4752.米国の「外圧」で外務次官訪中か?



東京新聞は「外圧」で安倍首相が日中対話をはじめるということで
あるが、この見方は、米ディプロマットの「America’s “Hidden 
Hand” in the Proposed Abe-Xi Summit」も参考にしたのであろう。

まず、米国は安倍首相に自身の考え方であるネオコン性に対して、
リアリスト的な政策運営を要求している。

それを条件に、米国はいろいろな裏交渉を中国とも行い、道をつけ
ている。その上で、首相顧問の飯島さんが訪中して戴ケイ国を条件
を詰めて、その結果を安倍首相に報告していた。

シンガポールで、バイデン副大統領が日本の動きを知りつつ、中国
との正常化を最終的に要求して、安倍首相もシンガポールの講演で
日中首脳会談を何の条件もなく行うなら応じるとした。

中国も対話後に合意した条件を列挙するといたので、会談開催条件
はないことになる。これで、お互いの話し合いの条件は成立したの
である。

そのため、外務省の斎木昭隆次官を二十九日から二日間の日程で中
国・北京に訪問させたのである。斎木氏の訪中は、同氏の次官就任
あいさつが表向きの理由。張業遂外務次官と会うほか、他の指導部
との会談も調整中だという。

米国は尖閣で中国軍が行動すると、日米安全保障上の行動をとると
宣言しているが、そうならないように日本と中国の緊張を鎮めよう
と努力したのである。

しかし、ある中国高官は拒否のようである。その理由はわからない
が、中国上層部の誰の意見なのであろうか?

常務会と政治局の見解がどうも違うのが、今の中国であるから、中
国上層部が割れている印象を受ける。

さあ、どうなりますか?

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外務次官訪中 「外圧」受け対話模索
2013年7月30日 tokyo朝刊
 外務省の斎木昭隆次官が二十九日から二日間の日程で中国・北京
を訪問した。米国などからの関係改善を求める声に背中を押された
形で、首脳会談の早期実現の可能性を探る。しかし対立の原因とな
っている沖縄県・尖閣諸島をめぐっては双方とも具体的な歩み寄り
は見られず、昨年九月以降途絶えている首脳会談が実現するか、ま
だ不透明だ。 (編集委員・五味洋治)

 斎木氏の訪中は、同氏の次官就任あいさつが表向きの理由。張業
遂外務次官と会うほか、他の指導部との会談も調整中だという。日
中外務次官級の直接対話は、昨年十月に当時の河相周夫次官が上海
で中国政府高官と会談して以来となる。

 斎木氏は、次官就任直後の七月上旬に韓国を訪問し、外務次官や
外相と会談。朴槿恵(パククネ)政権とは外交レベルの対話の端緒
がようやく開かれた。
 だが、日中関係はこじれたまま。シンガポールで二十六日、安倍
晋三首相と会談したバイデン米副大統領は、日中両国がそれぞれ緊
張緩和のために必要な措置を取るよう要請した。

 首相は「常に対話のドアを開いている」と答えたが、東南アジア
諸国連合(ASEAN)内にも日中の対立を懸念する声が高まって
いる。
 このため、尖閣をめぐる中国の動きを警戒しつつも、日本側から
対話の糸口を探ることにしたようだ。
 首相は二十九日、視察先の宮城県南三陸町で記者団に対して、中
国と外交当局間で対話を進めるよう指示していることを明らかにし
た。そのうえで、「戦略的互恵関係の原点に戻り、条件を付けるこ
となく、外相、首脳レベルが胸襟を開いて対話を進めることが大切
」と、対話に意欲を示した。

 中国側からも首相サイドに対し、「お互いが譲歩できる範囲を話
し合い、共同文書化する」との調停案が提示されているという。日
本側は「尖閣での譲歩はありえない」(首相周辺)を建前としてい
るが、これ以上の対立長期化は避けたいというのは中国側と共通し
ている。
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日中首脳会談、中国側が可能性を否定=報道
2013年 07月 30日 10:23 JST
[上海 30日 ロイター] - 中国紙チャイナ・デーリーによると
、中国は中日首脳会談の可能性を排除した。同紙は、ある中国政府
高官の29日の発言として報じた。

America’s “Hidden Hand” in the Proposed Abe-Xi Summit

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