4619.中国の新体制でどうなるか?



中国全国人民代表大会(全人代=国会)が3月5日から開催され、16
日に政府人事が承認された。人事が決定して17日に閉幕。この人事
で、中国はどうなるのか考察したい。津田より

0.閣僚人事について
中国共産党の第18回党大会は2012年11月8日から14日まで開催され
て、今後5年間の指導部となる新しい中央委員や中央委員候補計376
人を選出、中央政治局常務委員、政治局員はすでに決まっている。

ここで、総書記に習近平、政治局常務委員に李克強、張徳江、兪正
声、劉雲山、王岐山、張高麗の6名、政治局員として、馬凱、王滬
寧、劉延東(女性)、劉奇葆、許其亮、孫春蘭(女性)、孫政才、
李建国、李源潮、汪洋、張春賢、范長竜、孟建柱、趙楽際、胡春華
、栗戦書、郭金竜、韓正の18名で、政治局会議の構成員になる。

この政治局会議で25名が民主的な投票で重要な国家方針を決定す
る。中国は党内民主化が進んで、総書記の権力は制限されている。
総書記も政治局会議では1票しか持たないので、25分の1の権力
しかない。ということで絶対的な権力はない。

それでは、総書記の権力はどう担保されるかというと、党中央領導
小組の組長を多く兼任することである。国家政策・方針は共産党中
央政治局が持ち、その実施するのが国務院である。共産党中央で政
策検討する所が、党中央領導小組である。関係する各部門から委員
が出てきて、会議をする。最終的な判断を組長が行うが、この領導
小組の事務方が弁公室であり、実質的には弁公室主任が起案するの
で、そこが大きな権力を持つことになる。

党中央には弁公庁という組織はあるが、組織が弱く、実質的な事務
方は、国務院か中央軍事委員会の総参謀部が行なっている。このた
め、権力が分散して、その権力間の調整が難しい。特に国務院と中
央軍事委員会は同列組織であり、情報交換がないので、軍事情報を
国務院外交部は持たない。

領導小組の種類としては、中央国家安全領導小組、中央外事工作領
導小組、中央財経領導小組、台湾工作領導小組、香港マカオ工作領
導小組、中央宣伝思想工作領導小組、中央党的建設工作領導小組で
あるが、領導小組は適時に作られることがある。例えば、海洋管理
に関する「中央国家海洋領導小組」の設立構想が浮上している。

この領導小組の結論は、政治局会議に上げることになる。このため
、政治局員は重要な政策を知っている。

領導小組の他には、委員会がある。中央軍事委員会、全国人民代表
大会常務委員会、国家国防動員委員会、政治協商会議全国委員会、
中央規律検査委員会、中央政法委員会などがある。

ということで、実質的な権力を持つ党中央領導小組の組長と弁公室
主任、委員会主席・主任の配置で、今後の習近平政権の政策が透け
て見えてくる。この構造を知らない日本の評論家の評論は、日本を
ミスリードしているように感じる時がある。ということで、習近平
の権力は大きくない。このため習近平の考え方に近いメンバーをど
れだけ周囲に置くかが問題なのである。

ということで人事を見ると、国家主席には習近平、そして国家副主
席に常務委員でもない李源潮がなる。国家主席、副主席は権限がな
いのでお飾りであるが、国家の顔であり、その顔の1つに常務委員
ではない李源潮がなる。

李源朝は、太子党&共青団派であるが、共産党中央組織部部長時代
に共青団派を優先したことで、江沢民が猛烈に反対して政治局常務
委員になれなかったが、英語ができ米国の人脈を持つ。

最高人民法院院長(最高裁長官)に周強(しゅうきょう)である。
最高人民検察院検察長(検事総長)には曹建明(そう・けんめい)
が留任した。

政府のトップである首相には李克強、副首相としては、張高麗、劉
延東、汪洋、馬凱がなり、内閣構成員である国務委員では、軍部か
ら国防相兼務として常万全、他に楊潔●(ヤンチエチー、●は竹か
んむりに褫のつくり、郭声▲(▲は王へんに昆)、国務院秘書長に
なる予定の楊晶と王勇の5名。

全人代常務委員長は張徳江、党中央書記局常務書記に劉雲山、中央
規律検査委書記に王岐山、人民政治協商会議主席に兪正声である。
委員会の主席は上海閥、太子党であり、共青団派は捨てている。

1.人事で分かること
4人の副首相のなか、張高麗・筆頭副首相は江沢民に近い人物とさ
れるが、汪洋・前広東省書記ら3人はいずれも胡氏、または温家宝
前首相の腹心といわれた人物だ。

この筆頭副首相の張高麗が経済を見るという。この絡みでは中国人
民銀行(中央銀行)総裁に太子党の周小川氏が留任。財務相に楼継
偉が就任した。経済・財政の部門は習近平の太子党、上海閥が取り
仕切るのであろうと思った。

