4813.米国の共和党は日本の社会党の様に



共和党茶会派が共和党を支配して、共和党が茶会派支持者以外では
支持しない雰囲気である。特にウォールストリートの投資会社など
の市場関係企業は今までは共和党を支持していたが、債務上限引上
げについても、条件をつけていることに、危機感を持っていって、
共和党に要求しても、あまりにも茶会派の主張に寄るので、呆れて
いる状況である。

米国のルー財務長官も、債務上限が引き上げられなければ、政府は
数週間以内に「危険な」選択肢に直面すると語った。政府は議会に
対し、デフォルト(債務不履行)を回避するよう繰り返し呼び掛け
ているが、共和党茶会派は見向きもしない。

米国の優先性は、国債の安定性で成り立っているのである。もし、
債務不履行になれば、米国の優位性はなくなり、ドル基軸通貨性も
揺らぐことになる。このショックはリーマンショク以上で世界に波
及する。その時ドルから円に資金が移動して、日本国債も買われる
ことになる。円高の到来と日本の世界的な位置が変化することにな
る。この部分は有料版で述べる。横にそれた。

しかし、このようなショックがあることも知っても「自分たちの主
張が通らないなら、債務不履行になったほうがまし」という共和党
茶会派下院議員がいるのである。この共和党の意見で、世論も「共
和党の責任は大きい。」となる。

しかし、2010年の下院選挙区割りが共和党に有利で、茶会派を
支持する白人中産階級が多数を占める選挙区が210にもなる。
過半数が218であることを考えると、あまりにも多い。

このため、その白人中産階級の意見であるオバマケアは、自分たち
の税金を非白人の下層階級の人にばらまく事であり、認められない
というのである。このため、茶会派の主張に理解し支持している。

しかし、移民が増加して、選挙民の総数は非白人が多数になるので、
黒人のオバマが大統領になる時代である。政権からは遠ざかるが、
議員としては、茶会派の主張をしないと下院の白人優位地域では、
当選しない。このため、主張を引っ込める分けにはいかない。

野党共和党のベイナー下院議長が6週間の債務上限引き上げる案を
提案したが、短期期間の協議で再度、オバマケアの中止を要求され
ることは確実である。このため、オバマ米大統領は11日、ベイナ
ー下院議長と電話会談し、連邦債務の上限引き上げと政府機関の再
開に関する野党案に難色を示した。ベイナー氏は会談で、債務上限
を6週間分だけ引き上げることに加え、政府機関を同じ期間だけ再
開できるようにすることを盛り込んだ修正案を提示したもようだ。

今後、何が起こるか?確実なことは共和党政権は、2度とできなく
昔の日本の社会党のように、反対党として民主党の政策をチェック
する党になることである。南部諸州連合は、ここで完全に負けるこ
とになる。白人中産階級は、政権に付けないことになる。

都市連合が政権を磐石にする。都市に住む民衆の政策が今後、米国
の政策になる。これは、米国の大きな変質をも招くことになる。

日本は、米国の地政学的な考え方を取り入れて、国際政治学を強化
して次の世界的な役割を担う準備することである。

さあ、どうなりますか?

