これは中国自身の
立場を明確に示す事態を避けるためだ。
 中国はウクライナ情勢を巡り、欧米の対ロシア制裁には反対を表
明したものの、一貫してロシア支持への明言を避けている。ロシア
とは友好関係にあるが、国内で少数民族の独立問題を抱える中国と
しては、ウクライナ南部のクリミア自治共和国の分離の動きは決し
て歓迎できない事態だ。王外相の記者会見は、外交と内政で板挟み
となっている中国外務省の苦しい立場を浮き彫りにした。
 「中国は責任ある大国だ」。李克強首相は5日の政府活動報告で
、国際社会の問題解決に積極的に取り組む意欲を示したばかり。ウ
クライナ情勢では空回りを余儀なくされ、仲介役を果たすのに必要
な国際社会からの信頼感もまだ低い。
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米補佐官、中国国務委員とウクライナの領土尊重の重要性で一致
2014年 03月 6日 15:32 JST
[ワシントン 5日 ロイター] - ライス米大統領補佐官は、中国
の楊潔チ・国務委員とウクライナ情勢をめぐって協議し、ウクライ
ナの主権と領土は尊重されなければならないとの見解で一致した。
ホワイトハウスが5日声明で明らかにした。
中国はウクライナ問題について、他国の問題には干渉しないとの立
場を堅持しており、戦略的パートナーであるロシアへの批判を控え
ている。
声明によると、協議では「地域・世界の課題に対処すべく現実的な
協力」を深めることが、米中関係にとって重要との認識を再確認し
た。
ロシアとウクライナとの対立については「国際法にのっとり、かつ
、ウクライナの主権と領土保全を尊重するような平和的解決策を見
つける努力を支援することが、米中双方の利益にかなうとの点で合
意した」。







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