しかし、発展改革委員会(中央建設工作領導小組)主任は徐紹史で
あり、共青団派が食い込んだ。『小康社会』(いくらかゆとりのあ
る社会)の全面的建設を進めるとしたが、その政策を習近平が主導
すると見たが、最後で共青団派も入り込んだ。

この人事案には国務院機構改革と職能転換に関する案を全人代に提
出したことが絡む。この提案では、「政府の職能転換は行政体制改
革を深めるうえでの核であり、政府と市場、政府と社会、中央と地
方の関係を上手に処理しなければならない」として、経済と政治の
関係を見直すとした。この中心に発展改革委員会があり、その主任
に共青団派の徐紹史をいうことのようである。

中央国家安全領導小組の組長も習近平であり、弁公室主任は総参謀
長の房峰輝か。しかし、房峰輝は胡錦涛に近いとされている。

中央外事工作領導小組の弁公室主任は楊潔チで決まり、組長は習近
平であるはず。しかし、李源潮ということもありえそうである。米
国との関係を重要視していることが分かる。

習近平氏は世界第2の経済規模と軍事力を背景に、「大国路線」を
本格始動させるが、共青団派の穏健な外交方針と異なっており、党
指導部が決める方針と事務方や実務を行う行政が抵抗する場面も今
後は予想され、外交、経済路線をめぐり政権内での駆け引きは激し
くなりそうだ。

しかし、実質的な政治の中心に共青団派が多くを占めている。温家
宝氏は共青団派の出身ではないが、政策スタンスが近いため連携を
強めていた。そして、共青団派の李克強首相とともに今回の政府人
事を主導したといわれる。今回の全人代で、政治の表舞台から引退
した胡、温両氏だが、今後、大きな影響力を持ち続けそうだ。

一方、習近平主席の派閥にとっては不本意な人事となった。習氏の
浙江省勤務時代の部下、黄興国・天津市長は、商務相の就任が有力
視されたが、温氏に近い現職次官との争いに敗れた。また、共産党
筋によると、習氏は、自らの大学時代に同じ寮室で暮らした親友、
陳希・科学技術協会副主席を、科学技術相、もしくは教育相に就任
させようと画策したが、2つのポストも現職の続投が決まった。

太子党メンバーは、政治局常務委員には多く占めるが、政治諮問を
行う人民政治協商会議や規律検査委に追いやられたような印象を受
ける。政治協商会議の兪正声主席は、「西側の政治制度モデルを決
してまねしない」と述べ、「大国路線」の習近平氏をサポートする
方向である。

2.今後の日中関係は
全人代で新体制が決まり、その動向が確定したことで、政治闘争が
終了した。この政治闘争が終了したことで、中国人民解放軍の総後
勤部政治委員、劉源上将は、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間の対
立について「メンツの問題」で「意地を張り合っている」にすぎず
、戦争で解決するような問題ではないと強調した。劉氏は、日中両
国は知恵を出し合って問題を解決するべきだと主張した。

劉氏は故劉少奇元国家主席の息子で、習近平党総書記と同じ太子党
(高級幹部の子弟)の大物。習近平の軍師のひとりは、明らかにこ
の劉源である。

しかし、この劉源も中央軍事委員会委員になるはずが、胡・温の共
青団派に阻まれた。今回の共青団派を優先した人事を見て、鉾を納
めたようである。

今後、中央外事工作領導小組の弁公室主任なる楊潔チ外相は、尖閣
諸島をめぐり緊張する日中関係の改善に向け、日本が「本当の努力
」をし、「積極的で責任ある役割」を発揮するよう求めた。外相に
は知日派・王毅氏があり、今後、王毅氏の日本での人脈も使い、攻
勢をかける意向である。

やっと、5月に日中韓首脳会議を予定するなど、関係修復に向けて
動き出すことになると見るがどうであろうか?

さあ、どうなりますか?

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胡錦濤派躍進 中国政府人事 習国家主席、政権運営難航も
2013.3.16 20:30 sankei
 【北京=矢板明夫】北京で開催中の中国全国人民代表大会(全人
代=国会)が16日に承認した政府人事では、胡錦濤・前国家主席
が率いる派閥が躍進し、3人の副首相のほか、外相、発展改革委員
会主任など多くの重要ポストを押さえて躍進した。一方、習近平国
家主席が率いる派閥の複数の有力者は閣僚になれなかった。政府人
事の主導権を取れなかった習氏は今後、政権運営で難航する場面が
増えそうだ。

 新たに選出された4人の副首相のなか、張高麗・筆頭副首相は江
沢民・元国家主席に近い人物とされるが、汪洋・前広東省書記ら3
人はいずれも胡氏、または温家宝前首相の腹心といわれた人物だ。
中国の経済政策の元締めともいわれる発展改革委員会主任という重
要ポストに、温家宝氏の秘書を務めたことがある徐紹史・前国土資
源相が抜擢(ばってき)された。