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米大統領、野党案に難色 財政交渉入り条件で
 【ワシントン共同】オバマ米大統領は11日、野党共和党のベイ
ナー下院議長と電話会談し、連邦債務の上限引き上げと政府機関の
再開に関する野党案に難色を示した。財政抜本改革の交渉入りを条
件に掲げているためで、双方は協議を続けることで一致した。
 ベイナー氏は会談で、債務上限を6週間分だけ引き上げることに
加え、政府機関を同じ期間だけ再開できるようにすることを盛り込
んだ修正案を提示したもようだ。
 カーニー大統領報道官は、会談後に記者会見し、問題解決を模索
する野党側の提案を歓迎した上で「大統領には懸念していることが
ある」と指摘。
2013/10/12 08:53   【共同通信】
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米債務上限:共和党、大統領と協議続ける 「6週間」案で
毎日新聞 2013年10月12日 00時19分
 【ワシントン平地修】米オバマ政権と野党共和党は11日、連邦
政府の債務上限問題などをめぐる対立の打開に向けた協議を続けた。
共和党側は6週間に限って債務上限を引き上げ、新たな借り入れが
できるようにする妥協案を提示。オバマ政権側は予算協議の決裂を
受けて閉鎖された政府機関の再開を求め、合意点を模索している。
一方、10日ワシントンで開幕した主要20カ国・地域(G20)
財務相・中央銀行総裁会議では、各国が米財政問題の早期解決を求
めた。11日午後(日本時間12日未明)の閉幕後に発表する共同
声明で同問題への懸念を表明する見通しだ。
 共和党は当初、オバマ大統領の最重要政策の一つ、医療保険改革
法の見直しや延期を求めるなど強硬姿勢を示していた。10月から
始まる新年度の予算が成立しなかったため、米政府機関は1日から
一部閉鎖に追い込まれ、市民生活にも影響が及んでいる。
 米紙ウォールストリート・ジャーナルと、NBCテレビが実施し
た世論調査では、共和党に政府閉鎖の責任があるとの回答が53%
を占め、オバマ大統領の31%を大きく上回った。来年の中間選挙
に影響が及ぶ恐れもあることから共和党は軟化姿勢に転じざるを得
ず、医療保険改革の見直し要求を封印したうえで、問題解決に動き
始めた格好だ。
 17日の期限までに債務上限が引き上げられ、新たな借り入れが
できるようにならなければ、米国債は債務不履行(デフォルト)に
陥る可能性がある。与野党は債務上限の短期引き上げに加え、政府
機関再開について同時に合意することを模索しているとみられるが
、共和党内には依然、強硬派も残っており、予断を許さない状況だ。
 国際的な圧力も強まっている。10日開幕したG20財務相・中
央銀行総裁会議では、米国内の政治対立に伴う財政問題が世界経済
に及ぼす悪影響について各国から不安の声が相次いだ。
 「米国債がデフォルトになるということは、国債が紙になるとい
う話。(日本などが持っている)債券の意味がなくなることになり
かねない」。麻生太郎財務相は初日の会議後の会見で、米財政問題
に対する強い懸念を表明。会議の合間を縫ってルー米財務長官と急
きょ会談の場を作り、早急な解決を求めたという。
 各国は、債務上限問題が解決しなければ、世界的な金融危機に陥
りかねないとの認識を共有した。
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米上院共和党議員とオバマ大統領の会談、合意事項なし
2013年 10月 12日 03:58 JST
[ワシントン 11日 ロイター] - 米上院共和党議員はこの日の
オバマ大統領との会談は建設的だったとしながらも、連邦債務上限
引き上げについても、政府機関の再開についても合意は得られなか
ったことを明らかにした。
ダン・コーツ議員(インディアナ州)は、協議内容は多岐にわたり
、会談は「建設的だった」としながらも、債務上限引き上げと政府
機関の再開については何も合意は得られなかったと述べた。
また、オリン・ハッチ議員(ユタ州)によると、短期間に限って債
務上限を引き上げる下院共和党が提案について、オバマ大統領は期
間について懸念を示した。
