4782.米国シリア介入に反対意見続出



米国のシリア介入に懐疑的な意見が続いている。特にアメリカン・
コンサバティーブ、ナショナル・インタレスト誌は、懐疑的な意見
が多い。私が知る限りでは、まず最初に反対したのはブレジンスキ
ーである。

それと米空軍は予算が減らされて、満足に訓練ができていないので
本格的な空爆は無理と言い、オバマ大統領は限定的攻撃と言わざる
をないことになり、あまり効果ない。その上、ニューヨークタイム
ズ紙でウォルツまで反対し始めた。この状況を見て、日本はどうす
れば良いかを検討したい。                津田より

0.経緯
国連の調査団が、シリア政府軍の化学兵器使用を調査しているが、
それを待たずに、米国はシリア政府軍が使用したと結論をつけてシ
リア介入に乗り出すことにした。

しかし、英国議会では、イラク戦争での嘘の報告書で参戦した事実
から今度の米国の調査報告書も信用できないと、現時点での介入に
は与党からも反対が出て、議決で反対多数となり、キャメロン首相
も協調介入を断念した。

この英国の対応を見て、イタリアを始めドイツもカナダも有志連合
への参加をしないとなり、NOTOも参加しないことになった。一方、
ヘーゲル米国防長官は、記者会見し「行動を共にする多国間連合を
模索し続ける」と明言した。

というように、米国と共にする国は限られてきた。その中でフラン
スは積極的であるが、フランスでも大衆紙パリジャンが31日、自
国のシリアへの軍事介入についてフランス人の64%が反対し、賛
成は34%(無回答2%)とする世論調査結果を掲載した。フラン
スのオランド大統領は米国と協調介入するとしているが、世論は反
対であることが明確化したのである。

現時点で、軍事介入に積極的なのはトルコだけで、サウジアラビア
など湾岸諸国も米国を支援するとしているが、自国軍は参加しない。
エドリアン首相は、限定的な攻撃ではなく、アサド政権を破壊する
必要があるという。

このため、米軍が単独での軍事攻撃になる可能性が出てきて、米海
軍は31日までに、数百人の海兵隊員を乗せた輸送揚陸艦サンアン
トニオを地中海東部に配置した。米政府はシリアへの地上軍派遣の
可能性を否定しており、国防総省当局者は「(配置は)予防的措置
」としている。

一方、ロシアのプーチン大統領は31日、シリアのアサド政権が化
学兵器を使用した事実はないとし、9月5日からサンクトペテルブ
ルクで開催する20カ国・地域(G20)首脳会合でシリア問題を
協議する考えを示した。アサド政権による化学兵器攻撃について「
強い確信」があるとした米政府報告書に真っ向から挑む発言で、ア
サド政権を擁護する自国の立場に自信を深めていることの表れとも
いえる。

プーチン氏は、内戦で攻勢にあるアサド政権が化学兵器を用いたと
いうのは「途方もない戯言だ」と発言。化学兵器の使用は「他国を
紛争に引き込もうとする勢力による挑発行為だ」とも述べ、米国は
自らの主張を裏付ける「証拠」を提示すべきだと迫った。

攻撃を受けるシリアのアサド政権の治安部隊や民兵が首都ダマスカ
スの学校や市民の住宅に避難しているようだ。

そして、イラクのイスラム教シーア派武装勢力の報道官は30日、
化学兵器使用疑惑をめぐり米国がシリアに軍事介入した場合は、イ
ラク国内にある米国の関係施設を攻撃すると警告した。

このような状況で、米国での介入反対の論調が出てきて、オバマ大
統領もシリアのアサド政権による化学兵器使用を断定したことを受
け「行動すべきだと決断した」としたが、ただ具体的な軍事介入に
際しては「米議会の承認を求める」と述べ、議会との調整に時間を
かけるとした。今までの米国大統領とは違う姿勢を示した。

しかし、この姿勢を取るには理由がある。

1.米空軍の状況
米国人の犠牲を最小にして、攻撃するということは、米国の海外で
の軍事攻撃での合意事項である。そうすると、地上攻撃はありえな
いので、航空攻撃が中心になる。しかし、その米空軍に問題が起き
ている。

デフェンス・ニュースによると、攻撃には巡航ミサイルが使われる
が、その効果を調べる偵察飛行には空軍のU-2やスカイフォーク無人
機が使われるが、米空軍ができるのはそれだけであり、空爆には参
加できないという。

