4598.北朝鮮の暴走はどこまで?



北朝鮮が核実験を行なった。国際社会の反発から、続けてロケット
や核実験を繰り返すと発表している。今後、どうあるかを検討。
            津田より

0.核実験強行
12月12日にミサイル発射を行なったことで、核実験の可能性が
指摘されていた。過去もこの2つの実験は同時期に行なっている。

北朝鮮は米国と標的とするICBM(大陸間弾道ミサイル)を志向して
いるので、ミサイルの大型化と核弾頭の小型化の両方を確立しない
とできない。

韓国国防省は事前情報として、北朝鮮が示唆する3回目の核実験に
ついて、目的は「ブースト型核分裂爆弾」による小型核弾頭化とウ
ラン型への転換とした。

北朝鮮の核ミサイル配備までの時間的猶予について専門家は「最短
で3〜5年以内」とみる。核実験で「小型化」が成功すれば朝鮮半
島情勢は一変し、準戦時体制ともいえる局面に入ることになるとい
う。

また、今回の実験に中国は反対を表明したために、北朝鮮は核実験
に対する中国側の圧力がこれまでになく強いと受け止め、2月6日に
北朝鮮の金正恩第1書記の特使が中国入りし、核実験に関する北朝
鮮側の立場の説明し、実験を強行した場合の中国側の反発程度を見
極めるようとしていた。

これを見極めて、1月27日に国家安全・対外部門幹部協議会で核実験
を決定したが、それを変えなかった。中国の立場は、環球時報がい
うように「超えてはならないラインを友好国に知らしめる警告であ
るべきだが、米国が主導する対北朝鮮制裁に積極的に協力すること
はできない。北朝鮮を中国の敵にしてしまうことになり、戦略的に
は愚の骨頂だ」ということである。これを北朝鮮は見抜いたことで
、中国の反対は大したことはないと。

オバマ米政権は、北朝鮮が核実験を強行した場合の対抗措置として
、米独自の金融制裁などの対象とする「テロ支援国家」への再指定
を検討していたし、日本も独自制裁を検討していた。しかし、これ
らは、北朝鮮の核実験を止めることはできない。今でも制裁されて
いるが、中国が抜け道を準備しているために、制裁の効果がない。

北朝鮮は1月後半から「やるぞ、やるぞ」と核実験予告を繰り返し
て、米国の気を引こうとしていた。そして、外務省声明、国防委員
会声明、金正恩氏自身が招集した「国家安全・対外部門幹部協議会
」の開催などその威嚇ぶりは絶叫調であり、北朝鮮の存在が日中関
係悪化で消されることに危機感を感じているようであった。

北朝鮮は核の脅威を利用して、食料などを得ようとしているので、
国際社会から無視されることは、死を意味することになる。

米国の心配は、核兵器、特にウラン型の核兵器がイランやイスラム
原理主義者に拡散して、中東で使われることを恐れている。このた
め、米政府高官が2011年11月から昨年8月にかけて少なくと
も3回、平壌で北朝鮮の政府高官と極秘に接触していた。

このような状況で、北朝鮮は核実験を北東部豊渓里で12日実施し
た。核実験全面禁止条約機関(CTBTO)準備委員会は、北朝鮮
で現地時間の同日午前11時57分51秒、核爆発を示す地震波を
観測したと発表し、北朝鮮も12日、国営朝鮮中央通信を通じ、核
実験を成功裏に実施したと発表した。声明で「以前と異なり爆発力
が大きい」ことと、「小型化・軽量化」を達成したことを強調した。

米コロンビア大の地震学者らが13日、中国で観測された地震波の
解析から、爆発規模はTNT(高性能火薬)で7・3キロトンだっ
たと。

この核実験に、イランの科学者らが立ち会った可能性が高いことが
分かった。イラン側は、代価として数千万ドル(数十億円)を中国
の人民元で提供したようだ。

米ハーバード大学ケネディスクール科学・国際関係ベルファーセン
ターの所長で元米国防次官補のグレアム・アリソン氏は「今回の核
実験で非常に重要なことは、北朝鮮がこれまでの核実験とは異なり
、プルトニウムではなく高濃縮ウラン爆弾の実験を実施した可能性
が高いという点」で、核兵器の潜在的な売り込み先に、新たな兵器
用核物質の生産ラインの稼動を告げることになり、高濃縮ウランは
プルトニウムに比べると、探知が難しいため輸出が簡単な上、核爆
弾製造も容易で販売がしやすい。