 温家宝氏は胡錦濤氏が率いる共産主義青年団(共青団)派の出身
ではないが、政策スタンスが近いため最近、連携を強めている。
15日に選出された胡氏の腹心、李克強首相とともに今回の政府人
事を主導したといわれている。今回の全人代で、政治の表舞台から
引退した胡、温両氏だが、今後当分の間、政府に大きな影響力を持
ち続けそうだ。

 一方、習近平主席の派閥にとっては不本意な人事となった。習氏
の浙江省勤務時代の部下、黄興国・天津市長は、商務相の就任が有
力視され香港メディアにも事前に報じられたが、温氏に近い現職次
官との争いに敗れた。また、共産党筋によると、習氏は、自らの大
学時代に同じ寮室で暮らした親友、陳希・科学技術協会副主席を、
科学技術相、もしくは教育相に就任させようと画策したが、2つの
ポストはいずれも現職の続投が決まった。

 今回、習派が獲得した重要ポストといえば、習氏と同じく太子党
(元高級幹部子弟)メンバーである周小川・中国人民銀行(中央銀
行)総裁を留任させたことで、金融政策の決定で一定の主導権を残
したかたちだ。習主席の周辺は今後、都市化との名目の大型な財政
出動をして景気浮揚を目指しているが、不動産バブルを抑えたい胡
派から反発の動きも出ている。両派の外交方針が異なっており、党
指導部が決める方針を行政が抵抗する場面も今後は予想され、外交
、経済路線をめぐり政権内での駆け引きは激しくなりそうだ。
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中国:全人代 最高人民法院院長に周氏
毎日新聞 2013年03月16日 東京朝刊
 【北京・成沢健一】全人代で15日、最高人民法院院長(最高裁
長官)に周強(しゅうきょう)湖南省党委書記(52)が選出され
た。周氏は胡錦濤前国家主席と同じく共青団第1書記を務めた経験
を持つ。巨額収賄などに問われた薄熙来(はくきらい)元重慶市党
委書記(63)の裁判が近く始まる見通しで、院長人事が注目され
ていた。周氏は習近平国家主席らに続く第6世代。昨秋の党大会で
同世代の胡春華(こしゅんか)広東省党委書記(49)や孫政才(
そんせいさい)重慶市党委書記(49)が政治局入りしたのに対し
、周氏は中央委員にとどまっていた。

 保守的な政治手法で大衆の人気を集めた薄氏に対し、胡氏ら共青
団系の指導者は批判的とされる。薄氏の裁判は再び政治対立の火種
になりかねない問題をはらんでおり、周氏がどのような指導力を発
揮するかは、将来の指導部入りを左右することにもなりそうだ。
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習中国国家主席、共青団と上海閥の対立修復図る
2013年 3月 15日 12:54 JST
 【北京】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で14日に
国家主席に選出された習近平氏は早速、胡錦濤前国家主席からの権
力移譲の過程で露呈した派閥対立の修復に乗り出した。

 儀礼的な役割の国家副主席に李源潮党政治局員を充て、最近影響
力が低下したとみられている胡錦濤前主席を頂く共産主義青年団(
共青団)出身者に配慮をみせたようだ。

 李氏は胡前主席の側近で、穏健な政治改革を推進してきた。昨年
11月の共産党大会では、政治局常務委員入りがかなわず、7人で構成
される常務委員の多くは、江沢民元国家主席を支持するグループが
占めた。

 中国共産党指導部は現在、共青団出身者と、江氏の支持者で上海
市と関係の深い上海閥にほぼ二分されている。革命元勲の息子の習
氏は、上海閥に近いとみなされているが、コンセンサスを重視して
いた胡氏と違い、党総書記就任後数カ月で最高指導者としての地位
を確立した。党内の不正撲滅を掲げ、軍部や農村の貧困層に支持基
盤を広げているようだ。

 李氏は国家副主席に就任したことで、2017年に開催予定の次の党
大会で政治局常務委員に選出される可能性が高い。そうなれば、10
年後の22年に予定されている次の権力移譲では習氏の最有力後継候
補に浮上しそうだ。香港のシティー大学のジョセフ・チェン教授(
政治学)は、「李氏の登用は派閥均衡化を図る上での象徴的な人事
であり、若手の改革派に安心感を与えるものだ」と分析する。

 中国指導部は見かけ上は団結を誇示したがるが、裏では個人的な
結び付きやイデオロギー上の亀裂から対立することが少なくない。
組織や出身地、家族、政治的利害などが絡み合って構成された派閥
のどこに所属するかが、党内での出世を左右する。

