4658.歴史見直しの中止を



心配していた歴史見直しの影響が大きくなってきた。まず、この失
点をWSJなど米国の中立的な新聞も非難している。ニューヨークタイ
ムズなどは、勿論非難しているが、中立的な報道機関まで非難した
ことは重要視しないといけない。

日本の右翼が大東亜戦争は正義の戦いと騒いでも、国際的な賛成を
得られない。それを日本首相が、その国内的な右翼の主張に合わせ
たら、外交的に国益を棄損することになる。

「植民地侵略という定義は定まっていない」と発言したことは大き
な失点になっている。この失点を利用して中国は一歩、踏み出した。

それが、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)に関して「中国の領
土主権に関係する」と述べ、中国の国家主権や領土保全など譲れな
い原則を表す「核心的利益」に属すると明言したことである。

5月3日にインドで開かれる予定だった日中韓財務相・中央銀行総
裁会議の開催が見送りになったことは仕方がないが、日本が蚊帳の
外になる。

「いま一番大事なのが日韓と日中の関係です。北朝鮮に対峙するた
めにもね。ところが、安倍さん、やや抑えがきかなくなっている。
こうなると向こうの国の世論にも火が付きかねない。予定されてい
た日韓外相会談もキャンセルになった。韓国の外相は日本と中国の
パイプ役になるつもりでいたんですから、その道が閉ざされてしま
いましたね」と与良正男(毎日新聞論説委員)が解説したが、これ
で、北朝鮮問題の協議には日本は呼ばれないことになったようだ。

米中韓朝の4ケ国協議になることは確定した。日本はカヤの外にな
った。このため、拉致問題は解決が難しくなる。日本の国益を大き
く棄損したことは明らかである。

首相は「この2年で今の日本と中国の軍事的なバランスが完全に壊
れてしまう」と述べたというが、どんどん、日本の位置は下がって
いくことになる。日本は中国にも米国にも注意して首相の言動を調
整しないと、日本は地域覇権国でも軍事大国でもなく、言動が即、
日本を滅亡に向かわせることになる。滅亡ではなくても、国益を棄
損してしまう。

だいたい、首相の周りにネオコン(右翼・強硬派)が多い。リアリ
スト的な考え方をしないと日本は益々、損をすることになる。

日本にはリアリストが少なすぎである。

さあ、どうなりますか?
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村山談話:「苦痛与えた認識は同じ」 安倍首相が微修正
毎日新聞 2013年04月26日 21時16分
 安倍晋三首相は26日の衆院内閣委員会で、95年に村山富市首
相(当時)が日本の植民地支配と侵略を認めた「村山談話」につい
て「我が国はかつて多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に多大
な損害と苦痛を与えた。その認識では歴代内閣と同じ立場だ」と語
った。保守色の濃い答弁に中韓両国が反発しており、微修正を図っ
たとみられる。共産党の赤嶺政賢氏への答弁。

 首相は「歴史認識に関する問題が外交、政治問題化されることは
望んでいない。歴史家、専門家に任せるべきだ」と強調。同時に「
(談話を)継承するとかしないとかではない。(戦後)70年を迎
えるが未来志向の談話を出すことが適当だ」とも述べた。

 23日の参院予算委員会では「侵略という定義はどちらの国から
見るかで違う」などと発言していた。【光田宗義】
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尖閣諸島は「核心的利益」=外務省当局者、公式に初言及−中国
 【北京時事】中国外務省の華春瑩副報道局長は26日の定例記者
会見で、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)に関して「中国の領
土主権に関係する」と述べ、中国の国家主権や領土保全など譲れな
い原則を表す「核心的利益」に属すると明言した。
 尖閣諸島が核心的利益に属するかどうかをめぐって、これまで中
国共産党高官が日本要人との会談で述べたり、共産党機関紙・人民
日報が指摘したりしたことはあるが、外務省当局者が公式の場で言
及したのは初めて。
 核心的利益とは共産党体制維持のため絶対に譲歩できない重要問
題で、分離・独立問題を抱える台湾やチベット、新疆ウイグルのほ
か、領有権を争う南シナ海を指してきた。尖閣諸島を公式に核心的
利益と位置付けたことで、対日強硬姿勢が強まるのは確実だ。 
 訪中したデンプシー米統合参謀本部議長が中国政府高官と会談し
た際、同高官が尖閣諸島について「核心的利益」と発言していたと
の日本メディアの報道を受け、華副局長は尖閣諸島に関して「領土
主権に関わる核心的利益だ」と認めた。(2013/04/26-23:48)
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「2年で日中の軍事バランス壊れる」 安倍首相、懸念示す
2013.4.27 00:59sankei
 安倍晋三首相は26日夜、公邸で企業経営者や評論家らと会談し
、外交に関する議論の中で中国の軍備増強に対する懸念を示した。

