4617.高山線・北陸本線に乗る



この時期、雪の状態を調べるのは面白い。雪があると風景が変化す
る。このため、上越線、信越線、大糸線、北越急行に乗り、雪の具
合を見たが、それでは、その西に位置する高山線はどうなのかと、
高山線に乗りに出かけた。しかし、東京からでは高山線は日帰りで
きない。このため、高山に1泊して、帰りに富山から金沢、敦賀の
北陸本線に乗り、米原で東海道線に乗り変えて帰る。その途中の敦
賀と米原、関ヶ原などの雪の様子も見れる。

ということで、13日4時半に家を出る。6時7分の東京発熱海行に乗る
。熱海で8時5分発静岡行に乗るが、途中で富士山が見えるはずが、
今日は厚い雲に隠れて見えない。富士山が見えるかどうかは、旅の
天候を占うことになるが、今回の旅行は天気的には悪いようである。

三島で降り三島8時19分発浜松行は3両であり、少ないように感じる。
3月16日にダイヤ改正であり、どうなるのか?浜松で11時02分発豊橋
行、豊橋12時03分発大垣行で途中岐阜で降りる。東海道線は目的地
に行く通過でしかないが、東海道線の本数が多く、かつ豊橋から大
垣までの新快速は早い。

岐阜13時15分発の高山行に乗る。高山線は単線非電化でありディー
ゼル車の2両編成である。下呂温泉に行く学生たち30名が乗り混雑
している。席が全部埋まっている。しかし、この学生たちの声がう
るさいし、ふざけているので危ない。乗客たちは我慢を強いられる。

また、岐阜から鵜沼まで複線電化されている名鉄小牧線が並行して
走っている。このため、鵜沼で名鉄から下呂温泉や高山に行く乗客
が乗ってくる。勿論、本数が多いので鵜沼までの客は名鉄を使う。

もう1つ、高山線ではディーゼル特急が頻繁に走り、その間を縫っ
て普通列車を走らせる状態である。この特急と頻繁に待ち合わせる。
普通と待合せるより多い。特に今日は強風で、特急が遅れているた
めに、追越、交換駅が変化しているようである。途中から雨が降り
始めた。雨が降り始めた時点で列車が極端な徐行運転を始めた。何
かあると見たが、踏切を終えても徐行運転である。

そうしたら、無人の中川辺駅で特急が止まって、この列車の通過を
待っていた。今日は時刻表通りではなく、いろいろなハプニングが
起きているようである。また、白川口駅を出て、駅ではない所で10
分以上も列車が止まった。特急の交換と追越待ちである。駅で特急
同士の待ちがあり、普通列車は駅でもない地点で待ちをしたようで
ある。ということは、ここは信号所であろう。

美濃太田までは、平地を行き家も多い。美濃太田で多くの客が降り
た。そこを越えると徐々に山が迫ってくる。下麻生駅を過ぎると川
沿いを走り、山に入っていく感じである。下由井駅当たりから窓が
曇ってきた。外と内の温度差が大きくなっている。下呂でほとんど
客が降りた。あの学生たちも降りて、車内は静かになった。

下呂まで高校生がいないなと見たら、次の次の飛騨萩原で高校生が
大量に駅にいる。その内、少しだけが、この列車に乗り込む。逆方
向の下呂方向のディーゼル車は4両編成であるが、満員になってい
る。土地が少ないので下呂に高校を作らず、飛騨萩原に高校を作り
、下呂の子供たちがこの列車で通学しているようである。

ダム湖が見えたが、雪解けで満水状態でダムから放水している。地
面に雪が少し見えるだけであり、雪が積もっていない。トンネルを
抜けると飛騨一宮であるが、地面にある雪の量が増しているが、雨
は、雨のまま。峠を越えたようである。河の流れが逆方向になって
いる。そして、16時37分に高山に着く。

高山は、落ち着いた街であり、観光客がいるために街として整備さ
れている。店の軒を出して、それを繋いで通路を確保する雁木造
(がんぎづくり)が整備されていて、雪国に来たことを印象づける。

14日、高山のホテルを5時15分に出て、5時32分始発の猪谷行に乗る。
乗客は高校生3名と私ともう1名である。この高校生は3つ隣の駅で
降り、猪谷まで行ったのは2名しかいない。

猪谷は、JR西日本とJR東海の分岐点である。この間は雪が多い。飛
騨細江では雪の壁が1m以上ある。雪が降っているために、空はけむ
り白と黒の濃淡の世界がそこにある。色を失ってはいないが少ない。