シリア軍は約450機の戦闘用航空機を保有し、その内100機はロシア
製のMig-29で他はMig-21やその能力向上型である。また、地対空ミ
サイルも豊富である。SA-2やSA-6と言った旧式のしかし稼動する位
置固定の対空ミサイルのほか、低空目標に対処可能なSA-22を30〜50
セット保有している模様。最も問題なのは、西側のパトリオットと
同レベルの能力と見積もられる射程50マイル以上のS-300を保有して
いる点である。

空軍の予算が減らされて、訓練ができていないのと、シリアの防空
システムはリビアの5倍も進んでいるので、その防空システムを破壊
するのは、多くの米人の犠牲者が出ることになり、そのような計画
はできないと。

フランス空軍には電子防御がないので、防空システムを破壊しない
と空爆はできないので、米軍しか防空システムを破壊できない。

ロシアのsー300も有り、ミサイル攻撃でもどれだけ有効かはわからな
い。このように米国の軍事予算を減額した影響が出てきている。

このため、追加攻撃が必要になった途端に、予算処理が必要になり
、議会に予算増額を要請できるように、開戦に対して議会の承認を
受けることにしたようにも感じられる。

2.反対の論調
このような中で、米国でのシリア介入反対の論調が出てきている。
まず、ブレジンスキーがナショナル・インタレストの記者に答える
形で反対を表明した。

それによると、シリアの反政府組織は民主勢力だけではなく、ヌス
ラ戦線などイスラム教原理主義がいるので、現アサド政権を倒して
も混乱し、米国の思い通りにならない。

そして、この攻撃でヨルダン、レバノン、イラクに戦争が拡大しか
ねない。このため、予想できない事態が発生する可能性がある。ネ
オコンが始めたイラクでの紛争がドミノ倒しになっている。このた
め、シリアでイラクでの仕返しをしようと待ち構えている勢力があ
る。このような状態であることを念頭に政策を決めないといけない
と。

事実、イラク政府でもあるシーア派は、シリア攻撃を米国がするな
ら、米軍基地や米国施設を攻撃するという。一番、攻撃されやすい
のはバクダッドにある米国大使館であろう。

この事態になったのは、オルブライト元国務長官が進めたモラル外
交の影響で、オバマ大統領が無用意に化学兵器を使用したら、レッ
ドラインと言ったことである。米国の威信が傷つくとして軍事介入
することになるとナショナルインタレスト。

また、同じナショナル・インタレストでは、リベラルのタカ派とネ
オコンがシリア介入をオバマ大統領に仕掛けていると。

アメリカン・コンサバティブは、民主党の国家主義左派の連中が、
今の政権中核にいて、イラク戦争には反対したが軍事予算の大幅減
額が問題であると見ているので、その連中がシリアの限定的な攻撃
で軍事予算の復活を目指していると。

そして、ウォルツがニューヨークタイムズに、米国のシリア介入は
賢明ではないと。化学兵器であろうと普通の兵器であろうと、国民
を殺しているには違いがない。それを化学兵器だけ問題にするのは
おかしいし、あとはブレジンスキーの述べた理由と同じで介入して
も安定しないと。

というようにリアリストの反対も続いている。ルトワックも反対と
いうので、オバマ大統領も躊躇し始めたのかもしれない。

3.日本の対応
英国はシリア協調介入を否定したことで特別な英米同盟が崩れると
、フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)英国防相は心配してい
る。このため、米仏同盟が成立して、フランスが特別な位置につい
たことになる。いうように同盟維持は難しい。

日本はシーレーン防衛のために、ホルムズ海峡周辺への海上自衛隊
の派遣を要請される可能性があるが、同盟維持コストとして派遣す
るしかない。巻き込まれる可能性はあるが、それも同盟維持と心得
て、国内を説得することである。

長い目で見ることが必要である。なるべくなら、米国のシリア介入
は議会の承認が得られずに失くなることを願うしかない。

さあ、どうなりますか?

