4946.ウクライナの位置づけが議論に



ロシアがクリミア紛争で事態収拾に乗り出したが、クリミア半島の
海軍基地を保持する意思をハッキリさせている。そのため、ウクラ
イナの位置づけが問題になり始めている。

ここで、ナショナル・インタレスト誌に「Austrian Neutrality: 
A Model for Ukraine」という記事が出ている。1つの落とし所を、
提案している。

この参考になるのが、1945−1955年にオーストリアが永久中立宣言
したが、これと同じような中立宣言をして、欧米とロシアのどちら
にも、味方をしないという宣言して、安定を獲得することが必要で
あるという。

これと同じような提案を、ブレジンスキー元米大統領補佐官が行っ
ている。ウクライナが欧州とロシアどちらの軍事ブロックにも加盟
しない中立的な「フィンランド型国家」になることを提案している。

どちらにしても、ウクライナの国内の分裂が大きく、欧米にもロシ
アにも寄ることはできない。分裂が分離独立を引き起こすことにな
る。そうならないためには、欧州派がとっても、急に欧米に寄らな
いことである。

そのたえ、中立を宣言して、ロシアを刺激しないことである。しか
し、クリミア半島は、過去の経緯を見てもロシアに帰属させるしか
ないような気がするが、どうであろうか?

しかし、軍事力の使用は状態を変える力があることを示した。

抑えるにも、軍事力でしかないことも示したと思う。

さあ、どうなりますか?

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「ウクライナをフィンランドに」ブレジンスキー元米大統領補佐官
が英紙に寄稿
2014.2.28 08:00sankei
 【ロンドン=内藤泰朗】親露派政権が崩壊したウクライナ情勢を
めぐり、英紙フィナンシャル・タイムズは24日、「ロシアには、
ウクライナをフィンランドにする選択肢が必要だ」と題したブレジ
ンスキー元米大統領補佐官の寄稿を掲載した。
 ブレジンスキー氏は寄稿で、ロシアのプーチン大統領は同国の歴
史と深いつながりがあるウクライナ南部のクリミア半島や東部の都
市などで、分離独立を求める多数派のロシア系住民を背後から操り
、ウクライナで内戦を引き起こす力を持っていると指摘した。
 また、プーチン氏の野望がロシア主導の「ユーラシア連合」を構
築、「ロシア帝国」を復興することにあるとしながら、欧米諸国は
「ウクライナ安定化のために建設的な協力関係をロシアと結ぶ必要
がある」と強調した。
 その上で、ウクライナが欧州とロシアどちらの軍事ブロックにも
加盟しない中立的な「フィンランド型国家」になることを提案した。
 そして、長期的な視点からみれば、「ウクライナはいずれ民主的
な欧州の一員になる。ロシアも孤立化せず、帝国主義の遺物に回帰
しなければ、早晩、その後を追うことになろう」と締めくくった。
 ウクライナ親露派政権の崩壊はソチ五輪の閉幕と並行して起き、
ロシアは“政変”に身動きできなかった。プーチン氏がこの問題に
今後、どう対処するか国際社会の注目が集まっている。




Austrian Neutrality: A Model for Ukraine

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