 李氏は、2002―07年の間、江蘇省党委員会書記として、政府の透
明性向上など緩やかな政治改革の実験を推進した。ただ政治アナリ
ストの間では、同氏の副主席就任は、習氏など指導部が政治改革を
積極的に断行する構えであることを示すものではないとみられてい
る。

 李氏は副主席として、外国の賓客の応対などを担当する可能性が
大きい。同氏は外国人と気楽にやり取りができ、英語も比較的堪能
で、ハーバード大学ケネディ行政大学院に短期留学した経験もある。
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李克強氏を首相に選出 習・李体制本格始動
2013.3.15 11:52
 【北京=川越一】中国の第12期全国人民代表大会(全人代=国
会)第1回会議は15日、北京の人民大会堂で全体会議を開き、温
家宝首相(70)の後任に李克強副首相(57)を選出した。首相
の任期は5年だが、再選が認められており、14日に選出された習
近平国家主席(59)とともに、今後10年間、世界第2の経済大
国のかじ取りを担うことになる。

 中国の行政を主導する首相は、憲法の規定に基づいて国家主席が
候補者を指名、全人代の信任投票を経て選出される。2008年か
ら副首相を務めてきた李氏は、昨年11月の共産党大会で党内序列
2位となり、温氏の後釜としての地位が固まっていた。

 李氏は、胡錦濤前国家主席と同様に共産主義青年団(共青団)第
1書記を務め、早くから次世代の指導者候補と目されてきたエリー
トだ。目の前には経済格差や社会矛盾、環境汚染の改善といった難
題が山積する。自然災害の際にいち早く被災者を慰問し、庶民派と
して国民に親しまれた前任の温氏が成し遂げられなかった政治改革
に踏み出せるかが注目される。

 李氏は17日、全人代閉幕後に記者会見し、今後の施政方針を示
す。
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中国の新財務相に楼継偉氏 政府系ファンド会長
2013年3月15日7時57分
 【北京=林望】中国の新しい財務相に政府系ファンド中国投資(
CIC)の楼継偉・会長(62)が就任することが分かった。複数
の党関係者や外交筋が明らかにした。

 中国人民銀行(中央銀行)総裁には「ミスター元」で知られる周
小川氏(65)が留任。国防相に常万全・軍総装備部長(64)が
副首相級の国務委員を兼ねて就くことも分かった。

 国務委員にはこのほか、楊潔●(ヤンチエチー、●は竹かんむり
に褫のつくり)・外相(62)、郭声▲(▲は王へんに昆)・公安
相(58)、国務院秘書長になる予定の楊晶・党中央書記局書記(
59)、韓啓徳・前全人代常務委副委員長(67)がそれぞれ就く。
いずれも16日の全人代で選出される。
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中国の習近平政権、「大国路線」を本格始動
 【北京=五十嵐文】中国の習近平シージンピン共産党総書記(党
中央軍事委員会主席)は、14日の全国人民代表大会(全人代=国
会)で国家主席に選出され、名実ともに中国の最高指導者となった。

 習政権は世界第2の経済規模と軍事力を背景に、国際社会での発
言力強化をめざす「大国路線」を本格始動させる。

 新華社通信によると、習氏は14日午後、国家主席就任への祝意
を伝えるため電話してきたロシアのプーチン大統領に対し、「祝い
の電話をくれたのはあなたが最初だ。大統領が中露関係を重視して
いる表れだ」と述べたという。習氏は就任後初の外遊先として、ロ
シアを公式訪問する予定だ。

 14日の国家主席選出では、候補者は習氏1人だけで事実上の信
任投票だった。賛成2952票に対し、反対1票、棄権3票。賛成
票率99・9%という圧倒的支持だった。習氏は投票の間、15日
に首相に就任する李克強リークォーチャン筆頭副首相と話し込むな
ど、「習・李体制」の幕開けを演出した。

 16日には、副首相や国務委員(副首相級)を含む閣僚が決まり
、習政権が正式発足する。
(2013年3月14日21時47分  読売新聞)
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中国副主席に李源潮氏 胡氏が推薦、党長老ら反発 
2013/3/14 21:29日本経済新聞 電子版
 【北京=島田学】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当
)は14日、国家副主席に李源潮・共産党政治局員を選んだ。党最高
指導部の政治局常務委員でない副主席は15年ぶり。党青年組織、共
産主義青年団(共青団)出身の胡錦濤前国家主席が、同じ出身の李
氏を推した。李氏の選出には投票総数2956票のうち117票の反対・棄
権票が出た。権力闘争の火種は消えていない。
■反対票数にどよめき
 人民大会堂の議事場前方の…
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新主席「西側制度、決して真似ず」 中国政協が閉幕
2013.3.12 13:20 [中国]
 中国の国政助言機関、人民政治協商会議(政協)の第12期全国
委員会第1回会議は12日、閉幕。共産党序列4位の兪正声主席は
、閉幕に当たり演説し「西側の政治制度モデルを決してまねしない
」と述べた。

