4636.羽越線、白新線、陸羽東線・西線に乗る



4月10日までの18きっぷ有効期間まであと少し、2枚まだ使っ
ていない。この時期は雪の無くなる、その状況を調べるのが面白い。

ということで、4月4-5日新潟経由秋田に行き、そこで一泊して酒田
から陸羽西線、東線で小牛田(こごた)に出て、そこから東京に戻
る行程の旅に出る。

家を3時50分に出て、いつものように4時29分の一番電車に乗り、赤
羽で5時23分高崎行に乗る。赤羽の駅で、空が明るくなった。3月中
は暗かった。高崎で7時10分水上行、水上で8時24分長岡行に乗る。

3月中は4両運転であったのに、4月になり2両に変更されている。
スキー客がいなくなったが、まだ18きっぷ有効期間であり、乗客は
多い。混雑している。水上には雪がなくなっている。トンネルまで
は雪が少ない。春が来ている。

トンネルを抜けると、まだ雪がある。しかし、今日は雨が降ってい
る。そして、雪が薄汚れている。新雪がないようだ。スキー場のゴ
ンドラも動いていない。

そして、雨が雪に当たり、水蒸気を上げている。このため、もやが
かかったように風景全体が水墨画のようになっている。靄の中に木
々が霞んで見える。水墨画のような雰囲気である。

越後滝谷では雪はもうない。長岡で10時38分新潟経由吉田行に乗る。
新潟11時50分着、いなほ5号秋田行の特急に乗るために特急券と乗
車券を買う。村上までの料金は2010円。弁当990円も買う。特急電車
では、弁当が食べやすいためである。

羽越線は普通列車が少ない。特に新発田から酒田までの区間は特急
に乗らないとどうしようもない。今回は村上で普通列車に接続され
ているので、村上までにした。

新潟から新発田までは白新線を走る。新崎で停止信号で止まった。
新崎から先は単線、そこまでは複線である。新発田からの羽越線は
複線である。しかし、羽越線も単線と複線の区間が交互にある奥羽
線と同様な線である。複線にせず本数を増やすために所々を複線に
する。

新潟から村上間は海が見えない。新発田から先では右手には山が見
える。水田の平地を進む。特急を村上13時19分に降りる。

そして、電化されているのに、村上から酒田間はキハ40型のディー
ゼル車2両である。13時38分発の列車が先行列車が遅れているので
と、10分も遅延した。その先行列車とは貨物列車で、羽越本線は、
貨物列車の方が旅客列車より多いような気がする。貨物と特急優先
で普通列車などはほどんどない。このように特急に続いて貨物を通
すようである。普通は冷遇されている。

そして、村上までは直流、その先は交流であり、交直流両用の電車
は高いので、ディーゼル車で運用しているようである。村上を出る
とトンネルが多くなり、左手に海が見え、右手は山が迫っている。
山が海に迫っているが、その間を道路と線路が走っている。また、
出羽三山が右手に見える。このため、家も少ない。普通列車が少な
い理由であろう。

そして、山の木々が寒そう。芽吹いていない。桜もまだ咲いていな
い。

羽前水沢から平野部に入り、水田が多くなる。庄内平野である。
酒田15時57分に到着した。10分の遅れは取り戻していた。時間があ
るので酒田駅を出たが、酒田の街も寂れている。中小都市は駅前は
ほとんど例外なく、寂れているようだ。新潟や秋田位の規模の都市
ては、駅前も繁盛しているがだ。人口レベルで駅前の雰囲気が大き
く違うようである。そして、酒田駅前は寒い。冬の服装できたが成
功である。

酒田16時36分は2両の長椅子しかない701系電車である。ここからは
秋田支社であり、あずき色の帯をしたアルミの701系電車が多い。
酒田を出ると平野抜けて海に出るが、鳥海山が海に迫ってくる。大
きく白い山が雄大である。雲かと思うぐらいに頭上に迫る。

象潟(きさがた)は、江戸時代までは、九十九島・八十八潟が景勝
地となり、「東の松島 西の象潟」と呼ばれ、松尾芭蕉の『奥の細道
』(1689年)でも、「松島は笑ふが如く、象潟は憾(うら)むが如
し」と評されている。「象潟や雨に西施がねぶの花」と詠まれた。
しかし1804年の象潟地震で海底が隆起し、陸地化した。

しかし、現在でも、その痕跡は残されている。

そこを抜けると海風が強いのであろうか、防砂林のクロマツが全て
同じ方向で山側に傾いている。そういえば、2005年12月25日の羽越
本線特急脱線事故でも有名であるが、この地域は突風が吹くのであ
ろう。

羽前本庄から乗客が増えた。秋田へ行く人のようである。混雑して
きた。秋田経済圏に入ったようである。秋田18時25分着。そして泊。

翌朝5時42分酒田行に乗る。秋田はまだ朝は寒い。もう1枚服が欲し
いくらいである。2月下旬位の気候なのであろうか?霜が降りている。
そして、鳥海山が雄大で見とれる。

7時40分酒田で新庄行のキハ110系ディーゼル車に乗る。余目(あま
るめ)までは羽越本線を行き、そこから陸羽西線に入る。最上川を
登る感じである。三つの目の清川からはトンネルがある。雪があり
、上がると共に雪が増える。古口駅の様子は、上越線の越後湯沢よ
り雪が多いが薄汚いのは同じである。しかし、もやが掛かった風景
が続く。水蒸気が立ち上っている。太陽は弱々しく輝いている。そ
して、平地がある。山の中に入った感じがしない。

このもやで、全ては霞み、白と黒の濃淡で世界を作っている。それ
が上越線で見た風景より綺麗なのである。そして、新庄に向かえば
向かうほど雪が多くなる。新庄に8時52分着。

新庄では、次の列車まで1時間もあり、街に出ることにした。駅にあ
る観光案内所で城跡を聞いた。市内の道路には雪がないが、公園な
どに雪が大量に積み上げられているために、使えないようである。
15分程度で城跡にある戸沢神社に着いた。新庄藩は6万石で戸沢氏
が治めていた。このため、城跡に戸沢神社がある。神社にも雪があ
り行動を制限している。このため、駅に戻る。9時30分には駅に戻っ
た。

新庄は、奥羽線の標準軌と狭軌との分岐点である。新幹線が一般ホ
ームから出発する。そして、新庄駅は駅半分が狭軌のホームであり、
後の半分が標準軌のホームになっている。そのホームを跨いでいる
のが陸羽西線・東線であり、一体で運用されているようだ。西線で
乗ってきたディーゼル車もそのまま、小牛田行になっている。1時間
停車である。

この列車に再度乗る。陸羽東線に入ると登りがきつい。雪の量も益
々増える。そして白い。新雪がまだあるようだ。上越線より確実に
雪が多い。大堀で平地に出る。盆地なのであろう。一面雪である。

ここから下がり始めた。立小路では雪が解けている。水溜まりがあ
る。河の流れも逆方向になっている。鳴子温泉で多くの客が乗って
きた。池月で平野に出た。雪がない。古川は新幹線の駅があり、降
りる客、乗ってくる客が多くいる。そして、小牛田12時03分着。

小牛田は暑い。中のセーターを脱ぐが、20度以上はあるようだ。コ
ートも暑いので前をあけていた。

この小牛田で、ディーゼル機関車に引かれた貨物列車を発見した。
陸羽東線は貨物の運転を止めているので、石巻線に行くのであろう
か?

小牛田で12時57分仙台行、仙台で14時30分福島行、福島で16時28分
黒磯行、黒磯で18時32分宇都宮行、宇都宮で19時29分逗子行に乗り
帰る。

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