4755.映画「終戦のエンペラー」を見る



ハリウッド映画というので、米国から見た「天皇の戦争責任をどう
考えるか」とフェラーズ准将が戦後日本に大きな影響を与えたが、
それをどう描いているかを見ようと、映画を見に行った。

昨日、14:10の回であり、平日の午後であり、少ないと見たが
、200名収容できる映画館で60名の方がいた。ほとんど、60
歳以上の人であり、女性同士か夫婦連れであり、私のように1人と
いうのは少数派である。映画館も高齢者で成り立っているのであろ
う。映画も高齢者が興味を持つモノになると持った。

映画の配給は松竹であり、米国では劇場公開はしていないでDVDでの
販売だけであり、その販売先はFOXである。日本人を最初から対象と
した映画である。

この映画で感心したのは、戦争直後の東京の姿はよく描かれている
し、時代考証は流石である。日本人を対象としているので、日本人
が見ておかしさを感じさせないようにしている。

しかし、フェラーズ准将が日本に興味を持つのは、日本人女性との
愛情であり、ここら辺がおかしいし、河合道や一色ゆりなどのクエ
ーカーの話が出てこない。一色ゆりとの愛情かと思ったが、そうで
もない。

ここら辺の歴史との違いに戸惑う。フェラーズ准将の日本を助ける
動機をアヤという女性との恋のためということにして、簡単化して
いる。

フェラーズ准将はクエーカーであり、その生真面目な精神性が日本
と似ていることから興味を持ち、かつ大学時代日本からの交換留学
生から日本の文化を教わり、興味を持ったのである。戦前4回、日
本に来ているはずである。そして、日本のクエーカー普及に力を貸
したはずが描かれていない。

しかし、100分という時間で、そこまで描けないので恋が原因と
してしまったようである。半分、残念である。




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