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米共和党の新たな動きの5つの要因―政府機関閉鎖で
2013年 10月 11日 09:01 JST  WSJ
 米政府機関の一部閉鎖のドラマは、数週間にわたる党派対立を経
て、緩和の兆しが見えてきた。もちろん収束には程遠く、ホワイト
ハウスは下院共和党の最新の提案―政府機関閉鎖はそのままだが、
政府債務上限について6週間に限定して引き上げるーを受け入れない
可能性がある。とはいえ、今週に入って共和党側に変化が生まれた
。ベイナー下院議長(共和、オハイオ州)の胸中は分からないが、
共和党の新たな動きの底流にあるとみられる地殻変動の5つの要因を
分析する。
▽世論
 硬直的なのは、少しも良くない。世論調査では、共和党の評判が
非常に悪い。9日公表されたAP通信の調査では、「政府機関閉鎖では
共和党が悪い」との回答が62%に達した。これは、共和党が引き続
き否定しがたく厳しい状況にあることを示している。
▽反発
共和党のクルーズ下院議員
 忘れてならないのは、民主党と共和党との対立が始まったきっか
けは、2,3人の共和党保守系上院議員が期限内の今年度予算案の採
決を、オバマ大統領が推進した医療保険改革法(オバマケア)に対
する国民投票に仕立て上げたことだった。その中心となったのが、
テッド・クルーズ(テキサス州)、マイク・リー(ユタ州)の両議
員だった。共和党議員の多くは、政策よりも戦術を優先させたと受
け止めていら立ち、非難し始めた。元共和党上院議員候補のダン・
リリエンキスト氏は10日、「リー氏は、米国上院における彼の影響
力を台無しにする自己犠牲的行動に出た」と皮肉った。経済団体も
、かつては支持していた共和党への批判の声を強め、活動を活発化
させている。
▽ポール・ライアン
共和党のライアン下院予算委員長
 共和党の財政政策の立案者であるライアン下院予算委員長は、オ
バマケアをめぐる攻防が激しくなる中で、公には沈黙を保ってきた
。彼は、民主、共和両党は長期的な米国の財政問題について話し合
うべきだと思っていたが、オバマケアが争点を奪ってしまったとい
ら立ちを募らせた。そして突然今週になって新聞への投稿で、オバ
マケアには言及せずに、和解申し入れのような事態打開案を提示し
た。彼は、時機をうかがっていたのではないかと思わざるを得ない。
▽ジョン・ベイナー
共和党のベイナー下院議長
 彼は、共和党議員に対し打たれ強いことを見せつけてきた。今回
彼は、共和党保守派を民主党の頑強な反対の前に力尽きるまで自由
に行動させ、けしかけることまでした。これによって、ベイナー氏
は彼に敵対的だった保守的な草の根運動「ティーパーティー(茶会
)」と共闘する保守派から高い評価を得たようだ。そのため、保守
派は債務上限の短期引き上げ案について、彼らの望んでいたものか
らは程遠いものであったとしてものむ可能性がある。
▽恐れ
 もちろん共和党議員の中には、債務不履行に陥っても仕方がない
と思う者もいれば、財務省が設定した10月17日の債務上限引き上げ
の期限は絶対的なものではないともっともらしく言う者もいる。し
かし、ほとんどの金融関係者、大手企業の経営者、さらには多くの
議員は、どんな形のものでも債務不履行に陥るかもしれないとの見
通しにうろたえている。米国債が難攻不落であることが、米国のグ
ローバルな優越性の大きな支えなのだ。10日、米国株式市場は上昇
したものの、金融システムには緊張の兆候が強まっている。
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米債務問題、上限引き上げ合意持ち越し 
2013/10/11 11:07nikkei
 【ワシントン=中山真】オバマ米大統領は10日夕(日本時間11日
午前)、下院共和党のベイナー議長ら幹部と会談し、17日に期限を
迎える連邦政府債務の上限引き上げ問題を協議した。ベイナー氏は
政府機関の一部閉鎖を解除するための方策を話し合う超党派協議の
立ち上げを条件に、上限を一時的に引き上げる案を提案。オバマ氏
は政府機関を無条件で再開するよう求める姿勢を崩さなかったもよ
う。双方は合意に至らず、今後も協議を継続する。
