4940.ウクライナはどうなるか?



古代史を調査して数日没頭したが、気が着くと、冬のオリンピック
開催のソチからそれほど離れていないウクライナ問題が、危機的な
状況になっている。

このクリミア半島にはロシア黒海艦隊の基地があり、ロシアはシリ
アに続き、またしても基地がある国が危機的な状況になってきた。

ロシアのプーチンはクリミア半島などを含む東部ウクライナを分離
独立させて、ロシアの影響下に置いておきたいのであろう。このた
め、ウクライナ大統領を解任されたヤヌコビッチ氏を助け出した。

ヤヌコビッチ氏は21日、ヘリで首都キエフから東部のハリコフに
逃れ、22日にドネツクでチャーター機に乗り換えるも出国を拒否
された。23日に南部クリミア半島セバストポリに入った。そのセ
バストポリあるロシアの黒海艦隊が駐留している。ここで保護した
のであろう。

そのように正当性を確保し、ヤヌコビッチ氏に「自分が合法的な大
統領だ」との声明させた。その上で、ロシア系住民が多数派のクリ
ミア自治共和国で27日に選出されたアクショノフ新首相は「ヤヌ
コビッチ氏が大統領だ」と述べた。

クリミア自治共和国議会は27日、自治権拡大と、同日に発足した
ウクライナ連立政府に対する賛否を問う住民投票を5月25日に実
施する決議を採択した。投票の結果次第では、分離の動きがさらに
加速する可能性がある。

ウクライナ情勢をめぐり、英紙フィナンシャル・タイムズは24日
、「ロシアには、ウクライナをフィンランドにする選択肢が必要だ
」と題したブレジンスキー元米大統領補佐官の寄稿を掲載した。

