4695.習近平とオバマの会談



イアン・バルマーがニューヨークタイムズで米中関係を論じている
が、米中は重要な関係を維持する方向であるが、2国の関係は難し
いという。いろいろな紛争があり、中国は民主主義を否定している
が、民主主義的な価値を導入してソ連のゴルバチョフのように価値
を導入しないと、中国が大きな国内問題も国際的な問題も解決でき
ないと論じている。そして、オバマ・習の関係をレーガン・ゴルバ
チョフの関係にするべきであるという。

中国はケリー訪中で、2国関係を重要視するという言葉を拡大解釈
して、「第二次大戦後の国際秩序の尊重」で中国は「釣魚島(尖閣
諸島の中国名)を日本は中国に返すべきだ」としたいが、それは無
理である。ケリー国務長官の言葉をどこまで拡大できるかが中国の
狙っていることである。

米国オバマ大統領は、率直に問題点を出して、中国の見解を質した
いようである。公式的な会談ではなく、問題解決の切欠を得る会談
にすることのようである。

さあ、どうなりますか?

==============================
米中首脳会談 習主席、スピード訪問の狙いは
2013.6.3 07:29 sankei
唯一成果はイメージアップ?
 オバマ米大統領と習近平・中国国家主席が7、8の両日、米カリ
フォルニア州ロサンゼルス近郊の保養施設で会談する。習主席は副
主席当時の昨年2月に訪米した際にオバマ大統領と面会しているが
、今年3月の国家主席就任後では初の首脳会談となる。米側は、中
国による米国防産業などへのサイバー攻撃を主要議題として取り上
げる意向。一方の中国側は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる日
本との対立や、南シナ海の領有権問題などで、米国の関与を牽制(
けんせい)したい考えだ。シリア情勢や北朝鮮問題も協議されると
みられる。
◇
 【北京=矢板明夫】習近平国家主席の訪米は先月急遽(きゅうき
ょ)決まった。「米国の要望」(中国メディア)により、中米など
を回る外遊の最後に立ち寄ることになった。主席就任後3カ月とい
う異例の早さの訪米で、「準備ができているとは思えない」(対米
関係に詳しい中国人学者)。最近、内政も外交もうまくいっていな
い習主席は、具体的成果よりも、オバマ大統領と会って“対等なパ
ートナー”を演出し、自身のイメージアップを図るしかなさそうだ。

 中国外務省関係者によると、習主席の訪米で最も期待する成果は
もともと、オバマ大統領から「第二次大戦後の国際秩序の尊重」と
の言葉を引き出すことだったという。中国政府は「反ファシスト戦
争の勝利の成果である釣魚島(尖閣諸島の中国名)を日本は中国に
返すべきだ」と主張しており、同じく第二次大戦の戦勝国の米国に
、この立場への支持を強く求めている。
 しかし、習主席が3月にロシアを訪問した際、同じ言葉を中露の
共同声明に盛り込もうとしたが、日本との関係を重視するプーチン
露大統領はこれを拒否したといわれている。オバマ大統領も受け入
れる可能性は低く、中国外務省関係者の間でも今ではほとんど期待
されていないという。
 こうした中、習主席は訪米前、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウ
ン)第1書記の特使である崔竜海(チェ・リョンヘ)・朝鮮人民軍
総政治局長の中国訪問を受け入れ、「北朝鮮の6カ国協議復帰」と
いう成果を掲げて米国に乗り込むことを狙った。“北朝鮮カード”
を武器に、米中首脳会談で取り上げられるサイバーテロや、東シナ
海、南シナ海問題などで、米国から譲歩を引き出す思惑だったとみ
られる。しかし、崔特使の回答は「対話に前向き」という曖昧なも
のだったうえ、その後、北朝鮮は核保有の姿勢を改めて強調してい
る。この問題で中国が挙げた“成果”について、米国がどのように
評価するかは不透明になってきたといえる。
 中国の国営メディアは習主席の今回の訪米に関し、「首脳同士の
個人の友情を深めるため」とハードルを下げて報道。会談場所とな
るカリフォルニア州南部のリゾート地についても、「かつて英女王
を招待したことがある」と紹介するなど、習主席の訪米が米国側に
重要視されていることを重点的に報じている。北京の米中問題専門
家は「オバマ大統領とノーネクタイで友人のように会えば、国内外
で習主席のイメージアップにつながることは確実。このことが訪米
の最大の成果になるかもしれない」と話している。
==============================
How to Play Well With China
By IAN BREMMER and JON M. HUNTSMAN Jr.
Published: June 1, 2013  NYT
PRESIDENTS Obama and Xi Jinping will meet in California for 
two days starting this Friday.
It’s about time.



コラム目次に戻る
トップページに戻る