 ベイナー氏の提案は6週間にわたって国債の発行を認める一方で
、政府機関の一部閉鎖の解除に向けた超党派協議を立ち上げる内容
。医療保険制度改革法(オバマケア)の修正をはじめ中長期の財政
赤字削減策を話し合うことを想定しているとみられる。
 ベイナー氏の事務所は大統領との会談について「最終的な決定は
下されなかったが、有益で建設的な会談だった」との認識を示した
。ホワイトハウスも「大統領は民主、共和両党と事態を進展させて
いくことを楽しみにしている」とする声明を発表した。
 会談はオバマ氏がベイナー氏らをホワイトハウスに招いて開いた
。バイデン副大統領やルー財務長官、マクドノー大統領首席補佐官
も同席し、約1時間半に及んだ。
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米政府機関閉鎖で共和党への見方が過去最悪に=WSJ/NBC世論調査
By NEIL KING JR.
2013年 10月 11日 13:12 JST  WSJ
 米連邦政府機関の一部閉鎖に至った政治責任は民主党より共和党
にあると考える米国人が多いことが、ウォール・ストリート・ジャ
ーナル(WSJ)とNBCニュースが共同で実施した世論調査で分かった。
また、政治闘争は米経済に悪影響を及ぼしていると多くの人々が考
えている。
 米国人800人を対象に実施された調査によると、オバマ大統領と議
会共和党が泥沼から抜け出す道を見つけ出すことに確信を持ってい
る人々はわずかで、10人のうち8人近くが米国は間違った方向へ向か
っていると回答した。これは過去最悪の調査結果となった2008年の
リセッション(景気後退)以降で最も高い数字だ。 
 共和党全体に対する見方は、WSJが1989年に調査を開始して以来、
最悪となった。共和党に対する否定的な見方は肯定的な見方の2倍を
超えた。一方、民主党に対する見方は肯定・否定がそれぞれ約40%
でほぼ拮抗した。
 全体では、回答を寄せた人の53%が政府機関の一部閉鎖の責任は
共和党にあると考えており、オバマ大統領に責任があるとの31%を
上回った。前回、政府機関の閉鎖に至った17年前のクリントン政権
時代よりも共和党にとって厳しい結果となった。
 現在の財政問題をめぐる政治闘争については、回答者の70%が国
益より党のアジェンダを優先したとして議会共和党を批判した。別
の設問では、51%がオバマ大統領は国益より自身のアジェンダの方
を気にしていたと回答した。共和党が政府機関の再開や債務上限の
引き上げに同意しない限り共和党との協議を拒否するとした大統領
の姿勢については、意見が二分された。40%が大統領の立場に賛成
だと回答した一方、43%は反対だと回答した。
 また、回答者の過半数に当たる63%が、議会が連邦債務の上限引
き上げでまとまらない可能性があることは「現実的で深刻な問題」
だと回答した。
 共和党支持者は政府との戦いをどう進めるべきかについて意見が
分かれている。共和党員の3分の1以上は共和党議員の手法を認めて
おらず、40%近くが共和党議員は国益よりも党のアジェンダを優先
していると回答した。
 同時に、保守派の草の根運動「茶会党(ティーパーティ−)」寄
りの回答者は、茶会党の目的には与しない他の共和党支持者に比べ
、共和党を好意的にとらえている。
 世論調査は7日から9日にかけて実施され、誤差はプラスマイナス3.4%。
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米政府、「危険な」選択迫られる恐れ=財務長官
2013年 10月 11日 06:51 JST  WSJ
 【ワシントン】米国のルー財務長官は10日、債務上限が引き上げ
られなければ、政府は数週間以内に「危険な」選択肢に直面すると
語った。政府は議会に対し、デフォルト(債務不履行)を回避する
よう繰り返し呼び掛けている。
 ルー財務長官は先に、17日時点で財務省の手元に残るのはわずか
300億ドルとの見通しを示し、債務上限が引き上げられなければ1?2
週間しかもたない金額だと述べた。
 ルー財務長官は上院財務委員会で …


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