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米大統領、シリア攻撃「議会承認求める」 9日以降に 
2013/9/1 3:43nikkei
 【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領は31日午後(日本時間
9月1日未明)、ホワイトハウスで声明を発表し、米政府としてシ
リアのアサド政権による化学兵器使用を断定したことを受け「行動
すべきだと決断した」と表明した。ただ具体的な軍事介入に際して
は「米議会の承認を求める」と述べ、議会との調整に時間をかける
方針を明らかにした。シリア攻撃は米議会が再開する9日以降に事
実上先送りされた形だ。
 オバマ大統領はアサド政権による化学兵器使用について「21世紀
で最悪の出来事だ」と批判。化学兵器による攻撃の阻止は米国の国
益でもあると指摘した。
 軍事介入を巡っては「限定的に実施する」と語ると共に「準備は
できている」と説明。シリアの軍事施設を標的に、地中海に展開す
る米駆逐艦から巡航ミサイルを撃つ案などを検討している考えを示
唆した。
 ただ具体的な攻撃に関しては「議会の承認を得たい」と強調した。
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ロシア「欧米の分断」に自信 軍事介入の困難さ見越す 
2013.8.31 22:53 sankei[政変・反政府デモ]
 【モスクワ=遠藤良介】ロシアのプーチン大統領は31日、シリ
アのアサド政権が化学兵器を使用した事実はないとし、9月5日か
らサンクトペテルブルクで開催する20カ国・地域(G20)首脳
会合でシリア問題を協議する考えを示した。アサド政権による化学
兵器攻撃について「強い確信」があるとした米政府報告書に真っ向
から挑む発言で、アサド政権を擁護する自国の立場に自信を深めて
いることの表れともいえる。
 訪問先の極東ウラジオストクでプーチン氏は、内戦で攻勢にある
アサド政権が化学兵器を用いたというのは「途方もない戯言だ」と
発言。化学兵器の使用は「他国を紛争に引き込もうとする勢力によ
る挑発行為だ」とも述べ、米国は自らの主張を裏付ける「証拠」を
提示すべきだと迫った。
 また、ロシアのリャプコフ外務次官は31日、米国のマクフォー
ル駐露大使と会談し、国連安全保障理事会を回避しての対シリア軍
事介入は「侵略行為」であり「重大な国際法違反」になると伝えた。
 シリアの化学兵器使用疑惑について、ロシアは「複合的な調査結
果が安保理に提出されねばならない」(外務省)と主張している。
米政府の報告書についても、何ら決定的なものとはみなさず、国連
調査団の最終的な報告やロシアの独自調査を考慮するよう要求して
いく公算が大きい。
 米国が対シリア攻撃の“秒読み段階”に入ったと伝えられる中、
ロシアは欧米側の隊列の乱れに意を強くしている。英下院がシリア
介入に道を開く政府決議を否決したのを受け、ウシャコフ露大統領
補佐官は「英国と欧州の多数派の見解を反映している。人々は、そ
うした行動がいかに危険かを理解し始めている」(国営ロシア通信
)と語った。
 イタル・タス通信は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のう
ち少なくとも12カ国が、安保理決議抜きの軍事介入に反対の立場
だと伝えた。
 シリア内戦の構図は現時点でさえ複雑であり、安易な大規模軍事
介入は中東全域に混乱を広げかねない危険をはらむ。ロシアは欧米
が及び腰にならざるを得ないシリア問題の難しさを見越し、この地
政学的要衝を守り抜く構えだ。オバマ政権が検討しているとされる
ミサイル攻撃は内戦の大勢に影響を与えず、ロシアの識者らはむし
ろオバマ政権の限界を示しているともみている。
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シリア介入、日本は米支持で調整 情報勘案し内容判断
 政府は31日、米国がシリアへの軍事介入に踏み切った場合の対
処方針に関し、米国への支持姿勢を表明する方向で調整に入った。
安倍晋三首相が談話を発表することを検討している。複数の関係者
が明らかにした。ただ、支持の内容、理由については、米国が示す
シリア政府の化学兵器使用を裏付ける情報などを勘案し、慎重に判
断する。
 シリア攻撃によって急増が見込まれる難民に対し、追加的な支援
も実施する。
 政府はシリアの化学兵器使用疑惑について「北朝鮮など日本周辺
国にもあると言われており、シリア問題は日本にとっても無関係で
はない」(菅義偉官房長官)と問題視している。
2013/08/31 22:11   【共同通信】
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軍事介入反対64% フランス世論調査
2013.8.31 21:18 [シリア]
 フランスの大衆紙パリジャンは31日、米国が検討しフランスも
参加意思を示しているシリアへの軍事介入についてフランス人の64
%が反対し、賛成は34%(無回答2%)とする世論調査結果を掲
載した。
 「反対」とした人は「かえってイスラム過激派を利する」「周辺
国を含め地域全体を混乱させる」「一般市民の置かれる状況は変わ
らない」などを理由に挙げた。
 その一方で、世論調査会社の担当者は「フランス人はいったん軍
事作戦が始まれば大統領の決断を支持する傾向がある」とも指摘し
た。
 調査は29、30日に約千人を対象に行われた。(共同)
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米軍が地中海に揚陸艦 国防総省「予防的措置」
2013.8.31 19:30 [シリア]
 ロイター通信によると、米海軍は31日までに、数百人の海兵隊
員を乗せた輸送揚陸艦サンアントニオを地中海東部に配置した。米
政府はシリアへの地上軍派遣の可能性を否定しており、国防総省当
局者は「(配置は)予防的措置」としている。
 米海兵隊は戦闘以外に、災害や紛争の発生時に国民の救出作戦な
どに従事しており、今回の配置は、シリアの隣国レバノンから米国
民が退避する必要が生じた事態などを想定したとみられる。
 サンアントニオは、約半年の予定でアラビア半島周辺に派遣され
、29日、紅海を通過して地中海に入り、シリア攻撃に備えて待機
中の米駆逐艦近くに配置された。(共同)
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アサド政権の治安部隊、住民盾に学校に避難か
2013.8.31 14:56 [シリア]
