4705.金融量的緩和を続けるとどうなる



ウイリアム・ホワイト氏がプロジェクト・シンジケートで述べてい
るが、私が感じていることと同じであり、紹介する。

世界の主要中央銀行は、現在、大きな政策を試している。金融緩和
策である。しかし、痛みを伴う出口戦略や深刻な経済変調などの将
来のリスクが、このような金融緩和策を続けると大きくなる。

2007年に始まり、景気上昇の政策の割合は空前の例がないほど
減って、世界の諸国が長期間、金融緩和策に頼っている。

このため、多くの中央銀行のバランスシートは資産が増えているが
、ほかの経済政策より簡単なので、今も継続中である。

このため、リスクが裏で進行して、第1の現象が現れ始めている。
1987年、1991年、1998年、2001年、2007年に
株価の暴落として現れている。このように繰り返し株高と暴落が続
いている。

これは、累積された歪で起こるが、それが続くとインフレになる。
最終的には、現実社会がバランスシートの歪を治そうするためであ
る。

よって、金融緩和策を長期に続けてはいけない。金融緩和策に代わ
る長期の経済政策を作る時間を稼ぐために金融緩和策を使うべきで
あり、安易に金融緩和策を長期に続けてはいけない。

しかし、中央銀行が資金を安易に融通してもらえるので、政府は見
直しをしないで予算を赤字のままにし易い。このため、どんどん歪
が膨らんで、突然、経済は切迫した状態に陥ることになる。

このような状態にならないように安倍首相は成長戦略を立てる必要
があったが、現時点では、金融緩和を止めることができるほどの経
済政策では、なかったので、市場は反応したということである。

続けて、成長戦略を検討するというので、期待しないで見るしかな
い。自民党でもダメとなると、日本国民は日本の衰退を見ることに
なることになる。

他党の政策も、日本を衰退から蘇らせることはできないので、国民
は選択枝がない状態である。どうすればよいのであろうか?
The Ultra-Easy Money Experiment William White

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