4857.中国設定の防空識別圏にどう対応するか



中国国防省は23日、東シナ海に防空識別圏を設定したと発表した。
 沖縄県・尖閣諸島の上空を含んでおり、日本が既に設定している
防空識別圏と大きく重なる。

そして、日米両国が中国の防空識別圏設定を強く批判したことにつ
いて「国家主権を守ろうとする中国軍の決意を見くびってはいけな
い」と警告する社論を掲載した。そして、中国国防大学の孟祥青教
授(上級大佐)は、中国中央テレビ(CCTV)に対し、「外国の
飛行機がわが国の防空識別圏に入れば、私たちの防空ミサイル部隊
も警戒状態に入る」と語った。

しかし、米軍のB52戦略爆撃機2機が米東部時間の25日夜(日
本時間26日午前)、中国が東シナ海に設定した防空識別圏内を飛
行した。勿論、中国が要求している事前通報はしなかった。米国が
中国による防空識別圏の設定を認めず、無視する姿勢を示したもの
だが、戦闘機のスクランブルを受けていない。

中国はレーダーサイトを整備してから防空識別圏の設定したのか、
疑問も出ている。

中国領空以外でも、飛行計画を提出しなければ軍用機の妨害がある
としたことで、岸田外相は「自由な飛行を旨とする国際航空秩序に
重大な影響を及ぼすもので、強く懸念している」と述べ、公海上の
飛行の自由を妨げる一切の措置を撤回するよう中国側に求めている
と説明した。

中国には一方的な主権の主張を強めて日本を威嚇する狙いがあるた
め、日本の航空会社にも飛行計画の提出を求めたが、日本政府は、
中国の主張を認めることになるので、提出しないよう求めた。

このため、日本の航空会社は、飛行計画を提出しないという。

日本政府としては、その処置はわかるが、そのような飛行機に乗っ
て、万一、撃墜されたら、どうするのであろうか?