 呉邦国・全人代常務委員長(国会議長)も8日、同様の常務委活
動報告を行っており、中国指導部は共産党一党独裁の否定につなが
る大胆な政治改革の議論を警戒しているとみられる。

 兪氏は「党と政府の仕事に対する批判と提言を奨励したい」と呼
び掛ける一方で「国情から懸け離れた極端な主張は拒否しなければ
ならない」と述べた。

 今年の政協は、昨年の党大会に伴い人事を入れ替える会議となり
、兪氏を新主席に選出した。閉幕の12日は「小康社会」(いくら
かゆとりのある社会)の実現を求めるなどした賈慶林前主席による
活動報告を承認した。(共同)
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日中対立「メンツの問題」 中国軍上将、開戦論戒め
2013.3.11 20:12 [中国]
 11日付の香港紙、星島日報によると、中国人民解放軍の総後勤
部政治委員、劉源上将は10日、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間
の対立について「メンツの問題」で「意地を張り合っている」にす
ぎず、戦争で解決するような問題ではないと強調した。同紙の取材
に応じた。

 劉氏は故劉少奇元国家主席の息子で、習近平党総書記と同じ太子
党(高級幹部の子弟)の大物。習指導部として、ネット上などで出
ている開戦論を戒める意図がありそうだ。

 劉氏は、日中両国は知恵を出し合って問題を解決するべきだと主
張。「どうしても(解決)できないのなら(解決を)後回しにし、
よく話し合うべきだ。人類の中で最も極端で最も暴力的な方法を使
うまでもない」と述べた。(共同)
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中国国家海洋局の改組、日本の海保など参考に
 【北京=五十嵐文】中国の中央機構改革委員会事務局の王峰副主
任は11日、北京市内で記者会見し、全国人民代表大会(国会)に
提示した国家海洋局の改組・権限強化について、日本の海上保安庁
など各国の組織を参考にしながら進めていく考えを示した。

 王氏は「海外でも(海上警察の)統一モデルはなく、名前もまち
まちだが、中国のように海上執行機関が分散しているところはない。
海外の有益な経験を手本にすれば、必ずいい結果が出るだろう」と
述べた。

 今回の機構改革では、沖縄県の尖閣諸島周辺に海洋監視船「海監
」を派遣している国家海洋局に、農業省傘下の漁業監視船「漁政」
など3部門の海洋部隊を統合するとしている。
(2013年3月11日17時56分  読売新聞)
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中国国務院が行政体制改革を打ち出す=全人代
2013/03/11(月) 14:08 searchina
  中国国務院が10日、第12期全人代大会会議に国務院機構改革と
職能転換に関する案を提出した。提案では、「政府の職能転換は行
政体制改革を深めるうえでの核であり、政府と市場、政府と社会、
中央と地方の関係を上手に処理しなければならない」とした。中国
国際放送局が報じた。

  提案は6つの面からの措置を打ち出した。第1に、資源分配にお
ける市場の役割を発揮させ、企業や個人経営者の積極性を引き出す
こと。第2に、社会を管理するうえで、業界・協会や商会と政府機関
との分離を急ぐこと。

  第3に、中央と地方の積極性を発揮させ、地方政府の優位を発揮
させること。第4に、職能配置を最適化すること。第5に、マクロコ
ントロールを改善、強化すること。最後に、制度の構築と法に基づ
いた執政を行うことの6つだ。(編集担当:村山健二)
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軍への依存を高める習近平
中国の党と軍の関係 古くて新しい問題
2013年03月11日(Mon)  岡崎研究所 WEDGE
The Coming Collapse of China(やがて中国の崩壊がはじまる)の
著者として有名なゴードン・チャンが、Diplomat誌ウェブサイトに
1月31日付で掲載された論説で、中国では、一般に、総書記の派閥は
各派閥の中では最も強力であるが、習近平の派閥はそれほど強力で
はないため、習近平は自分の地位を固めるために軍に依存する度合
いが大きくなっている、と述べています。

 すなわち、習近平は新たに好戦的姿勢をとっている。ごく最近、
政治局におけるスピーチの中で、領土や安全保障の問題について一
切の妥協を排する強硬なスピーチを行った。これは、習が人民解放
軍に対して与えた、「戦闘を計画し、戦い、勝つための準備をする
ように」という指示と一致する。

 これまでの中国の指導者たちは、一般的な言葉で、戦争準備を怠
るな、との指示を出すのが普通だったが、習の使う言葉はより強い
トーンであり、具体的である。しかも、習の用語はナショナリズム
を煽るような言葉に包まれている。

