4822.米国は衰退ではなく隆盛に向かう



ワシントン・ポスト紙は「America’s not in decline ? it’s 
on the rise」「米国は衰退ではなく隆盛に向かう」という記事を掲
載した。昨日のリチャード・N・ハースの論への反論の形になって
いる。

米国は衰退するという論を出てきた。そして、ワシントンの政治家
はそれに拍車をかけている。この見解は、2000年後半から外交
サークルでは、この考え方が出ていた。

衰退という人は、ブラジル、インド、中国が急速に力を持ち、内外
で米国が困難にある中、米国は長く覇権を維持できないのでその準
備をすることという。リチャーズ・ハースように。しかし、少しの
人は、米国が縮小することに賛成するが、多くは、危機時の指導力
の重みを国際的に分担すべきであるという。

しかし、米国衰退の予測はいつも危機的な状況にする。1970年
、80年代、米国衰退の予測が地政学的な混乱を呼び覚ました。
このサイクルが再発したのである。ワシントンの混乱にもかかわら
ず、金融危機からエネルギーという新しい資源を取り込んで米国経
済は復活してきた。それに引換え、新興国経済は困難の中にいる。
2つのことで、新機軸で米国の戦略的な優位性の新しい時代がきて
いる。

新興国経済は、2003年から2012年まで7%成長して、中国
は2016年に米国経済を抜かすと言っていた。しかし、現在は無理で
あることが分かる。ブラジルは2010年7%成長したが、現在ー1%
である。中国経済は、困難にぶつかっている。ハードランニングか
とも言われる。

新興国通貨は、暴落してインフレが起きている。政治も不安定にな
っている。中国も言論統制を強化している。

米国は、徐々に復活してきた。10%以上であった失業率も改善し
て7%まで下落した。財政赤字も減っている。石油、天然ガス生産
でもロシアを抜いて米国がトップになった。

米軍はロボットやレーザーなど新しい兵器を開発している。国際政
治上でも米国は重要なピンになっている。

米国はイノベーションでも教育でも人口でも優秀な位置にある。
このため、世界の裕福な家庭は米国に財産を移している。

米議会の混乱を乗り越えて、外交的な活動をすることだ。しかし、
米国が単独で行動すると、1990年代のような失敗をするので、
国際的な仕組みで行うのがよい。

しかし、米国が外交を縮小してしまうのは、大きな間違いである。
海外でのリーダーシップ取ることは、米国内の改革の促進になる。

というように、米国は、まだ元気であると米国民に訴えている。内
向きにならず、海外を見ようというのである。この意見を米国民の
多くの人が賛同して欲しいのもである。

さあ、どうなりますか?


参考資料:
America’s not in decline ? it’s on the rise

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