 ロイター通信は30日、米国などが検討を進める軍事介入から身
を守るため、シリアのアサド政権の治安部隊や民兵が首都ダマスカ
スの学校や市民の住宅に避難していると報じた。住民や反体制派の
話としている。
 反体制派は「学校が攻撃されれば、周囲に住む多くの住民が被害
を受ける可能性がある。そうなれば、アサド政権は住民を狙った無
差別攻撃だと米国を批判するつもりだ」と指摘した。
 ロイターによると、シリア軍はダマスカス中心部の軍司令部から
大半の要員を退避させているほか、ダマスカス北部の軍施設からス
カッドミサイルや発射台を移動させているとされる。
 一方で、約3カ月前まで軍で勤務していた元兵士によると、軍事
施設にはアサド政権への忠誠心を疑われ、拘束された兵士らが集め
られているという。(共同)
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シリア攻撃、NATOは不参加を表明
31.08.2013, 11:15VOR
8月21日化学兵器が使用されたシリアへの攻撃が準備されている
が、これにNATO軍は参加しない。ラスムセンNATO事務総長
はポリチケン紙からのインタビューに答え、こう語った。事務総長
は個人的見解として、化学兵器の使用は反体制派ではなくアサド体
制側が行ったとの考えを示した。
     ラスムセン事務総長はNATOがシリアの体制に国際レベルで
反応する役割を負っているとは思えないと語る一方で、現在のシリ
ア政権側に非があるのは疑いようもないと指摘している。
     トルコ政権のシリアに対する態度はNATOに比較すると一層
敵対的。NEWSru Israelの報道によれば、トルコ政府は西側諸国に対
しピンポイント攻撃に限定せず、大規模かつ激しい攻撃を加えるべ
きと呼びかけている。
 ただしこの立場には全ての国が同意しているわけではない。ボニ
ーノ伊外相は声明を表したなかで、シリア攻撃を欧州諸国は望んで
いるものの、これによって内戦が国際紛争に変わる恐れがあると警
告を発している。ボニーノ外相は伊軍がこの軍事作戦に参加するこ
とに全面的に異議を唱え、国連の委任状なしに軍事作戦を開始する
ことはあまりにリスクが高く、シリアは必ず報復措置に出ることが
予想されることから、非常に重大な結果が招かれると語った。外相
は唯一の手段は、どんなにそれが弱く、効果が低く、すぐに結果が
もたらされないとしても 外交、政治圧力を欠けることだと指摘して
いる。
    NEWSru.com
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米仏、シリア攻撃協議へ…カナダ、独は不参加
 【パリ=三井美奈、ワシントン=山口香子】シリアのアサド政権
による化学兵器使用疑惑でフランスのオランド大統領は、30日発
行の仏紙ル・モンドに対し、フランスは米国と共に軍事行動に参加
できると述べた。
 英国は参加を見送ったが、大統領は「有志連合が形成された場合
、できるだけ多くの国が参加すべきだ」として、米国を後押しする
方針を強調。オバマ米大統領と同日に協議する方針を示した。
 オバマ米政権は単独の軍事行動も視野に置きつつ、「有志連合」
の形成に引き続き取り組む構えだ。英政府の参加見送りに続き、カ
ナダ、ドイツ両政府が30日までに軍事行動への不参加を表明。
AFP通信は同日、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事
務総長が「(シリアへの)国際介入でNATOが果たす役割はない
」と述べ、NATOとしては軍事攻撃に参加しない意向を示したと
伝えた。一方、ヘーゲル米国防長官は同日、訪問先のマニラで記者
会見し、「行動を共にする多国間連合を模索し続ける」と明言した。
(2013年8月31日01時53分  読売新聞)
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米国攻撃なら関係施設攻撃 イラクの武装勢力警告
2013.8.31 10:49 [シリア]
 イラクのイスラム教シーア派武装勢力の報道官は30日、化学兵
器使用疑惑をめぐり米国がシリアに軍事介入した場合は、イラク国
内にある米国の関係施設を攻撃すると警告した。ロイター通信が伝
えた。
 シリア内戦では、シーア派系のアラウィ派が要職を固めるアサド
政権を支援するため、隣国イラクからもシーア派系の武装勢力が参
戦している。
 またシリア内戦の影響が波及する形で、イラク国内ではイスラム
教のスンニ派とシーア派の対立を背景としたテロが相次いでいる。
(共同)
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シリア攻撃容認せず=ロシア
 【モスクワ時事】ロシア外務省のルカシェビッチ情報局長は31
日、声明を出し、オバマ米政権がシリアのアサド政権による化学兵
器使用を認定し、限定的な武力行使を行うと示唆したことについて
「容認できない」として厳しく批判した。
 局長は「国連安保理を経ない一方的な武力行使は、たとえ限定的
であっても国際法違反となり、シリア内戦の政治・外交的解決の道
を損ない、新たな対立や犠牲を生むことになる」と指摘。「(こう
した事態を)許してはならない」と述べた。(2013/08/31-09:26)
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シリア空軍と防空能力
2013-03-22 05:00東京の郊外より・・・
●シリア軍は約450機の戦闘用航空機を保有し、その内100機はロシ
ア製のMig-29で他はMig-21やその能力向上型である。戦闘爆撃機タ
イプではSu-24やMig-23を保有しており、今次の内戦でも地上攻撃を
行う様子が確認されている
●Mig-29は約70機が運用可能で、他に航空高速要撃機Mig-25は30機
が西側のAWACSや空中給油機の攻撃も可能状態にある模様。Mig-21や
Mig-23も各100機程度保有し、対地攻撃に使用されている
●地対空ミサイルも豊富である。SA-2やSA-6と言った旧式のしかし
稼動する位置固定の対空ミサイルのほか、低空目標に対処可能な
SA-22を30〜50セット保有している模様。最も問題なのは、西側のパ
トリオットと同レベルの能力と見積もられる射程50マイル以上の
S-300を保有している点である
●なおシリアのSA-22は、2012年6月領空侵犯したといわれるトルコ
空軍のRF-4偵察機を撃墜して能力を証明している
●ロシアは国際社会からの批判にもかかわらず、これら装備への部
品供給や技術支援停止を拒んでいる。(ロシアは海外唯一の軍事港
湾をシリアのラタキアに保有している)