 出席者の仏壇販売「はせがわ」の長谷川裕一会長によると、首相
は「この2年で今の日本と中国の軍事的なバランスが完全に壊れて
しまう」と述べたという。
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対北朝鮮:日米韓の連携確認 首相と米統参本部議長会談
毎日新聞 2013年04月27日 00時48分
 安倍晋三首相は26日、デンプシー米統合参謀本部議長と首相官
邸で会談した。両氏はミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮に対
し「日米韓で引き続き連携して対応の変更を求めることが重要」と
の認識で一致。首相が沖縄県・尖閣諸島について「わが国固有の領
土であり、(中国に)一切譲歩しないが、状況をエスカレートさせ
る意図はない」と述べたのに対し、デンプシー氏は先の訪中時に中
国側が尖閣問題で示した見解などを説明した。デンプシー氏は同日
、岸田文雄外相、小野寺五典防衛相とも個別に会談した。【村尾哲】
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日中韓財務相会議、見送り 靖国参拝など巡る対立背景か
2013年4月26日17時56分 
 財務省は26日、5月3日にインドで開かれる予定だった日中韓
財務相・中央銀行総裁会議の開催が見送りになったことを明らかに
した。議長国の中国が26日までに日本側に伝えた。麻生太郎副総
理兼財務相の靖国神社参拝や、尖閣諸島(沖縄県)をめぐる対立が
背景にあるとみられる。

 同会議は、日中韓3カ国が新政権になって初のハイレベル会談に
なる見通しだった。東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(
日中韓)財務相・中央銀行総裁会議にあわせ、ほぼ毎年開かれてき
た。財務省によると、中国側は開催しない理由について「3カ国で
調整すべき議題がない」と説明しているという。

 一方、日韓両国による財務相会談は4日に開かれる見通し。
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日本が侵略の歴史を誇りに思えば隣国関係に未来はない=中国
2013/04/26(金) 13:52searchina 
  中国外交部の華春瑩報道官は25日の定例記者会見で、「日本の
指導者が軍国主義の対外侵略・拡張と殖民地統治の歴史を誇りに思
っているのであれば、日本は永遠に歴史の暗い影から抜け出せず、
アジアの隣国との関係に未来はない」と主張した。中国網日本語版
(チャイナネット)が報じた。

  日本の閣僚による靖国神社の参拝は中韓両国の強い批判を受け
、安倍晋三首相は「国のために命を犠牲にした英霊に尊崇の念を表
するのは当然であり、閣僚はどんな脅かしにも屈しない。歴史と伝
統に基づいて誇りを守ることも首相の仕事だ」と述べ、さらに「植
民地侵略という定義は定まっていない」とも発言した。

