4896.中国の南シナ海漁船規制



中国の南シナ海漁船規制を米国が「挑発的行動」と批判したと共同
の記事がある。この南シナ海漁船規制とは何かと調べたら、
ディプロマット誌に「Hainan's New Fishing Rules: A Preliminary
 Analysis」が載っている。最後にリンクを載せている。詳しくは
そちらを見てください。

これによると、海南省政府は南シナ海で2012年11月に、航海
の自由に疑問が出る規制をした。そして、2013年11月にこの
法律の基準と2004年に制定した中国漁民法の施行を示したが、
これが問題である。

規制海域で起こるすべての漁業紛争の裁判権は中国に帰属するとし
た。そして、海南漁業法35条では、このエリアに入る外国の船も
海南漁業法を守る必要があるとしている。

そして、この規制海域とは南シナ海の約半分以上になる。これが海
南省が支配するエリアであるとした。公海である海に規制をかけて
外国の漁船を取り締まるということになる。

しかも、この法律は中国語以外の言語で公示されていないために、
他国にわからないようにしている。

そして、この規制は、明らかにUNCLOS(国連海洋法)に違反してい
ることになる。

ということで、米国がこの法律を批判したのである。

中国は南シナ海でも大きな問題を起こし、日本への批判を東南アジ
アに躊躇させることをしている。日本孤立戦略が破綻している。

このため、米国も靖国神社問題で過度な日本批判ができなくなって
いるようである。

中国の戦略は破綻したことになる。中国に救われたようである。

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米「挑発的行動」と批判 中国の南シナ海漁船規制
 【ワシントン共同】米国務省のサキ報道官は9日の記者会見で、
中国海南省が南シナ海で外国漁船による操業の規制を強化する動き
をみせているとして「挑発的であり、危険な結果につながりかねな
い行動だ」と批判。米政府として中国側に直接懸念を伝えたことを
明らかにした。
 サキ氏は、海南省が最近、中国が近隣国と領有権を争う海域での
外国漁船操業を制限する法的措置を取ったと指摘。「中国は国際法
上の根拠や説明をなんら示していない」と述べた。
 さらに「緊張を高める一方的行動を控えるべきだ。懸念している
」と述べた。
2014/01/10 05:19   【共同通信】

Hainan's New Fishing Rules: A Preliminary Analysis

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