 多くの専門家たちは、中国では依然として軍は党の堅固なコント
ロール下にある、との考え方をとっている。例えば彼らによれば、
日本の領土や領海への挑発的侵入は、習自身がそれを指示している
、と見る。また、北京の党指導部は軍人にタカ派的発言をさせてお
いて、必要になれば、これを封じることも出来る、と見ている。

 しかし、自分(チャン)の見方によれば、軍が党のコントロール
下から外れる例がますます増えている。

 トップクラスの党指導者たちが、軍からの支持をとりつけるため
に軍に接近することがある。例えば、重慶の薄煕来は昨春、昆明に
ある11軍区本部を往訪している。それに対して、江沢民は、薄煕来
事件に関連して、胡錦濤に会う前に、一部の軍首脳たちと会談して
いる。

 建前として、中国では軍は党の支配下にあるが、実態では軍は政
治や政策の面で、より大きな役割を持ちつつあるようだ。かつては
、外交官たちの専属の領域にも、軍が口をはさむケースがふえてい
るように見える。
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中国外相、尖閣領有権で圧力 関係改善へ日本の努力要求
 【北京共同】中国の楊潔チ外相は9日、全国人民代表大会(全人
代=国会)開会中の北京の人民大会堂で記者会見し、沖縄県・尖閣
諸島(中国名・釣魚島)をめぐり緊張する日中関係の改善に向け、
日本が「本当の努力」をし、「積極的で責任ある役割」を発揮する
よう求めた。
 楊氏は全人代期間中に外交担当の国務委員(副首相級)に昇格し
、習近平指導部の外交政策で中心的な役割を担う見通し。関係改善
には日本側の実際の行動が必要との考えを示し、尖閣をめぐる日中
間の領有権争いを認めるよう圧力をかけた。
2013/03/09 13:42   【共同通信】
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中国、軍と政府の「国家海洋委」設立構想浮上
 【北京=五十嵐文】中国人民解放軍の機関紙・解放軍報(8日付
)によると、全国人民代表大会(全人代=国会)に出席している中
国軍代表による会議が7日開かれ、海洋管理に関する軍と政府の調
整機関「国家海洋委員会」(仮称)の設立構想が浮上した。

 中国の海洋防衛は、中国海軍のほか、海洋監視船「海監」を保有
する国家海洋局、漁業監視船「漁政」を保有する農業省漁業局など
、政府内の複数の部門が担っている。同紙によると、広州軍区の呂
丁文副司令官は会議で、「効率的な管理機構を設立すべきだ」と主
張し、中国共産党、軍、政府の代表が参加して各部門に直接指示を
与える「国家海洋委」の設立を提唱。張鳴・戦略計画部長は、軍と
政府の調整機関の設立に加え、国防費の中に「軍民融合特別資金」
を設け、民間企業・団体との協力も推進すべきだとの考えを示した。
(2013年3月8日21時57分  読売新聞)
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中国、環境保護制度を本格見直し 10年ぶり法改正
 【北京共同】中国政府は7日までに、大気や地下水、土壌などの
環境汚染が各地で深刻化していることを受け、大気汚染防止法を約
10年ぶりに改正するなど環境保護制度の本格的な見直しを始めた。

 環境問題は開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)の中心議
題だが、新制度がまとまり、対策の効果が出るには相当な時間が掛
かるとみられ、日本など周辺国への越境汚染は続きそうだ。

 中国は過去約10年間で経済の急成長を遂げ、大気汚染の原因の
一つである自動車の保有台数は4倍以上に拡大し、2011年に1
億台を突破。化学工場や火力発電所などが林立し、環境破壊は一気
に進んだ。
2013/03/07 15:48   【共同通信】
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習政権、「平和発展」から「富国強兵」に邁進 全人代
2013.03.06ZAKZAK
 【北京=山本勲】5日開幕した第12期全国人民代表大会を機に
、中国は胡錦濤体制から習近平体制への10年に1度の政権交代を
行う。2003年春発足した胡錦濤政権は外には「平和発展」、内
では「調和社会の構築」を唱えた。多くはかけ声倒れに終わったが
、努力の跡もうかがえた。対照的に今大会で国家主席を兼任する習
近平共産党総書記は「中華民族の偉大な復興」を唱えて民族主義を
鼓吹し、富国強兵路線を邁進(まいしん)しようとしている。国際
社会は対外強硬姿勢をあらわにする習政権を前に、新たな対応を迫
られている。

 ◆調和から強硬に
 新型肺炎「SARS」が北京で拡大していた03年春。当時、江
沢民・中央軍事委員会主席ら前政権指導者が感染を恐れ、上海など
に避難する中、政権継承間もない胡錦濤国家主席、温家宝首相らは
病院を相次いで訪問、陣頭指揮に当たった。

