4672.1ドル=100円越えで



ドル/円は、ドル高/円安の101円ちょうど付近。ニューヨーク
市場で約4年1カ月ぶりに100円を回復した流れを引き継ぎ、午
前には円売りがさらに強まって101.20円まで上昇した。

ドイツのショイブレ財務相は10日、日本は為替操作で競争力促進
を目指さないことをうたった20カ国・地域(G20)財務相・中
銀総裁会議の声明などを順守することが重要だと述べ、急速に進行
する円安をけん制した。

ルー米財務長官も、日本の金融政策が国内の経済成長のみを目指し
たものか「注視し続ける」と語った。円安警戒感が欧米で出ている
が、米連邦準備理事会(FRB)やイングランド銀行(英中銀)な
ども日銀同様、金融緩和に踏み切っているので、強いことを言えな
い。

日銀の黒田東彦総裁は「為替をターゲットにはしていない」「為替
レートは基本的に市場で決まること。水準についてコメントは避け
たい」と語り、改めて各国に金融緩和策への理解を求める姿勢を示
した。

日本としても、金融緩和以外の政策を説明して、国内の経済成長の
ためであると言うべきである。このためにも成長戦略で大胆な規制
緩和が必要である。

しかし、インターネットでの薬品販売でも、テレビ電話などの強い
規制をかけると既存業界の利益保護であり、非常に心配な方向であ
る。雇用問題、農業改革などと同様に規制緩和が進んでいない。

この方向が出てきたときに国内改革ではなく、為替操作の傾向あり
と国際的に認定されたら、大変なことになる。心して欲しい。

さあ、どうなりますか?

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ドル101円付近、突破に時間要した100円が下値支持線に
2013年 05月 10日 16:24 JST
[東京 10日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨー
ク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の101円ちょうど付近
。ニューヨーク市場で約4年1カ月ぶりに100円を回復した流れ
を引き継ぎ、午前には円売りがさらに強まって101.20円まで
上昇した。

午後は利食いに押される場面もあったが、下値は限られた。100
円突破に時間を要した分、今度は100円ちょうどが下値支持線に
なるとの見方が多く、参加者の押し目買い意欲は強い。

<ドル/円、午後も高値圏キープ>
ドル/円は、前日のニューヨーク市場で急伸を遂げ、2009年4
月以来約4年1カ月ぶりに100円の大台に乗せた。この日の東京
市場でも円売りの流れは持続し、午前には101.20円まで上昇
した。財務省が朝方発表した統計で、国内勢の外債投資が2週連続
で買い越していたことが明らかになったことや、日経平均.N225の堅
調推移もドル/円を押し上げた。午後も、ドル/円は高値圏での推
移を継続した。

きょうは「五・十日」に当たるため、仲値公示付近までは輸入企業
の買いも目立った。ただ、「101円に乗ったあとは、さすがに輸
出企業が売ってきているほか、国内投資家の利金の円転フローも入
ってきている」(大手邦銀)との声が出ていた。大手信託銀行の関
係者は、「(ドル/円が)新しいレベルに入ってきたので、実需は
買いも売りも両方出ている」と指摘した。

仲値公示後、一部のヘッジファンドは101円台で利食い売りに動
いたが、ドル/円の深押しはなく、落ち着いた値動きとなった。別
の大手信託銀行の関係者は、円債利回りの上昇がさらなる円安に歯
止めをかける可能性があるものの、株高基調の強さから基本的には
ドル/円に押し目買いスタンスで臨むと話す。ドル/円は前日のニ
ューヨーク市場で騰勢を開始したため、きょうロンドン勢がドル/
円の買いに動くのかまずは見極めたいという。

<今度は100円がサポートラインに>
4月4日、黒田東彦日銀総裁のもとで「異次元緩和」が打ち出され
、ドル/円は短期間で7円急上昇したが、100円の「壁」に合計
3回跳ね返された。それだけに、前日のニューヨーク市場で100
円を一気に突破し、東京時間にさらに上昇したことで、市場関係者
の間では100円が当面のサポートラインになるとみられている。