雪が降る風景は、雪国育ちではない者には綺麗に見える。幻想の世
界に迷い込んだような錯覚を起こす。しかし、そこに住んでいる人
には迷惑なのであろうが。

猪谷で、6時57分富山行、JR西日本のディーゼル車に乗り換える。JR
西日本のディーゼル車は、ドアが中折で、真ん中を押して開けるタ
イプの車両である。JR東海の車両より新しい。大糸線でもJR西日本
は使っている。非電化のローカル線を大量に抱えるJR西日本は気動
車を新しくしたようである。バスに近い感覚の車両である。長椅子
が半分以上あり、ボックス席が少ない。調べてみると、キハ120形気
動車で、地方交通線向け標準型気動車として、1991年(平成3年)に
製造が開始されたようだ。

猪谷は、みぞれであり雪はない。突然、雪がなくなっている。3両
編成と多い。通勤通学客が多いような気がしたが、当たりである。
猪谷から徐々に平地が出てくる。家も畑も多い。それに伴って通勤
客が多くなる。通学客もいるが、通勤の方が数が多い。乗ってくる
客の服装は、まだ冬の服装である。私も冬の服装できたが成功であ
る。今日は寒いし、空はどんよりとしている。時折、雨が降ってい
る。

富山の2つ手前の速星あたりから都市に入った。列車は立つ人が多く
、非常に混んでいる。地方鉄道でも朝のラッシュがあることを認識
した。富山は一大工業地帯である。富山に向かう通勤客が多くなる
のであろう。

富山7時52分に着いた。富山8時06分金沢行に乗る。北陸本線は複線
電化されているので快適であるが、路線としての特徴がなくなる。
6両編成であるが車両が古い。全面ブルーの車両である。富山の次
の呉羽で高校生が降り、高岡で半分以上の乗客が降りたが、特急サ
ンダーバードに乗るためのようである。特急は2つ、サンダーバー
ドとしらさぎであり、サンダーバードは湖西線経由で、米原を通ら
ない。しらさぎは、米原行か名古屋行である。サンダーバードの方
が乗客が多い。この線も特急優先路線である。普通より特急が多く
、かつ編成車両が10両と長く、乗客も多い。

金沢9時41分着、福井行は10時であり、ここで駅を出た。懐かしい。
金沢には何編も来ているが、全て飛行機を利用してきた。このため
鉄道には乗っていないが、駅には何度か来ている。ここで押し寿司
を買った。やっと、マトモな朝ご飯である。

会社時代、北陸出身者はその仲間を転勤させてくるために、私の組
織に多くいた。または彼らの関係する会社を使った。この北陸出身
者たちと飲むと、かれは粟津、かれは氷見、かれは武生などといい
、その出身地で性格が違うという。その地名が北陸本線に乗ってい
ると出てくるので、面白い。電車は新しい2両編成。福井に11時18
分着。

福井駅は初めてである。福井駅で、湖西線が強風で特急サンダーバ
ードは、今日米原経由となるという。ここで不安になった。敦賀と
近江塩津の間は湖西線の電車であり、これが遅れていると米原に着
けないか、今日中に東京に着けなくなると。

しかし、発車が迫り、福井12時敦賀行の2両の新しい電車に乗り、
車掌に聞く。敦賀での接続電車は定時運行しているかどうかと聞い
たら、現時点では定時に出ているという。敦賀で特急しらさぎに乗
れば、確実であるので、どうしようか迷ったが、米原から先に新幹
線があり、遅れても途中で新幹線に乗り、東京には着けるので、こ
のままと決めた。敦賀12時58分着。

敦賀13時23分の電車で近江塩津でおり、近江塩津14時05分発の電車
に乗る。遅れはなかった。安心した。近江塩津の駅は琵琶湖からの
風が強く、寒い。無人に近い駅で待合室はない。風を避ける場所に
椅子があるだけだ。ここが新快速の始発駅である。

木ノ本を過ぎた当たりで、晴れてきた。北陸のどんよりとした天気
から一変した。雪はもちろんない。米原14時42分着。米原14時59分
の大垣行に乗る。関ヶ原にも雪はない。大垣15時33分着。ここに来
ると新快速があり、もう安心である。大垣15時41分の新快速に乗る。

18きっぷの旅行では、米原15時59分大垣行の電車に乗らないと今
日中に東京にはいけないことになる。豊橋18時31分である。この時
間までに米原に着けるかが、いつも勝負という感じである。着かな
いと、どこかで新幹線を使うしかない。しかし新幹線は高いので、
どう使うかが勝負である。勿論、いかに安く今日中に東京に着くか
である。このため、時刻表との格闘が始まる。

豊橋17時09分着。ここで、夕飯を取る。豊橋18時03分の電車に乗る。
浜松18時39発熱海行、熱海21時25分発東京行、小田原21時50分快速
アクティで帰った。疲れた。特に大垣での新快速から東京までの間
は安心感はあるが長い。家には0時を越えた。

次は磐越西線か米坂線かでしょうね。または陸羽西線でしょうね。
雪を見に行く。


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