  これについて、華春瑩報道官は、「靖国神社の問題の本質は日
本の政府と指導者がアジアの隣国を侵略した歴史をどのように認識
し、対応するかにある。日本の指導者が日本の軍国主義の対外侵略
・拡張と植民地統治を『誇らしい歴史と伝統』と考え、第二次世界
大戦の結果と戦後の国際秩序に挑もうと企むのなら、日本は永遠に
歴史の暗い影から抜け出せず、アジアの隣国との関係に未来はない
」と述べた。(編集担当:米原裕子)
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米中韓と北朝鮮が探る「ミサイル騒ぎの落としどころ」日本はカヤの外?
2013/4/26 16:19jcast
  北朝鮮の金正恩第一書記が「朝鮮人民軍創建記念日」のきのう25
日(2013年4月)にようやく姿を現した。司会のみのもんたは「10日
ぶりかな、登場は。しかし、凄い演説だったね。『いま将兵の手は
発射ボタンの上におかれている』と言うんだから」
中国・韓国とのギクシャク見て「日本を核兵器で痛めにあわせる」
   演説は過激で挑発的だった。「われわれの大陸間弾道ミサイルは
、ホワイトハウスとペンタゴン、ハワイとグアム島をはじめとした
アメリカの巣窟が第一の攻撃対象物と入力されている。アメリカに
同調する日本も核兵器によって痛い目に遭うだろう」
   シブい顔で与良正男(毎日新聞論説委員)が日本を取り巻く状況
を解説した「いま一番大事なのが日韓と日中の関係です。北朝鮮に
対峙するためにもね。ところが、安倍さん、やや抑えがきかなくな
っている。こうなると向こうの国の世論にも火が付きかねない。予
定されていた日韓外相会談もキャンセルになった。韓国の外相は日
本と中国のパイプ役になるつもりでいたんですから、その道が閉ざ
されてしまいましたね」
   吉越浩一郎(企業アナリスト)「日中の間のもめ事も表層的な動
きに左右されています。基本の戦略が希薄な気がするので非常に心
配しています」
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時代錯誤の言動、冷や水=安倍政権「嘆かわしい」−韓国外相
 【ソウル時事】韓国の尹炳世外相は26日、日中韓3カ国協力に
関する国際シンポジウムであいさつし、「過去のアジアでの不幸な
歴史について、日本の一部指導者らの時代錯誤的な言動は、新たな
東北アジアの未来を共に築こうとする域内の国家の努力に冷や水を
浴びせるもので、嘆かわしい」と安倍政権を批判した。
 さらに「歴史に対する正しい認識を土台に、周辺国と信頼を構築
しながら、東北アジアの平和と発展を成し遂げることが必要だ」と
注文を付けた。 
 外相は「3カ国は世界経済のけん引役を果たしている。3カ国の
協力は地域を超え、国際社会全体の安定と発展の核心的要素となっ
ている」と強調。一方で、「歴史と領土問題、軍拡競争、核の脅威
などで域内国家間の協力に多くの障害が生じている。3カ国が早急
に克服しなければならない最も大きな障害物だ」と述べた。
 その上で、朴槿恵政権が目指す「東北アジア平和協力構想」に言
及し、「相互に利益になる分野で協力の習慣を形成していき、少し
ずつ信頼を蓄積していこうというものだ」と語った。
(2013/04/26-16:38)
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「安倍政権」と会わない習指導部=尖閣・靖国、冷え切る関係−中国
 【北京時事】中国共産党・政府の中央指導者は、沖縄県・尖閣諸
島をめぐる摩擦に加え、麻生太郎副総理らの靖国神社参拝を受け、
安倍晋三首相に直結する閣僚らと会談しない姿勢が鮮明になってい
る。中国側は経済交流を中心に関係改善を模索したい意向もあるが
、「安倍首相は会談するため中国に妥協することはないだろう」(
日中関係筋)とも見ている。譲歩しない両国指導者間の信頼がなく
なり、関係は冷え切っている。
 太田昭宏国土交通相は日中間の観光交流回復に向け、日本の大型
連休中の5月上旬に訪中したい考えを中国側に伝達した。公明党代
表時代、積極的に対中交流を進めた太田氏は強い意欲を燃やし、「
最低でも(観光担当の)汪洋副首相と会談したい」意向だったが、
中国外務省関係者によると、汪副首相らが会談に難色を示し、訪中
は見送られた。
 日中間では、5月下旬に予定された日中韓首脳会談が中国の意向
で先送りになったほか、高村正彦自民党副総裁が率い、5月初旬に
予定された日中友好議員連盟の訪中団も中止。高村氏らが希望した
習近平国家主席や李源潮国家副主席らは会談に応じなかった。
 現時点で固まっているのは、二階俊博自民党総務会長代行が28
日に王家瑞党中央対外連絡部長と会談するほか、今週末に江田五月
日中友好会館会長(元参院議長)、5月6〜8日に野田毅日中協会
会長(自民党税制調査会長)が北京入りする予定。駐日大使を務め
た知日派・王毅外相らとの会談に向け調整を進めている。
 中国政府筋によると、中国側指導者が会談に応じない背景には反
日感情が高まる中、国内で「日本寄り」批判を回避したいこともあ
る。改革派と目される汪副首相は4月中旬に河野洋平元衆院議長と
会談し、「中国の今の発展は日本の協力があったから」などと述べ
、対日経済交流を重視する方針を示したが、インターネット上で「
親日発言」が批判された。王外相も日本要人との会談が公になるこ
とに神経をとがらせているという。(2013/04/26-16:46)
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日米関係代償にせず=中国と強化でも−米統参議長
 来日した米軍制服組トップ、デンプシー統合参謀本部議長は25
日、横田基地(東京都福生市など)を訪問し、在日米軍兵士らの質
問に答えた。議長は、日中間の尖閣諸島をめぐる問題に関連して、
「日本との関係と引き換えに中国との関係を強化するかと問われれ
ば、その答えは『ノー』だ」と強調した。直前に訪れた中国側にも
この考えを伝えたという。
 議長は有事の場合について、「(対日防衛義務を定めた)日米安
保条約に従って行動するが、これはわれわれが領土問題に影響を与
えようとしているわけではない」と述べた。また、「成熟した理性
ある国家」の間で問題を平和的に解決するよう求めた。
(2013/04/25-20:51)
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韓国に冷静対応呼び掛け=村山談話と「認識同じ」−菅官房長官
 菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、閣僚の靖国神社参拝
や安倍晋三首相の発言をめぐり韓国の外務次官が別所浩郎駐韓大使
に抗議したことについて、「韓国は日本にとって重要な隣国だ。2
国間関係全体に影響を及ぼすことは望んでいない」と述べ、韓国側
に冷静な対応を改めて呼び掛けた。
 菅長官は、首相発言への韓国の反応に関し「断片的なことがセン
セーショナルに報道された結果だろう」と指摘。過去の侵略と植民
地支配に「痛切な反省と心からのおわび」と表明した1995年の
村山富市首相談話について「安倍内閣も認識は全く同じだ」と強調
し、韓国側の理解を求めた。 
 閣僚の靖国参拝に関しても「どこの国であっても国のために命を
ささげた方々に尊崇の念を表するのは当然だ」と述べ、批判は当た
らないとの考えを重ねて示した。(2013/04/25-12:48)



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