台湾線の乗客としては、的になる覚悟が必要ということである。

政治家や政府関係者は乗っていただくとして、一般市民は乗っては
いけないような気がする。

中国軍は本気の可能性が有り、米国軍用機は見過ごすが、日本の航
空機は撃墜することもあると見たほうが良い。

勿論、護衛機をつけるなどの処置があれば、良いが、それなしでは
恐ろしい。日本の皆様、乗らないことを推奨する。

早期に中国と外交交渉をして、沈静化させるべきである。



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米軍機、通報せず飛行…中国設定の防空識別圏
 【ワシントン=今井隆】米国防総省は26日、米軍のB52戦略
爆撃機2機が米東部時間の25日夜(日本時間26日午前)、中国
が東シナ海に設定した防空識別圏内を飛行したことを明らかにした。
 米メディアによると、中国が要求している事前通報はしなかった
。米国が中国による防空識別圏の設定を認めず、無視する姿勢を示
したものだ。
 国防総省によると、訓練飛行を行ったB52は、米領グアム島の
アンダーセン空軍基地を出発し、尖閣諸島周辺の空域を飛行し、同
基地に戻った。中国側の妨害はなかった。
 中国政府は事前通報のない航空機などが防空識別圏に入ってきた
場合、軍用機が緊急発進して対応する方針を示している。ヘーゲル
国防長官は23日の声明で「中国の今回の発表によって、米国の地
域での軍事作戦のあり方が変わることは全くない」と中国の要求に
応じない考えを表明しており、今回のB52による訓練飛行は、長
官の声明を米軍が行動で示した形だ。
 同省関係者は26日、「訓練飛行はこの地域に戦略爆撃機が継続
的にいることを示すものだ」と語った。
(2013年11月27日06時45分  読売新聞)
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尖閣諸島めぐる日中対立、外交的に解決すべき=米ホワイトハウス
2013年 11月 27日 06:28 JST
[ロサンゼルス 26日 ロイター] -米ホワイトハウスのアーネ
スト報道官は26日、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐ
り日中が対立していることについて、外交的に解決すべきとの見解
を示した。
報道官は記者団に対し、中国が尖閣諸島上空周辺を含む東シナ海に
防空識別圏を設定したことについて「不必要に対立をあおる」とし
た上で、「こうした問題は脅しや対立を激化するような表現を通じ
て対処すべきではなく、外交的な解決が可能でありそうすべきだ」
と述べた。
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日米外相、緊密連携で一致=中国防空圏「危険な試み」
 岸田文雄外相は26日夜、米国のケリー国務長官と電話で約20
分間会談した。沖縄県・尖閣諸島を含む空域に中国が防空識別圏を
設定したことについて、両外相は「東シナ海の現状を一方的に変更
する非常に危険な試み」との認識で一致。日米が緊密に連携して、
中国に撤回を求めていくことを確認した。
 中国が防空識別圏設定を発表して以降、日米外相が対応を協議す
るのは初めて。岸田外相は「事態をエスカレートさせ、現場海空域
で不測の事態を招きかねない非常に危険なものだ」と、中国の措置
を批判。「自由な飛行を旨とする国際航空秩序に重大な影響を及ぼ
すもので、強く懸念している」と述べ、公海上の飛行の自由を妨げ
る一切の措置を撤回するよう中国側に求めていると説明した。
 ケリー長官も同意した上で「日本の冷静かつ毅然(きぜん)とし
た対応を評価しており、日本の立場を引き続き支持する」と伝えた。 
 両外相はイランの核問題についても意見交換。欧米など6カ国と
イランの最終合意に向けて、緊密に協議していく方針を確認した。
(2013/11/27-01:35)
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日本の航空各社、中国防空識別圏設定で飛行計画の提出中止
2013年 11月 27日 04:50 JST
[東京 27日 ロイター] -中国が尖閣諸島(中国名・釣魚島
上空周辺を含む東シナ海に防空識別圏を設定した問題をめぐり、
ANAホールディングス(9202.T: 株価, ニュース, レポート)と日
本航空(JAL)(9201.T: 株価, ニュース, レポート)の航空大手
2社は、中国当局への飛行計画提出を27日から取り止めると明ら
かにした。
日本政府は航空各社に飛行計画を提出しないよう求めており、政府
の要請に応じた格好。
中国は航空各社に対し、飛行計画を提出しなければ軍用機の妨害を
受ける恐れがあると迫ることで、防空識別圏における中国の支配権
を事実上認識させることを狙っている。
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中国防空識別圏に米軍訓練空域…「変更しない」
 【ワシントン=今井隆】米政府は25日、中国が沖縄県の尖閣諸
島を含む東シナ海に設定した防空識別圏について、認めない姿勢を
鮮明にした。
 中国が設定した防空識別圏の範囲内には、日本政府が在日米軍に
提供している訓練空域などが3か所含まれており、米軍は引き続き
訓練に活用する方針だ。
 防衛省によると、日本政府が在日米軍に提供し、中国が設定した
防空識別圏に含まれるのは、沖縄北部訓練空域の一部と、尖閣諸島
の「赤尾礁せきびしょう射爆撃場」と「黄尾礁こうびしょう射爆撃
場」の計3か所。
 国防総省のウォレン報道部長は同日、記者団に対し、「米軍はこ
の地域で訓練を行っており、今後も変更はしない。中国側の求めて
いる飛行計画の提出などは行わない」と語り、中国の防空識別圏は
認めない意向を明らかにした。「私たちは自衛の能力を常に保持し
ている」とも述べ、不測の事態に際しては軍事的に対応できるとの
考えを示した。
(2013年11月26日11時40分  読売新聞)