購入に関心が高い国や勢力として、イランや国際テロ組織のアルカ
イダのほか、イスラム教シーア派組織のヒズボラやイスラム原理主
義組織ハマスが挙げられた。米国の心配は正しいようである。

なお、北朝鮮は、中国、米国、ロシアに核実験実施を事前通達して
いた。日本は米国から情報を得ていた。

1.今後の予測
北朝鮮の金己男労働党書記は12日、「(北)朝鮮は3回目の核実
験を成功させ、核保有国、人工衛星製造・打ち上げ国の隊列に堂々
と入ることになった」とした。

中国外務省は12日、北朝鮮が国際社会の自制要求にもかかわらず
、核実験を強行したことに対し「断固反対する」との声明を発表し
た。

国連安全保障理事会は12日、核実験を受けて緊急会合を開き、核
実験実施を強く非難するとともに、対応を検討する考えを表明した。

北朝鮮外務省は12日、3回目の核実験について「われわれが最大
の自制力を発揮した1次的な対応措置だ」とし、「米国が最後まで
敵対的な姿勢を取り、情勢を複雑にするのであれば、より強度の高
い第2次、第3次の連続措置を取らざるを得なくなる」と警告し、
追加の核実験や長距離ミサイル発射を示唆した。

これに符合するように、北朝鮮が年内に4、5回目の核実験を行う
準備を進めていることを中国に通告したようだ。また、米ジョンズ
・ホプキンス大学国際問題研究大学院の米韓研究所は14日、北朝
鮮北東部の日本海側にある舞水端里のミサイル発射基地の改修工事
が、昨年10月後半から急ピッチで進んでいるとした。ミサイル発
射も近いのかもしれない。

事実、16日の中央日報は、韓国政府当局者の話として、北朝鮮が
3度目の核実験を実施した北東部咸鏡北道豊渓里の核実験場で、追
加の核実験の準備とみられる活発な動きが確認されたと報じた。

また、朝鮮中央通信は、「金第1書記を先頭に強大な核抑止力を保
有した白頭山革命強軍がいるので、祖国統一大戦の勝利は確定的で
あり、総書記の念願である社会主義強盛国家はこの地に必ず打ち立
てられるだろう」と強調し、核抑止力で米国を封じた上で、朝鮮半
島の「赤化統一」を成し遂げるという長年の悲願が出てきた。

そして、韓国の「制裁強化は戦争挑発行為」であり「報復打撃を誘
発する」とし、制裁を「宣戦布告である」として韓国への恫喝を強
めている。

このような情勢から、韓国政府は、核・ミサイルの脅威に対抗する
ため「北朝鮮全域を射程圏にするミサイルを早期に配備するなど、
軍事力拡充にさらに拍車を掛ける」とし、かつ、金寛鎮国防相は、
より積極的な核抑止戦略が必要だとして、核施設への先制攻撃に言
及した。このように準戦時体制ともいえる局面に入る可能性が出て
きた。

しかし、北朝鮮での相次ぐ核実験強行を受け、韓国で「わが国も核
武装すべきだ」との議論が起きている。主に保守陣営から出ている
もので、与党セヌリ党では13日の幹部会で「最小限の自衛策とし
て、北朝鮮の核問題が解決した場合に廃棄することを前提に、わが
国も核武装宣言をすべきだ」との意見が堂々と示された。またソウ
ル市内では、保守団体が核武装論を主張する集会を開いている。

李明博(イ・ミョンバク)大統領は15日「(北朝鮮の)政権が変わ
り、崩壊するまでは核を放棄することは期待できない」と述べ、「
(北朝鮮の急変事態で)統一になっても、現在の北朝鮮地域に米軍は
駐留せず、(軍事境界線の)南側にいるという信号を非政府組織(
NGO)などを通じて中国に送るのがいい。」や「(核実験を機に
)中国の北朝鮮に対する認識に変化が起きている。胡錦濤主席の任
期半ば以降、中国は『北朝鮮側だと見ないでほしい』というメッセ
ージを送っている」と述べた。

北朝鮮の金政権の崩壊を仕掛ける方向に韓国は向かい、それに中国
を巻き込もうとしているように感じる。

しかし、中国は国連安全保障会議で、強制力のある制裁に反対する
ような動きも感じるので、韓国が目指しているような方向になるの
か、まだわからない。このような動きから、米下院本会議の決議は
中国に対し、北朝鮮への圧力を強めて核・ミサイル開発の阻止に追
い込むよう即時の行動を要求した。

2.中国の対応策は
北朝鮮が強行した核実験に関し、金正恩第1書記の叔父で後見役の
張成沢国防副委員長の動きがおかしい。金第1書記が開会の辞を述
べている最中にそっぽを向き、幹部が皆、背筋を伸ばしているのに
肘掛けに寄り掛かって座る。

