大変のことになった。24日の中国株式市場は続落して引けた。下 げ幅5%と2009年8月以来の大きさとなった。それを受けた週 明け24日のニューヨーク株式市場は、中国の株式相場急落だけで はなく、米国の量的金融緩和策の縮小をめぐる思惑を受けて不安定 な値動きとなった。 中国人民銀行は、24日午前、銀行に流動性管理を強化するよう指示 する通知を出した。短期金融市場では銀行間の取引金利が上昇して いるが、人民銀は資金供給を見送っている。 このため、短期金利が一時、13%にも跳ね上がった後、急落する など荒れ模様だ。背景には中国経済の時限爆弾ともいわれる「影の 銀行(シャドーバンキング)」の問題があり、金融崩壊がいつ起こ ってもおかしくない。 バブルを潰しにかかった。これと同じことを思い出す。1989年 の大蔵省の土地への融資を止めるように銀行に通達したことである。 その後の経緯は、ある程度年をとった日本人なら、わかるはず。 バブルを急速に潰すと、その後の経済は急激に萎むことを知ってい る。それと同じことが確実である。それを避けるためにグリーンス パンは、新しい住宅バブルを作り、前のITバブルを徐々に潰そうと したが、そのグリーンスパンでも住宅バブル崩壊は徐々に潰すこと ができなかった。 しかし、中国の景気は当分、低いことになる。そして、中国の景気 が下がると、東南アジアの景気に影響をする。これは大変なことに なった。日本企業も準備が必要である。中国への店舗を出すことは 止めたほうが良い。 さあ、どうなりますか? ============================== ダウ反落、2カ月ぶり安値=中国、米緩和めぐり不安定 【ニューヨーク時事】週明け24日のニューヨーク株式市場は、 中国の株式相場急落や、米国の量的金融緩和策の縮小をめぐる思惑 を受けて不安定な値動きとなった。優良株で構成するダウ工業株30 種平均は前週末終値比139.84ドル安の1万4659.56ド ルと反落し、4月22日以来約2カ月ぶりの安値で終了した。ハイ テク株中心のナスダック総合指数は同36.49ポイント安の 3320.76と4営業日続落で終わった。(2013/06/25-06:47) ============================== 中国株続落、2009年8月以降で最大の下落率 2013年 06月 24日 17:09 JST [香港 24日 ロイター] - 24日の中国株式市場は続落して引 けた。下げ幅は2009年8月以来の大きさとなった。中国人民銀 行(中央銀行)が流動性の引き締めを維持することへの懸念や、大 幅な景気減速への懸念を背景に金融株が売られた。 上海総合指数.SSEC終値は109.860ポイント(5.30%)安 の1963.235。 大型株中心で深セン上場銘柄を含む滬深300指数.CSI300は 146.18ポイント(6.31%)安の2171.21。 両指数はともに2009年8月31日以降で最大の下落率を記録した。 上海金融株指数は7.3%下落し、2008年11月以来の下げ幅 となった。 資金調達で短期インターバンク市場への依存が比較的大きいとみら れる中国の民生銀行(600016.SS: 株価, 企業情報, レポート)、興業 銀行(601166.SS: 株価, 企業情報, レポート)、 平安銀行(000001.SZ: 株価, 企業情報, レポート)など、小規模銀行 の下げがきつかった。 ============================== 社説:中国、信用バブルへの対処という難題 2013.06.25(火) Financial Times JBPRESS (2013年6月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 先週の出来事はパニックめいていた。中国の金融機関は先週、中国 人民銀行が市場に流動性を供給するまで短期の銀行間融資を奪い合 った。 この一件は、自由奔放に債務を積み上げたが、なお自由化を必要 としている金融システムを管理するうえで中国が直面する難問を浮 き彫りにしている。 銀行間借り入れの7日物レポ金利は20日、11%に迫り、先月のわず か3%から急騰した。このような金利が続いた場合、簿外の「資産運 用商品」に基づく事業を展開する多くの銀行にとって致命傷となる 恐れがある。 GDP比200%に達した信用残高 こうした商品は、多くの場合流動性が低く、時に中身が疑わしい プロジェクト(概して不動産)に投資している不透明な仕組み商品 に短期的にお金を預ける。最近の二十数%に上る信用の伸びの大半 は、これが原因だ。信用残高は中国の年間国内総生産(GDP)の200 %に達し、5年前の120%から急増した。 