4720.ルービニが警告



プロジェクト・シンジケートで、早い時期からサブプライム問題を
予測して有名なノーリエル・ルービニ・ハーバード大教授が警告し
ている。

日本の金融量的緩和から世界経済は、変調をしている。ニューヨー
ク市場の動きがおかしい。米国経済は徐々に取り戻しているのに、
バーナンキ議長が、QE3を終了すると宣言したら、株価が落ちている。

株価の乱調が世界的である。また新興国の社会経済の混乱、特にト
ルコ、ブラジル、中国、インドがおかしい。先進国のEUもおかしい
。米国経済も1.5%成長とそれほどには良くなっていない。

遅い経済成長で、いくら主要国が量的緩和をしてもインフレは起こ
らない。逆に新興国は金利をさせている。しかし、流動性は高まら
ないのに、資産価格が上がっている。

この状態で、中国での金融危機が起きるとどうなるか?
短期資金の巻き戻しが起こり、投資資金の獲得で新興国の通貨戦争
が起こる可能性がある。金利を上げることになる。

この上にバーナンキFRB議長はQEを停止するというと、高金利と経済
の成長で、新興国は財政危機に陥ることになる。

これを避けようと金利を下げると投資資金が集まらないことになる。
また、金融量的緩和をしている日本は、国債を売って海外に資金を
出していたが、その新興国の経済はおかしくなり行き先をなくすこ
とになる。

そして、経済はおかしくなって、政治的な混乱が起きる。世界的な
経済動向の中に日本もいる。それを考えることが必要な状態になっ
ている。

月曜日有料版でも金融量的緩和で何が起こっているのかを検討した
い。
De-Risking Revisited

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