国家安全・対外部門幹部協議会にも崔竜海・朝鮮人民軍総政治局長
ら政権の核心メンバー7人がいたが、最大の実力者であるはずの張
氏の姿はなかった。

張成沢氏は、親中派として有名であり、金正日総書記時代には交通
事故の形の暗殺をされそうになっている。その理由が中国との関係
を疑われてたからである。また、つい最近では中国政府に保護され
ている金正男を北朝鮮に招いたりしている。

中国は北朝鮮の有事の際に備えた、かなり入念なプランを有してい
る。その中国へ依頼するのは、張成沢氏の役割である。もし、張成
沢氏の反対を押し切り、金正恩第1書記が核実験やミサイル発射を
強行したとするなら、これが起こる可能性を考慮する必要がある。

金正恩第1書記を排除して、金正男を連れてくることもできる。

反対に、朝鮮戦争休戦60周年の7月27日までに張成沢氏が特使
などとして訪中し、金正恩第1書記初訪中に向け動く可能性がある
とも言われる。中国の対応で変えることができる。

このことは、環球時報が、核実験などで危機を高める北朝鮮につい
て「あまりにも小国で、核による戦略的なリスクをコントロールで
きない。核爆弾を持っていれば安全と考えるなら幼稚だ」と指摘し
たことに合致している。

韓国は、逆に中国のプランを知っているので、それとは違う朝鮮統
一というプランを中国に打診しているようだ。

若い金正恩第1書記の未熟な判断により、戦争や崩壊など朝鮮半島
もきな臭くなってきた。

さあ、どうなりますか?
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中国に行動促す決議=北朝鮮の核実験受け−米下院
 【ワシントン時事】米下院本会議は15日、北朝鮮による3回目
の核実験を非難する決議を412対2の賛成多数で採択した。決議
は中国に対し、北朝鮮への圧力を強めて核・ミサイル開発の阻止に
追い込むよう即時の行動を要求した。
 決議はまた、北東アジア地域の平和と安定における日本や韓国と
の同盟関係の重要性を確認。オバマ政権が取り組むミサイル防衛(
MD)の強化を支持すると表明した。(2013/02/17-05:34)
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核ミサイルと距離置く陰の実力者、張成沢氏の対中動向が鍵
2013.2.16 23:14 sankei[北朝鮮]
 北朝鮮が強行した核実験に関し、金正恩第1書記の叔父で後見役
の張成沢国防副委員長(67)が表舞台に登場していない。第1書
記が全幅の信頼を置き、実権を握るとされるにもかかわらずだ。「
核実験など強硬策に関与していない」ということを示すことで、張
氏が核実験で悪化した中国との関係修復に動く布石だとの観測も出
ている。

 金第1書記が開会の辞を述べている最中にそっぽを向き、幹部が
皆、背筋を伸ばしているのに肘掛けに寄り掛かって座る−。朝鮮中
央テレビは先月28日に開かれた朝鮮労働党・細胞書記大会で常識
では考えにくい張氏の「ふてぶてしい」態度をとらえていた。

 韓国国防省は「今年に入り張氏が正恩氏を意識しない態度を見せ
ており、実質的権力者との見方が増している」と分析した。

 同テレビは別の象徴的場面も放映している。第1書記が「国家的
重大措置を決心した」と先月27日に伝えられた国家安全・対外部
門幹部協議会の場面だ。崔竜海・朝鮮人民軍総政治局長ら政権の核
心メンバー7人が居並び、核実験の正式決定過程を内外にアピール
するものとされた。だが、その場に最大の実力者であるはずの張氏
の姿はなかった。

 張氏は妻で金正日総書記の妹、金敬姫政治局員と第1書記を支え
てきたが、側近の崔氏を前面に立て自らはその下の序列に甘んじて
きた。しかし昨年8月に訪中し胡錦濤国家主席と会談して以降、張
氏は政権首脳で構成され、現在、実質的権力機構ともみられている
「国家体育指導委員会」の委員長に就任。韓国統一省が発刊した今
年の「北朝鮮権力機構図」は14人の党政治局員、16人の党中央
軍事委員のトップに張氏を置いた。

 朝鮮半島消息筋によると、「正恩氏は張氏の助言には何でも耳を
傾ける」信任ぶりともいう。

 名実ともにナンバー2の張氏が核実験の決定過程で姿を見せなか
ったことについて、別の消息筋は「張氏は経済問題に傾注し、核と
は距離を置いているという中国へのメッセージだ」とみる。その上
で、中朝がともに米韓と戦った朝鮮戦争休戦60周年の7月27日
までに特使などとして訪中し、第1書記初訪中に向け動く可能性が
あると分析する。