このままであると、ロシアと欧米諸国の対立を生み、ウクライナは
分裂することが確実である。

そして、日本はどうするのかである。ロシアと米国に股裂きになる
可能性がある。その時、独自外交ができるかどうか、日本も厳しい
ことになる。

この検討は、有料版でも行うつもりである。


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ウクライナ全面支援=全国民の利益を−メルケル独首相
 【ロンドン時事】訪英しているドイツのメルケル首相は27日、
ウクライナ情勢について「ドイツは新政権を支えるため、あらゆる
措置を取る」と全面支援する考えを明らかにした。キャメロン英首
相との会談後、共同記者会見で述べた。
 メルケル首相はその理由として「新政権が解決不能な重要な経済
問題を幾つも抱えている」ことを挙げた。その上で、少数派のロシ
ア系住民を含めた「全ての国民の利益を新政権は考慮する必要があ
る」と条件を付けた。(2014/02/28-06:58)
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「ウクライナをフィンランドに」ブレジンスキー元米大統領補佐官
が英紙に寄稿
2014.2.28 08:00sankei
 【ロンドン=内藤泰朗】親露派政権が崩壊したウクライナ情勢を
めぐり、英紙フィナンシャル・タイムズは24日、「ロシアには、
ウクライナをフィンランドにする選択肢が必要だ」と題したブレジ
ンスキー元米大統領補佐官の寄稿を掲載した。
 ブレジンスキー氏は寄稿で、ロシアのプーチン大統領は同国の歴
史と深いつながりがあるウクライナ南部のクリミア半島や東部の都
市などで、分離独立を求める多数派のロシア系住民を背後から操り
、ウクライナで内戦を引き起こす力を持っていると指摘した。
 また、プーチン氏の野望がロシア主導の「ユーラシア連合」を構
築、「ロシア帝国」を復興することにあるとしながら、欧米諸国は
「ウクライナ安定化のために建設的な協力関係をロシアと結ぶ必要
がある」と強調した。
 その上で、ウクライナが欧州とロシアどちらの軍事ブロックにも
加盟しない中立的な「フィンランド型国家」になることを提案した。
 そして、長期的な視点からみれば、「ウクライナはいずれ民主的
な欧州の一員になる。ロシアも孤立化せず、帝国主義の遺物に回帰
しなければ、早晩、その後を追うことになろう」と締めくくった。
 ウクライナ親露派政権の崩壊はソチ五輪の閉幕と並行して起き、
ロシアは“政変”に身動きできなかった。プーチン氏がこの問題に
今後、どう対処するか国際社会の注目が集まっている。
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ヤヌコビッチ氏会見へ=ロシア、新政権を非難−緊張のウクライナ
 【モスクワ時事】タス通信などは27日、ウクライナ大統領を解
任されたヤヌコビッチ氏がロシア南部ロストフナドヌーで28日午
後5時(日本時間同日午後10時)から記者会見すると伝えた。約
1週間ぶりに公の場に姿を見せることになる。これより先、ロシア
当局筋はヤヌコビッチ氏の保護要請に応じたと説明しており、既に
ロシア入りしているもようだ。
 親ロシア派のヤヌコビッチ氏は21日、ヘリで首都キエフから東
部のハリコフに逃れ、22日にドネツクでチャーター機に乗り換え
るも出国を拒否された。23日に南部クリミア半島セバストポリに
入ったのを最後に足取りが途絶えていた。セバストポリにはロシア
の黒海艦隊が駐留している。
 ヤヌコビッチ氏は27日、ロシア・メディアを通じて「自分が合
法的な大統領だ」との声明を出した。
 ロシア外務省は27日、ウクライナで同日発足した新政権は「過
激な民族主義者が加わった勝者の政府だ」と非難。一連の反政権デ
モを受けて21日に与野党が樹立で合意した「挙国一致内閣」とは
似て非なるものだと主張した。正当性を(2014/02/28-07:50)
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NATO:ウクライナ不可侵で声明 ロシア介入に危惧
毎日新聞 2014年02月27日 20時46分(最終更新 02月28日 00時08分)
 【ブリュッセル斎藤義彦】北大西洋条約機構(NATO)は27
日の国防相会議にウクライナの代表を招き、NATOウクライナ理
事会を開いた。ラスムセン事務総長は冒頭、クリミア半島での武装
集団の政府庁舎占拠について「憂慮」を示し、「危険で無責任な行
為」と非難した。また、同半島に海軍基地を持つロシアに対して「
緊張を高めるいかなる行動も起こすべきでない」と警告した。
 NATOは26日、ウクライナの「独立、領土的一体性、国境不
可侵を支持する」との声明を発表した。NATOはロシア軍が介入
する可能性があると危惧しており、パートナーであるウクライナへ
の支持を鮮明にした。
 ロシアは26日には、NATOに連絡したうえで、西部などで
15万人が参加する軍事演習を行っている。
 NATOの声明は、ウクライナ軍がヤヌコビッチ政権崩壊の際に
介入しなかった点を称賛。アフガニスタンやコソボに派兵してきた
ウクライナと「特別なパートナー関係」にあることを確認し、改革
への「関与を続ける用意」を表明した。
 そのうえで、独立し安定したウクライナがNATOにとって「鍵
になる」と強調。分裂や外部からの介入がなく「領土的一体性」を
保つことに支持を表明した。
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ウクライナ追われたヤヌコビッチ氏、露亡命か
 【モスクワ=緒方賢一】タス通信は27日、ウクライナで親欧米
派勢力に大統領の座を追われたヤヌコビッチ氏が28日午後5時(
日本時間28日午後10時)から、ロシア南部ロストフ・ナ・ドゥ
ヌーで記者会見を開くと伝えた。
 側近が明らかにした。ヤヌコビッチ氏は27日の声明でロシアに
保護を求めており、事実上、ロシアに亡命したとみられる。
 同氏は親欧米派がキエフを掌握した22日、ウクライナのテレビ
局のインタビューで辞任も出国もしないことを強調したが、その後
、公の場に姿を見せていない。
 ヤヌコビッチ氏はキエフを脱出し、東部ハリコフ、ドネツクへの
滞在を経て、南部クリミア半島に潜伏中との見方が広がっていた。
同半島では、ウクライナから分離し、ロシアへの併合を求める声が
高まっている。
(2014年2月28日12時14分  読売新聞)
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クリミア、分離の動き加速か…5月に住民投票へ
 【セバストポリ(ウクライナ南部)=佐藤昌宏】ウクライナから
の分離の動きを強めている南部のクリミア自治共和国議会は27日
、自治権拡大と、同日に発足したウクライナ連立政府に対する賛否
を問う住民投票を5月25日に実施する決議を採択した。投票の結
果次第では、分離の動きがさらに加速する可能性がある。
 一方、インターファクス通信によると、同議会のあるシンフェロ
ポリで28日未明、約50人の武装した集団がシンフェロポリ空港
に侵入、占拠した。空港にロシアの旗を立てるなどしているという。
 同議会の議事堂は27日未明に親ロシアの武装集団に占拠されて
おり、議会は占拠された状態で開かれた。
 住民投票と同じ日には、ヤヌコビッチ政権崩壊に伴うウクライナ
大統領選挙が実施されるが、新体制への反発が強いクリミア自治共
和国で大統領選投票が実際に行われるかどうかは未知数だ。
(2014年2月28日11時24分  読売新聞)
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ウクライナ、閣僚候補を発表…「欧州接近」鮮明
 【キエフ=田村雄】ウクライナの実権を握った親欧州派の各党は
26日、ヤヌコビッチ政権への抗議デモを主導した政党「チモシェ
ンコ連合」の幹部アルセニー・ヤツェニュク氏を首相候補とするな
ど、連立政府の閣僚候補を発表した。
 27日に議会が承認する予定だ。ただ、親ロシアのヤヌコビッチ
政権を支えた「地域党」からは閣僚が選ばれなかった。親ロシアの
住民が多い南部や東部では、新政府への反発が続いており、連立政
府は国内の分裂回避が課題となる。
 26日夜、首都キエフ中心部の独立広場で発表された約20人の
閣僚候補には、抗議デモを率いた同連合と民族主義政党「自由」の
議員や学者らが選ばれた。親欧州派の第2勢力だった「ウダル(一
撃)党」からは入閣がなく、閣外協力にとどまる。
 ヤツェニュク氏は、欧州連合(EU)との接近に意欲的なチモシ
ェンコ元首相の側近で、副首相にも「チモシェンコ連合」のボリス
・タラシュク元外相が選ばれるなど、連立政府の「欧州接近」が鮮
明になっている。
(2014年2月27日12時52分  読売新聞)


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