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「不審機にはミサイル攻撃も」中国の軍事専門家
2013.11.26 10:46 sankei[中国]
 【北京=矢板明夫】中国が東シナ海に設定した防空識別圏につい
て、中国の軍事専門家は26日までに、外国機の圏内侵入に対して
は、中国軍の防空ミサイル網が警戒態勢を取ると警告した。また、
空軍当局者は、23日に防空識別圏を初めて哨戒飛行した中国の偵
察機2機が、戦闘機などで支援されていたことを明らかにした。
 中国国防大学の孟祥青教授(上級大佐)は、中国中央テレビ(C
CTV)に対し、「外国の飛行機がわが国の防空識別圏に入れば、
私たちの防空ミサイル部隊も警戒状態に入る」と語った。
 また、中国空軍の申進科報道官(大佐)は、23日に東シナ海上
空を哨戒飛行した大型偵察機TU154など中国軍の2機に対し、
複数の戦闘機と空中で監視や管制にあたる早期警戒機(AEW)を
支援にあてていたことを確認した。
 同報道官は、「中国人民解放軍は防空識別圏をコントロールする
能力がある。安全を保障するため脅威に応じて適切な措置を取る」
と述べた。
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防空識別圏の狙い、尖閣主権の主張…中国認める
 【北京=五十嵐文】中国外務省の秦剛チンガン報道局長は25日
の記者会見で、中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別
圏を設定したことについて、「国連憲章など国際慣例に合致してお
り、目的は中国の国家主権と領土領空の安全を守ることだ」と述べ
、正当性を主張した。
 その上で、尖閣諸島について「中国固有の領土で、中国は断固と
して領土主権を守る」と述べ、防空識別圏の設定の狙いが尖閣諸島
の主権の主張を強めることにあることを認めた。
 米政府が「強い懸念」を表明したことについても、「米国は釣魚
島(尖閣諸島の中国名)の主権問題で(日中)どちらの肩も持つべ
きではない」と批判。中国外務、国防両省がそれぞれ米側に抗議し
たと述べた。
(2013年11月26日07時07分  読売新聞)
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駐日大使館、「重大事件」備え中国人住民の登記作業を開始=中国
2013/11/25(月) 14:10 searchina
  中国メディア・中国新聞社は25日、「重体な突発緊急事件」が
起きた際の救助のため、中国の駐日大使館がこのほど住民登記作業
を開始したと報じた。
  記事は、海外住民の保護が中国大使館の重要な責務であるとし
、最大限に中国人住民の安全と利益を守るために、駐日大使館が11
月6日より住民登記作業の開始を決定したと伝えた。
  登記申請は住民の願出制になっており、大使館のウェブサイト
から登記申請書類をダウンロードするか大使館に直接取りに行き、
書類に記入して大使館に直接あるいはFAX、電子メールでを送付
する形だ。登録された情報は個人情報によって厳格に保護されると
いう。
  一部中国メディアは、日中関係が緊迫化する中で「戦争の準備
か」などといった声が出たと紹介したうえで、「これは大使館によ
る日常的な業務である」と説明した。(編集担当:今関忠馬)
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「中国の決意見くびるな」防衛識別圏設置で軍機関紙、日米に警告
2013.11.25 12:40 [日米関係]
 中国軍機関紙、解放軍報は25日、日米両国が中国の防空識別圏
設定を強く批判したことについて「国家主権を守ろうとする中国軍
の決意を見くびってはいけない」と警告する社論を掲載した。
 防空識別圏の設定にはどの国の許可もいらず「大国の顔色をうか
がう必要はない」と強調。「日本が1969年に防空識別圏を設定
した行為こそが非常に危険で一方的な行為だ」と反論した。
 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報も25日、もし日本の
戦闘機が中国の防空識別圏内で中国機の飛行を妨害するなら、中国
の戦闘機も断固として日本の戦闘機の飛行を阻むべきだと主張した。
(共同)
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中国、東シナ海に防空識別圏…尖閣上空を含む
 【北京=五十嵐文】中国国防省は23日、東シナ海に防空識別圏
を設定したと発表した。
 沖縄県・尖閣諸島の上空を含んでおり、日本が既に設定している
防空識別圏と大きく重なる。同省は、防空識別圏に入った航空機に
は軍用機で対応する方針も示しており、尖閣諸島上空で日中間の緊
張が一層高まるのは必至だ。
 中国が防空識別圏の設定を発表するのは初めて。国防省が公表し
た声明や公告によると、防空識別圏を飛行する航空機が中国側の指
令に従わない場合、「中国の武装力が防御的な緊急措置を講じる」
と明記。事前通報のない航空機などが入ってきた場合、軍用機が緊
急発進して対応する方針を示した。
 国防省の楊宇軍報道官は、防空識別圏の設定は「国家主権と領土
・領空の安全を守る」ためだと強調した。
 中国が防空識別圏を設定したのは、尖閣諸島周辺海域での監視船
の活動に加え、軍用機を上空に飛来させる「根拠」を示し、海と空
の両方から一方的な主権の主張を強めて日本を威嚇する狙いがある。
 尖閣諸島上空では昨年12月、中国国家海洋局の偵察機が初めて
領空侵犯したのをはじめ、中国機の活動が活発化している。日本は
防空識別圏に入る中国機に対しては、航空自衛隊機を緊急発進させ
て対応しており、中国も独自の防空識別圏を設定して軍用機で対応
すべきだとの意見が中国軍内で出ていた。
(2013年11月23日12時34分  読売新聞)



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