 ただ、中国は核実験にこれまで以上に強い反感を示しており、対
中折衝がスムーズに進む見通しはない。(桜井紀雄)
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核で安全は「幼稚な考え」=中国紙
 【北京時事】中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は16日
の社説で、核実験などで危機を高める北朝鮮について「あまりにも
小国で、核による戦略的なリスクをコントロールできない。核爆弾
を持っていれば安全と考えるなら幼稚だ」と非難した。その上で中
国政府は放射性物質の漏えいなどで東北地方の安全や安定が損なわ
れる場合、強硬に対応すべきだと訴えた。
 一方、社説は中国が北朝鮮に「懲罰」を与える場合でも、「超え
てはならないラインを友好国に知らしめる警告であるべきだ」と主
張。「米国が主導する対北朝鮮制裁に積極的に協力することはでき
ない。北朝鮮を中国の敵にしてしまうことになり、戦略的には愚の
骨頂だ」と強調した。(2013/02/16-17:38)
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暴走続ける正恩体制=金総書記誕生日で結束−北朝鮮
 【ソウル時事】北朝鮮は16日、故金正日労働党総書記の誕生日
を迎えた。12日の核実験で祝賀ムードが高まる中、各種行事が催
され、金一族の下での結束が図られた。一方、対外的にはさらなる
挑発をちらつかせ、正恩体制は暴走を続けている。
 朝鮮中央通信によると、金正恩第1書記は16日、金日成主席と
金総書記の遺体が安置される平壌の錦繍山太陽宮殿を訪問。同通信
は「金第1書記を先頭に強大な核抑止力を保有した白頭山革命強軍
がいるので、祖国統一大戦の勝利は確定的であり、総書記の念願で
ある社会主義強盛国家はこの地に必ず打ち立てられるだろう」と強
調した。
 核抑止力で米国を封じた上で、朝鮮半島の「赤化統一」を成し遂
げるという長年の悲願が、顔をのぞかせた。
 北朝鮮は昨年12月の長距離弾道ミサイル発射と今回の核実験で
、核・ミサイル開発の脅威を一段と高めた。秘密裏にできる濃縮ウ
ラン型の核開発や、移動式ミサイルの拡充で、核・ミサイル拠点の
ピンポイント爆撃を受けにくくなっていることで自信を強め、強硬
策を取り続けるとの見方もある。
 北朝鮮は核実験直後、米国の出方次第で「第2次、第3次の措置
を取る」と警告。14日には大陸間弾道ミサイル(ICBM)保有
に言及した。(2013/02/16-17:11)
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北朝鮮、追加核実験準備か 南側坑道で活発な動き
2013.2.16 11:43 [北朝鮮]
 16日付の韓国紙、中央日報は、北朝鮮が3度目の核実験を実施
した北東部咸鏡北道豊渓里の核実験場で、追加の核実験の準備とみ
られる活発な動きが確認されたと報じた。韓国政府当局者の話とし
て伝えた。

 これまで使われていないとみられる南側坑道周辺の動きが特に活
発で、先週に坑道を埋め戻す土砂を載せたとみられる車両が頻繁に
往来していたのに続き、最近、幹部用とみられる高級車やシャトル
バスが訪れたという。当局者は「(核実験が行われたと推定される
)西側坑道の最終準備段階の様子と似ている」と説明した。

 韓国政府当局者は「国際社会の制裁の動きを見ながら追加の核実
験をする可能性がある」と話した。(共同)
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核問題:「北の政権崩壊まで核放棄期待できない」
李大統領が語る
2013/02/16 10:55
 李明博(イ・ミョンバク)大統領は15日「(北朝鮮の)政権が変
わり、崩壊するまでは核を放棄することは期待できない」と述べた。

 李大統領はこの日、大統領府で国民元老会議を主宰、その席で「
北朝鮮政権との交渉や対話では核を放棄させることはできない。ソ
連ではスターリン政権が30年以上続いたが、北朝鮮はすでに60年目
」として上の通り語ったことを、朴正河(パク・チョンハ)大統領
府報道官が伝えた。李大統領が「北朝鮮政権の崩壊」に言及したの
は、3回目の核実験で北朝鮮の核武装が取り返しのつかない段階に至
ったとの現実認識を反映したものだ。