 新政権の鮮烈なデビューは「胡温新政(胡錦濤・温家宝の新政治
)」と内外の期待を集めた。「調和社会の構築」を唱えて社会格差
是正に取り組み、農業関連諸税を全廃するなど一定の成果も挙げた。
外交面では江沢民前政権の反日民族主義路線を改め、「善隣友好、
平和発展」政策を打ち出した。08年には東シナ海のガス田共同開
発で暫定合意するなど、日本重視の姿勢は随所にうかがえた。

 だが胡温政権の10年は江氏の院政に阻まれ、自前の政策の多く
を実現できなかった。この間、高度成長を実現し、昨年の国内総生
産は約52兆元(約780兆円)と約4倍に増えた。しかし過度の
公共事業や重化学工業の非効率投資と輸出主導の成長は、深刻な環
境破壊をもたらした。上海閥、太子党(高級幹部子弟)などの既得
権益層の抵抗で政治・経済改革は頓挫し、所得格差は後発途上国並
みに拡大。年間の集団抗議行動は10万件を大幅に超えた。

 ◆「強大な軍必要」
 習総書記は深刻な国内の亀裂を「中華民族の偉大な復興」という
江政権時代のスローガンを再び持ち出し、この「夢の実現に努力し
よう」と国民に呼びかける。さらに、「夢をかなえるには強大な軍
隊が必要」で、「(領土・領海など)国家の核心的利益を絶対に犠
牲にしない」と、強硬姿勢をむき出しにしている。

 こうした動きが国内の結集力を強めるための過渡期の現象か否か
は慎重に見守る必要があるが、日本は最悪の事態をも想定した対策
を急ぐ必要があるだろう。
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ポスト習近平の2人が登場=広東、重慶トップに注目−中国全人代
 【北京時事】北京で開会中の中国の全国人民代表大会(全人代、
国会に相当)で6日、胡春華広東省党委書記(49)と孫政才重慶
市党委書記(49)がそれぞれ省市の分科会に出席した。2人は習
近平共産党総書記の「次」を担う最高指導者の有力候補で、公開さ
れた分科会には100人を超す報道記者が詰め掛けた。
 2人は2012年11月の共産党大会を受けて、若手ながら指導
部の政治局員に選出された。胡氏は共産主義青年団(共青団)出身
で、今回の全人代で引退する胡錦濤国家主席の直系。孫氏は農業相
などを務めた農業専門家だ。ともに重要ポストを任され、指導者と
しての力量が試される。(2013/03/06-21:54)
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中国の治安維持費、国防費を上回る 13年予算案 
2013/3/6 0:47nikkei
 【北京=島田学】中国政府は5日に発表した2013年予算案で、国
内の治安維持に充てる公共安全予算を前年実績比8.7%増の7690億元
(約11兆5千億円)とした。昨年に続き、7406億元とした国防予算
を上回った。政府への抗議活動の予防や鎮圧、インターネット管理
の強化などに投じる。

 温家宝首相は5日の政府活動報告で「突発事件に対する緊急管理
体制を完備する」と強調。社会管理の強化や治安の安定に神経をと
がらせた。

 ただ、国民の関心が高い大気汚染など環境対策費はその半分以下
の3286億元。インターネット上では「予算配分が国民の期待と違う
」といった不満の声があがる。
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中国の新指導層、改革のシグナルで新政を示す=海外メディア
 2013/03/05(火) 16:09 searchina
  2013年の両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)で中国
の新たな指導者が誕生し、中国の小康(ややゆとりのある)社会の
建設に向けて新たな出発を迎えた。中国網日本語版(チャイナネッ
ト)が報じた。

  ■指導層、改革のシグナルを発する
  両会開幕前に海外メディアによってもっとも頻繁(ひんぱん)
に報じられた言葉は、「改革」だ。海外メディアは、「次の中国共
産党指導層は強い改革のシグナルを発し、世界に希望を抱かせてい
る」と伝えた。英紙フィナンシャル・タイムズは、「新たな指導層
が中国の新政の原型を示している」と報じた。また、英紙デイリー
・テレグラフは、習近平総書記の「鋭い批評を受け入れなくてはな
らない」という講話は、改革推進を願う人びとを励ますものだと伝
えた。

  米AP通信は過去数カ月にわたる腐敗撲滅を例にあげ、「中国
共産党の新たな指導者は課題をチャンスへと変化させ、中国人およ
び全世界は中国の未来に希望を抱いた」と報じた。

  ■新政府の直面する課題とは?
  ブルームバーグは、「中国の新たな指導者は、より強い圧力に
さらされる。彼らは具体的な措置を講じ、腐敗撲滅・所得格差縮小
に関する公約を実現しなければならない。10年前と比べ、中国のネ
ットワークコミュニティは約8倍の規模に達している。腐敗・貧富の
格差・環境汚染もまた、10年前よりも深刻化している」と報じた。

