佐藤雅美の江戸時代をモチーフにした経済歴史小説を読んでいる。 「大君の通貨」「将軍たちの金庫番」「薩摩藩経済官僚」「田沼意 次(主殿の税)」「15万両の代償」など江戸時代の経済がどうな っていたかということを示した示唆に富んだ小説である。 この内、為替のレートがおかしいと経済が破綻することを示したの が「大君の通貨」であり、貿易の妙味を示したのが「薩摩藩経済官 僚」で、税制制度で3方が得する予算は作れることを示したのが「 田沼意次(主殿の税)」である。 江戸時代は、成長戦略をしないで、金融緩和策とやり続けた政府で ある。「15万両の代償」では幕府は、金貨改修による金融緩和政 策で、莫大な収入を手にできたが、そのインフレによる代償を描い ている。 この小説を見ると、今行っている量的緩和政策がどうなるのかや為 替レートによる経済の影響が大きく、それを間違えると経済が破綻 したり、金融緩和策で政府の収入が増えて、それにより、国家運営 がしやすくなるなどがわかる。 それも歴史的な裏付けがあり、原因と結果が証明されていることに なる。これは使わない手はない。 と現時点では思っている。少し、この小説からわかったことをコラ ム化しようと思っている。