4712.バーナンキ議長でもギブアップか?



プロジェクト・シンジケートでマーホニー氏がバーナンキFRB議長は
ギブアップしたというコラムを載せている。この見方は私と同じで
ある。詳しくは下のリンク先で読んでください。

しかし、バーナンキ議長は、ドル札をばら蒔けば、景気は良くなる
という理論を実世界で実験した。

その結果が出たということである。しかし、その結果を世界に明ら
かにはできないために、強気である。

バーナンキFRB議長は、金融政策を経済の正常化に関連づけてきた。
正常化とは、失業率を6.5%まで低下させ、インフレ率を2%に押し
上げるのに十分なほど強い経済成長を取り戻すことを指すという。
しかし、緩和終了しないと米国の国力が消耗していく。このため、
景気が戻りしだい、緩和終了しないといけない。

そして終了を見込む来年半ばには、現在7.6%の失業率は7%近
辺に改善していると予想しないとできない。実際は、6月の米製造
業購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.2で、前月の
52.3から小幅に低下、第2・四半期は過去4四半期で最低水準
となった。雇用ペースや外需が弱含んだ。

過去の日本を見ると、緩和をやめ、予算を絞ると再度景気が低下し
たことが分かっている。これと同じ状況に米国はなる。財政を絞り
、緩和策を止めると日本と同じ状態になる。救いはシェールガス産
業が伸びていることである。

しかし、米国の金融緩和策を日本も真似したことで、日本の円がド
ルより低くなり、しかし、公式に日本の政策を批判できないことに
なっている。

米自動車メーカーは、日本の円安政策に対してオバマ米大統領に何
とかしろと騒いでいる。民主党の大きな支援組織であり、オバマ大
統領もなんとかしないといけない。しかし、方法がない。そのため
、緩和策の責任を誰かにかぶせる方向である。

オバマ米大統領は、今週、バーナンキFRB議長は予定より長く(現職
に)とどまっていると発言したことについて、FRBにおける同議長の
「実質的に解任」を示唆しているとFRB元理事のローレンス・メイヤ
ー氏は述べた。

世界の状況も大変になる可能性が高い。中国、ブラジルなどの新興
国経済はおかしくなり、ブラジルやトルコでは大きなストライキが
起こっている。EUでは1930年代とどちらが難しいかという議論
も出ている。