  ロイター通信は、「国務院の行政機関改革、腐敗撲滅、環境汚
染などが中心的に議論される可能性がある」と報じたほか、仏AFP
通信と米AP通信は、両会前の北京の大気汚染を取り上げ、「国民
の怒りを受け、両会の代表委員は環境汚染問題を無視できなくなっ
た」と報じた。(編集担当:米原裕子)
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中国全人代が開幕、GDP成長率目標7.5% 国防費2桁増
2013年03月05日 14:15 発信地:北京/中国
【3月5日 AFP】中国の国会に相当する第12期全国人民代表大会(全
人代)が5日、北京(Beijing)の人民大公会堂(Great Hall of 
the People)で開幕し、中国全土から約3000人の代表が出席した。
2週間弱の会期中に胡錦濤(Hu Jintao)国家主席と温家宝首相は退
任し、それぞれの後任として習近平(Xi Jinping)総書記と李克強
(Li Keqiang)副首相が選出される。

 温首相は冒頭に読み上げた政府活動報告で、2013年国内総生産
(GDP)成長率の目標を7.5%に設定すると発表。世界経済回復のけ
ん引役を期待される中国だが、欧州の債務危機や低調な米経済の影
響をうけ、2012年の経済成長率は過去13年で最低の7.8%にとどまっ
た。温首相も政府活動報告の中で7.5%の目標を達成するには「相当
な努力が必要だ」と述べている。
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中国国防予算10.7%増、初の7000億元超え 13年 
2013/3/5 10:05nikkei
 【北京=島田学】中国政府が5日発表した2013年の国防予算は前
年実績比10.7%増の7406億元(約11兆1千億円)だった。2けた増
は3年連続で初めて7千億元の大台に乗り、03年の1907億元から10
年で約3.9倍に膨らんだ。国防費の公表額は引き続き米国に次ぐ世界
2位。日本やフィリピンなど周辺国との摩擦をにらみ、増額分の多
くが海空両軍などの最新鋭装備に充てられるもようだ。

 ただ内訳は依然、不透明。今年に入り相次ぎ発覚した米企業への
サイバー攻撃に中国軍の組織的関与が疑われており、こうした分野
に投入する技術者など人材育成費も増加傾向にあるようだ。

 宇宙関連の開発費も国防費に含まれない。中国国防省は「隠れた
軍事費の問題は存在しない」とするが、実際の軍事費関連費は公表
額の2〜3倍というのが通説だ。
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中国、全人代開幕へ
2013年 3月 04日 20:58 JST  WSJ
 【北京】中国では今週、国会に相当する全国人民代表大会(全人
代)が開幕する。10年に1度の指導部交代人事が最終的に発表される
とともに、社会、経済、環境問題にどう対処するか新政権の姿勢が
垣間見られる見通しだ。党内部では、山積するこうした諸問題は党
の権威を損なう恐れがあると懸念する向きも少なくない。

 継承プロセスの皮切りとして習近平国家副主席は、昨年11月に胡
錦濤氏に代わって共産党総書記と党軍事委員会主席に就任した。習
氏は5日に開幕する全人代のおおむね儀礼的なポストである国家主席
にも就任する。全人代は約10日間続く見通しだ。
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 対日戦争準備こそ戦略の具体化プロセスに必要である
  習近平の軍師は誰か? 「師出有名」はやっぱり劉源だった
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」2013/2/14 no.3877

 「現在の中国軍の戦争準備態勢は具体的な計画不足である。しか
しながら戦争は、中国の戦略実現のための一手段であり、現況は戦
略確立にとってチャンスでもある」と書き出したのは劉源である。
論文の題名は「確保戦略機遇期 戦争是最後選項」という。

「1979年のベトナム戦争以来、じつに30年も中国軍は実戦経
験がない。このため軍の内部でおきてきた巨大な変化とは、実際に
戦争をしたら経験のない兵員は本当の作戦能力を試される機会に遭
遇していることである。この三十年、戦争のない軍隊と、貿易戦争
を展開してきたビジネス世界は倒錯的である。尖閣をめぐっての軍
事的緊張は、戦略確定のための重要な機会である」。

 こう説く劉源はいうまでもなく、劉少奇の息子にして陸軍大将。
総後勤部政治委員である。事前に、劉源の党中央軍事委員会入りは
確実と予想されたが、太子党偏重のイメージを嫌う胡錦涛・習近平
が劉源に待ったをかけたと観測されてきた。

それは本当の理由ではなく、劉源は失脚した薄護来と親しい関係に
あったため、軍事委員会入りを警戒されたのだ。しかし、習近平に
とって劉源も薄護来も幼なじみ。どちらかと言えば先輩格で薄は煙
たい存在、劉は兄貴分。信頼している関係にある。

 そして上記の劉源論文が大々的に登場した(全文は『環球時報』
にも転載。2月4日付け)。これで判明したことがある。
 習近平の軍師のひとりは、明らかにこの劉源である。


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