この問題は、金融資本主義の不変の性質と中央計画の意図せぬ効 果を同時に映し出している。政府の政策によって人為的に低く抑え られている公式金利に不満を感じる貯蓄家は、預金に代わる貯蓄商 品に対する膨大な需要を生み出し、金融機関はこれを喜んで提供し てきた。 一方で、中央から命じられる成長目標(および収賄の機会)のた めに、地方の政府関係者はありとあらゆる手段を使って建設のため の資金を確保しようとする動機を持つ。 こうした商品の満期のミスマッチを考えると、流動性に対する懸 念は深刻だが、懸念はそれだけではない。こうした仕組み商品の多 くは、根本的に破産状態にあることも疑われている。これは、2009 年以降、中国の成長を牽引してきた建設プロジェクトの疑わしい実 質リターンの裏側だ。 貸し出し残高の多くが不良化しているとすれば、中国政府の課題 は欧米諸国が直面したものと同じだ。つまり、崩壊を引き起こすこ とも、生産的な事業への信用の流れを遮断することもなく、いかに して無謀な貸し付けを抑えるか、だ。 時限爆弾を爆発させてはならない 人民銀行が当初、銀行間金利の高騰を和らげるのを拒んだことは 、信用問題が悪化するのを食い止めようとする中国政府の決意を示 している。だが、その後、折れたことは正しかった。もしこれが時 限爆弾なのだとすれば、爆発させるのではなく、爆弾の信管を取り 除かねばならない。 預金口座の金利を自由化すれば、代替商品に対する需要を弱めら れるが、銀行の利益率を圧迫することにもなる。簿外の商品に対す る需要が減ったら、損失が表面化するかもしれない。 中国政府には、銀行に資本注入する準備金がある。だが、どこか が担わねばならない金融破綻のコストを取り消すことはできないし 、それがどこかを巡る、必然的に激しくなる政治紛争を避けること もできない。 ============================== 中国「影の銀行」炸裂の予兆 7月危機説に現実味 金利激しく乱高下 2013.6.24 11:02 sankei[中国] 中国経済に暗雲が立ちこめ、金融市場がパニックに陥っている。 銀行の連鎖破綻の噂が飛び交い、短期金利が一時、13%にも跳ね 上がった後、急落するなど荒れ模様だ。背景には中国経済の時限爆 弾ともいわれる「影の銀行(シャドーバンキング)」の問題があり 、金融崩壊がいつ起こってもおかしくない。中国の専門家の間では 、「金融危機が7月に起きる」と予測した国務院発展研究センター の内部報告が静かに出回っており、「7月危機説」が現実味をもっ て語られ始めた。世界第2の経済大国、中国の影響は大きく、金融 危機に陥れば世界が大混乱するのは必至だ。(SANKEI EXPRESS) ============================== 流動性は全般的に妥当な水準=中国人民銀行 2013年 06月 24日 12:53 JST [北京 24日 ロイター] - 中国人民銀行は24日、流動性は全 般的に妥当な水準との考えを示し、商業銀行に流動性管理の改善を 求めたことを明らかにした。また、融資業務の拡大やそれに関連し たリスクを管理するよう銀行に求める、とした。 この見解は6月17日に出されたが、24日になって公表された。 中国では先週、大手商業銀行が銀行間取引市場で貸し出しを控える なか短期金利が過去最高水準に跳ね上がった。24日の金利は高止 まりしているものの、先週の水準は下回って推移している。 ============================== 中国人民銀、流動性管理強化を通知 緩和に慎重 2013/6/24 13:02nikkei 【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)は24日午前、銀行 に流動性管理を強化するよう指示する通知を出した。短期金融市場 では銀行間の取引金利が上昇しているが、人民銀は資金供給を見送 っている。高利回りの理財商品の増大など、金融リスクの拡大を懸 念しているためだ。銀行に流動性管理の徹底を求めて、金融緩和に 慎重な姿勢を鮮明にした形だ。 通知では「銀行は市場の流動性の変化に注意を払い、納税の集中 や預金準備金の納付など様々な影響を考慮し、前もって十分な(手 元流動性の)準備をすべきだ」と強調。政策姿勢については、従来 の穏健(やや中立)な金融政策を継続し、「リスク防止意識を着実 に高める」とした。 金融市場では短期金利の上昇を傍観している人民銀に不満が出て おり、預金準備率の引き下げなど一段の金融緩和への期待も出てい た。今回の通知は金融リスクの防止に軸足を置く当局の姿勢を強調 し、十分に手元資金を準備しておくよう銀行に求めて市場の緩和期 待を打ち消す狙いがあるとみられる。