新興国バブルが終わり、ドルの巻き戻しが起きている。

詳細は月曜日、有料版で述べる。

さあ、どうなりますか?
==============================
米大統領、FRB議長を「実質的に解任」=元FRB理事
2013年 6月 20日 09:57 JST  WSJ
 【ニューヨーク】米連邦準備制度理事会(FRB)元理事のローレン
ス・メイヤー氏は18日のCNBCのインタビューで、オバマ米大統領が
今週、バーナンキFRB議長は予定より長く(現職に)とどまっている
と発言したことについて、FRBにおける同議長の今後を示唆している
、と述べた。
 「オバマ大統領は本質的にはバーナンキ議長を即時解任し、極め
て表面的な謝意を伝えた。現在は、誰が次の議長になるかが焦点だ
」とメイヤー …
==============================
FRB議長のジレンマ、景気回復の足取りは目標達成に不十分
2013年 6月 20日 15:08 JST  WSJ
 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、金融政策を経
済の正常化に関連づけてきた。正常化とは、失業率を6.5%まで低下
させ、インフレ率を2%に押し上げるのに十分なほど強い経済成長を
取り戻すことを指す。
 バーナンキ議長が抱えるジレンマは、厳しい融資条件や所得の伸
び悩み、世界経済の減速、米政府の歳出削減など、経済の改善を妨
げている制約があまりに多いことだ。経済正常化にはまだ数年かか
る。景気は着 …
==============================
量的緩和終了へ道筋明示=対話重視で不安払拭
 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナン
キ議長は19日の記者会見で、量的緩和終了に向けた道筋を丁寧に
説明し、市場の不安を払拭(ふっしょく)しながら政策の正常化に
取り組む姿勢を明確にした。同時に、緩和縮小の判断は雇用やイン
フレ動向などを踏まえて適切に行う考えを強調した。
 「雇用が改善を続け、インフレが目標の2%に近づけば、資産購
入ペースを減速する」。バーナンキ議長は会見で、月850億ドル
規模の量的緩和を今年後半に縮小する際の条件をこのように説明。
終了を見込む来年半ばには、現在7.6%の失業率は7%近辺に改
善していると予想してみせた。(2013/06/20-11:15)
==============================
6月米製造業PMI速報値は小幅低下、雇用ペースや外需弱含む
2013年 06月 21日 02:17 JST
[ニューヨーク 20日 ロイター] - マークイットが発表した6
月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.2で、
前月の52.3から小幅に低下、第2・四半期は過去4四半期で最
低水準となった。雇用ペースや外需が弱含んだ。
50が拡大と縮小の分岐点となる。
ロイターがまとめたアナリスト予想は52.5だった。今年第1・
四半期平均の54.9を下回った。
マークイットの首席エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「
製造業部門の伸び鈍化は、経済全体の重しになったとみられる」と
分析した。
生産は53.9と3カ月ぶりの高水準だった。新規受注も3月以来
の高水準で、期待を持たせる内容となった。
ただ、雇用ペースは50.4と52.6から低下、雇用創出率が
2010年1月以来の低さとなったことを反映した。
ウィリアムソン氏は「各企業とも需要回復の継続に慎重な見方を持
っていることは確かだ」と分析、海外などとの競争激化で生産性を
高める必要に迫られ、雇用が抑えられたとの見方も示した。
純輸出受注は2カ月連続で低下、外需全般が昨年10月以来の弱さ
だった。
==============================
新興国通貨が全面安=各国中銀、通貨防衛へ介入−米緩和縮小懸念で
 【ロンドン時事】20日の外国為替市場で、トルコやインドの通
貨が対ドルで史上最安値を更新するなど、新興国の通貨が全面安の
展開となった。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長に
よる緩和策縮小の示唆をきっかけに、ドル買いが加速した格好。各
国中銀は自国通貨防衛へ断続的な為替介入を実施しており、日米欧
の緩和政策を背景に新興国に向かっていた世界の資金の流れが変わ
り始めた可能性がある。
 ロイター通信によると、トルコ・リラが一時1ドル=1.93リ
ラ前後と1年半前の水準を超えて史上最安値を更新したほか、イン
ド・ルピーも1ドル=59.98ルピー前後と史上最安値。その他
、ブラジル・レアルや南アフリカ・ランド、メキシコ・ペソなど、
新興国通貨が軒並み対ドルで急落した。(2013/06/20-23:22)
==============================
中国の銀行の資金不足、影響は全体経済にも
2013年 6月 20日 17:00 JST  WSJ
 【北京】中国の金融市場でのタイトな資金状況による影響は全体
経済へと浸透しつつあり、銀行幹部らは高金利やより慎重な融資慣
行について警告しつつ、投資家に高収益を提供することで資金調達
に奔走している。
 タイトな状況による影響は、これがいつまで続くかにも左右され
る。流動性の逼迫(ひっぱく)は、2週間前に銀行が互いに融資し合
うための短期金利の急騰をもって始まった。しかしこれまでは緩や
かな影響にとどまるよう見 …
==============================
Bernanke Gives Up
Jun. 19, 2013  Project Syndicate
Christopher T. Mahoney
Today was FOMC Day. The message was that the committee plans 
to start to taper QE this fall, and end it next summer, 
assuming its forecasts for unemployment and inflation don’t change. 
The Fed plans to continue its Zero Interest Policy for a good 
while after the end of QE. This shocking news sent 
the market down by 200 points, and caused bond prices to fall 
as well. I don’t understand what new information was provided today,
 but I guess some people were expecting QE to go on forever.

more reading "Bernanke Gives Up"

コラム目次に戻る
トップページに戻る