参考資料:
Weapons Assad Uses Shouldn’t Affect U.S. Policy
http://www.nytimes.com/roomfordebate/2013/08/26/is-an-attack-on-syria-justified/type-of-weapons-assad-uses-shouldnt-affect-us-policy

Obama Weighs ‘Limited’ Strikes Against Syrian Forces
http://www.nytimes.com/2013/08/28/world/middleeast/obama-syria-strike.html?smid=tw-share

In Syria, Air Force Mission Likely Limited to ISR
http://www.defensenews.com/article/20130829/DEFREG02/309020009?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

Syria's Uncertain Air Defense Capabilities
http://csis.org/publication/syrias-uncertain-air-defense-capabilities

The Danger of Intervention Creep in Syria
http://www.theamericanconservative.com/larison/the-danger-of-intervention-creep-in-syria/

UK-US special relationship in danger, warns Philip Hammond
http://www.theguardian.com/politics/2013/aug/30/uk-us-special-relationship-danger

Syria and the Albright Syndrome
http://nationalinterest.org/commentary/syria-the-albright-syndrome-8977

Brzezinski on the Syria Crisis
http://nationalinterest.org/commentary/brzezinski-the-syria-crisis-8636

The Nationalist Left Rises
http://www.theamericanconservative.com/articles/the-nationalist-left-rises/

The Neocon March on Damascus
http://nationalinterest.org/blog/jacob-heilbrunn/the-march-damascus-iraq-20-8968#.UiERkRfixlF.twitter

Russia Running Out of Cards on Syria
http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323324904579044700315742362.html


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