4688.日本は債券危機に見舞われるか?



こんばんは   森野

株式相場はずいぶん荒っぽい展開ですが、債券市場、ぼくの感じで
は、FT(英系メディア)の情報力はすごく情報の点ではあいかわず
パックスブリタニカかいなと思わされる経験をしてきましたが、そ
れだけによけい、常に斜に構えて見るようにしてきましたから、ま
たやってるな、今度の彼等の意図はなんだろうと考える。

そんなところです。中国経済についても当たらなかった彼らのお囃
子もこの間結構ありましたよね。国債先物でカラを仕込んできた筋
がなかなかうまくいかなかったのはなぜかも考えてみる必要はあり
ますね。

何年も前から国内の貯蓄が国債にファイナンスできなくなる日がく
るとは、僕自身も数年前議論したことがありますが、そういう時期
にきているのでしょう。買い持ってきた金融機関も値下がりはたま
らん、逃げ足速くと思っているところもあるでしょうね。

ひとついえることは、FTが日本の債務にファイナンスしている日本
の貯蓄が間違った側にいるというとき彼等が正しいとしているのが
何で、それをまた間違っていると考えている市場参加者もいること
はたしかでしょう。

デフレからの脱却にもがく日本の足をすくいたい筋は多いですね。
日銀の異次元緩和はフールプルーフな(安全確実な政策ミックス)
手法にたよるもので、金融政策はゼロ金利制約を破るゲゼルマネー
に躊躇し、量的緩和というベースマネーを積み上げるものですから
、信用創造を通した実体経済への貨幣供給はさほど増えません。日
銀がもしほんとうに次のサプライズをマーケットに与えたかったら
、ゲゼルマネーの実体経済への外部注入でしょう(ECBは民銀の準備
預金口座への付利の廃止あるいはマイナス金利適用にさえ躊躇して
いますが)、

↑あっ、ユーロ圏はユーロ圏各国中銀のECB口座によるターゲットバ
ランスでした。訂正します。ドラギはマイナス金利は未知の領域と
語り、だからしないと。

民銀の中銀口座へのマイナス金利導入どころか、マネー自体に課税
し非負制約を破る貨幣を印刷し、民銀の適格資産を購入してベース
マネーを積みますのではなく、政府や地方政府資産を購入して国家
を経由して経済にカネを外部注入すべきでしょうね。FTのようなア
ングロサクソンの食えない連中が口をあんぐりあけて呆然となるよ
うにいたしましょう。

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森野栄一教授に質問です。

中国新幹線の事故の前に、フィナンシャル・タイムズ・は、
再三にわたり、しつこく中国新幹線の危険を、指摘していた。
日本経済の危機・経済の崩壊は、近づいている。
年金が崩壊すれば、年寄りの自殺が急増する。
ゲゼルの理論を応用すれば、
景気を良くし、税収を増やし、赤字国債の発行をなくす道はある。
これは、100%成功する。
と思いますが、フィナンシャル・タイムズ・は、**危機を告げてい
ます。
先生、
今回も、危機は、回避されるでしょうか。
           内藤
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フィナンシャル・タイムズ・
(2013年5月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
過去10年間、日本国債の空売りは、失敗し続けた。
2〜3年のうちに、日本は債券危機に見舞われるだろう。**債券危機
というのは、スプレッド(利回り格差)**が拡大するだけの話では
ない。**
金利や通貨がコントロールできなくなるという話だ。

日本の貯蓄超過主体は安心して日本国債を買っていた。
経常黒字の対国内総生産(GDP)比は3〜6%で、**財政赤字のそれは
3%でしかなかった。一方で、**
日本の貯蓄超過主体は安心して日本国債を買っていた。
貯蓄不足主体が、貯蓄超過主体を凌ぐようになっている。
経常黒字はほとんどなくなり、財政赤字はGDP比11%**に膨らんでし
まっている。
国内で資金繰りをつけるメカニズムが、**文字通り一夜にして変わ
ってしまった。
どの資産であれ、政府が売却しようとすれば、**それをきっかけに
パニックが起こるだろう。
「仮にあなたの国で、債券危機が生じ、**政府が日本国債をもっと
買うよう訴えかけてきたら、**
あなたは国債の購入を増やしますか、増やしませんか」と尋ねた。
**すると、8%が買うと答える一方、83%は「**ただ手を引くだけで
なく、走って逃げる」と回答したという。
その選択は2年以内にやって来る可能性が高い。
「1000兆円規模の資金が、**債券を買い持ちにしているのだとすれ
ば、**全員が間違った側にいる」ことになり、**
さらに数兆ドル規模の金利スワップが存在している可能性もあると
**指摘する。
「だから、誰がどこにいて、誰が間違った側にいるのか考えたら、
**すべての人が間違った側にいる、というのがその答えになる」
>>

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