前出の信託銀関係者は「100円ちょうどで、ずっとキャップされ
ていて、その水準を突破してきたので、今度はそこがサポートに転
じている。100―103円というレンジに変わってきている」と
話す。また「輸出企業や利益確定の売りが出ても、100円を一時
的に下回るくらいが精いっぱいで下値は堅いのではないか」(別の
大手邦銀)との声も聞かれた。
(ロイターニュース 和田崇彦)
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為替操作で競争力促進目指すな=円安をけん制−独財務相
 【エイルズベリー(英南部)時事】ロイター通信によると、ドイ
ツのショイブレ財務相は10日、先進7カ国財務相・中央銀行総裁
会議(G7)前に記者団に対し、為替操作で競争力促進を目指さな
いことをうたった20カ国・地域(G20)財務相・中銀総裁会議
の声明などを順守することが重要だと述べ、急速に進行する円安を
けん制した。(2013/05/11-00:31)
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G7開幕 日本の為替誘導けん制で発言相次ぐ 
2013/5/11 1:52nikkei
 【エイルズベリー〈英国南部〉=松尾洋平】日米欧主要7カ国(
G7)財務相・中央銀行総裁会議が10日、ロンドン郊外のエイルズ
ベリーで開幕した。これに先立ち、外国政府首脳からは円安の加速
を踏まえ、日本の円安誘導をけん制する発言が相次いだ。日銀の黒
田東彦総裁は「為替をターゲットにはしていない」と語り、改めて
各国に金融緩和策への理解を求める姿勢を示した。

 会議を通じて黒田総裁は、日本の金融緩和はデフレ脱却を目的に
したものだと説明する見通しだ。ただ、ルー米財務長官は同日、日
本の金融政策が国内の経済成長のみを目指したものか「注視し続け
る」と語り、円安誘導をけん制する発言をしている。ロイター通信
によると、ドイツのショイブレ財務相も日本を念頭に、為替操作で
競争力を促進すべきではないと記者団に語った。

 会議は10日午後(日本時間で同日深夜)に討議を始め、11日に閉
幕する。日本からは黒田総裁のほか、麻生太郎副総理兼財務相も参
加する。

 黒田総裁はエイルズベリーで記者団の質問に答え、足元の円安に
対し「為替レートは基本的に市場で決まること。水準についてコメ
ントは避けたい」と語った。

 黒田総裁は長期金利の上昇について問われ、「基本的には低い水
準で推移している。量的・質的金融緩和を発表した直後はややボラ
ティリティーが高まったが、市場関係者との対話を経てオペ(市場
調節)のやり方を若干調整した。市場は落ち着いていると思ってい
る」と語った。

 また「世界的に経済は少しずつ改善の方向に向かっている」と述
べる一方、「色々なリスクも残っている」と述べた。
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景気刺激策、為替の国際合意の範囲内にとどまる必要=米財務長官
2013年 05月 11日 00:49 JST
[エイルズベリー(英国) 10日 ロイター] ルー米財務長官
は10日、日本は「成長面の問題」があるものの、景気を刺激する
方策は為替の国際合意の範囲内にとどまる必要があるとの認識を示
した。CNBCに語った。

ルー財務長官は、「日本は長い間成長面の問題があり、我々も日本
に対処するように働きかけてきた。それゆえ、日本が国際合意の範
囲内にとどまるのであれば成長は大事な優先課題だと私は考える」
と述べた。

「私はただ基本原則に立ち戻っているだけで、それについては我々
は注視していることを明らかにしている」と指摘した。

円は1ドル=100円を突破して4年ぶりの安値をつけた。ルー財
務長官は英アイルズベリで開かれる主要7カ国(G7)財務省・中
央銀行総裁会議に出席する前に語った。

同財務長官はまた、一部の欧州諸国は需要創出のため一段の財政支
出の余地があるとしたほか、世界経済の回復は米国だけではけん引
できないと述べた。

「世界の回復のためには、米国だけがけん引することはできない。
欧州では需要と経済成長を創出する財政上の余裕がある国がある」
と語った。

通貨戦争に関する論争が再燃するなか、日本側は円安が重要議題に
はならないとしている。

日銀の黒田東彦総裁は、日銀の政策は為替をターゲットにしている
わけではないとし、為替レートは基本的に市場で決まるとの考えを
示した。

日本が近隣窮乏策で輸出主導の景気回復を図っているとの懸念も一
部政策担当者にあった。ただ、日本に長年景気浮揚策を求めてきた
手前、他の主要国も日本に強く出られない事情もある。さらに、米
連邦準備理事会(FRB)やイングランド銀行(英中銀)なども日
銀同様、金融緩和に踏み切っている。

レーン欧州副委員長(経済・通貨問題担当)は記者団に「20カ国
・地域(G20)、国際通貨基金(IMF)のこれまでの決定に沿
って、通貨戦争に関する討議は行わないことが重要だ」と述べ、各
国間の経済政策を調整するより優れた方策について議論されると見
通した。

IMFのラガルド専務理事らは、G7会合が公式な共同声明を出さ
ず、率直な意見交換を行う場に再びなることを歓迎した。

ラガルド専務理事は「非公式の設定では、タブーとなる議題は無い
」と話した。



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