 李大統領は「韓国政府が期待するのは、北朝鮮政権はともかく北
朝鮮住民は変えられるということ。韓米日が協力し、中国を強く説
得して北朝鮮の核放棄に向けて努力するが、それよりも北朝鮮住民
の変化のスピードの方が速い可能性もある」と語った。

 李大統領は同日午前、大統領府で開かれた外交・安保諮問団との
朝食懇談会でも「北朝鮮が今のように軍事兵器の開発に予算を費や
し続けるなら、政権維持は困難になるだろう」と述べている。

 また、ある出席者によると、中国が対北朝鮮制裁に消極的なこと
について、李大統領は「個々の事案として見れば韓中間に問題があ
るように見えるが、韓中関係は厚い信頼を築いている」と語ったと
のことだ。
崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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北朝鮮が中国に4、5回目の核実験を通告か
2013.2.16 00:39sankei
 【北京=川越一】ロイター通信は15日、北朝鮮が年内に4、5
回目の核実験を行う準備を進めていることを中国に通告したと報じ
た。中朝指導部に近く、通告に直接接することのできる関係筋の証
言として伝えたもので、北朝鮮はロケットと称し、新たなミサイル
発射を行う方針も示した。

 この関係筋は「全ての準備は整っている。4、5回目の核実験と
ロケット発射はすぐにでも行える。年内かもしれない」と指摘。次
回は、6〜7キロトンと推定される12日の核実験より威力の大き
い10キロトン相当になる見通しという。

 関係筋はさらに、米国が北朝鮮との対話に応じ、政権崩壊を画策
していると北側が見なす政策を放棄しない限り、実験計画は遂行さ
れると主張。北朝鮮は米国との平和協定締結と外交関係樹立を求め
ているといい、今回の通告は窮地に陥っている北朝鮮の焦りを示す
行動ともとれる。
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韓国の制裁強化に「報復打撃」で恫喝 北朝鮮
2013.2.15 23:21 sankei
 【ソウル=加藤達也】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は
15日の論説で、韓国が国連安全保障理事会で北朝鮮に対する追加
制裁を推進し、独自の制裁も検討していることについて、「制裁強
化は戦争挑発行為」であり「報復打撃を誘発する」と強調した。ま
た、制裁を「宣戦布告である」として韓国への恫喝(どうかつ)を
強めている。

 朝鮮中央通信の論評では日本にも言及。安倍晋三首相が独自の追
加制裁を指示したことを批判した。

 安保理の議長国を務める韓国は制裁強化への調整を主導しており
、12日の核実験実施直後、金星煥外交通商相が「実験は重大な安
保理決議違反だ」と非難。安保理で「適切な措置の策定を検討する
」としていた。

 15日に開かれた金正日総書記の誕生71周年を祝う大会で、金
永南最高人民会議常任委員長は人民の生活向上に言及した。しかし
資産凍結などが実行されれば金正恩第1書記が国民に約束している
経済再建は遠のき、求心力の源泉を失いかねない。北朝鮮が報復攻
撃に言及して強く反発するのは制裁包囲網の構築を警戒しているた
めとみられる。

 韓国は15日、南北軍事境界線近くの演習場で砲撃訓練を実施。
北朝鮮の挑発に「即時報復」(韓国軍幹部)の態勢を取る。
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迅速な制裁決議で一致=北朝鮮核実験−米・国連
 【ワシントン時事】ケリー米国務長官は14日、国連の潘基文事
務総長と国務省で会談し、北朝鮮が強行した核実験を受け、国連安
保理での迅速な制裁決議を目指すことで一致した。
(2013/02/15-12:29)
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ミサイル基地の改修進む=北朝鮮、発射準備か−米研究所
 【ワシントン時事】米ジョンズ・ホプキンス大学国際問題研究大
学院の米韓研究所は14日、北朝鮮北東部の日本海側にある舞水端
里のミサイル発射基地の改修工事が、昨年10月後半から急ピッチ
で進んでいるとの分析を公表した。同基地は昨年夏の台風で被害を
受けていた。
 1月5日に撮影された米商業衛星企業デジタルグローブの衛星写
真を過去の写真と比較分析した結果、1998年のテポドン1号発
射実験などに使用されたミサイル発射台の改修工事の進展が判明。
同研究所は「新たなミサイル発射の準備に入っている可能性がある
」と分析している。(2013/02/15-08:41)
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米高官、極秘訪朝3回 11年末以降 日本は疎外
朝日新聞デジタル 2月15日(金)8時11分配信
 【牧野愛博】米政府高官が2011年11月から昨年8月にかけ
て少なくとも3回、平壌で北朝鮮の政府高官と極秘に接触していた
ことがわかった。米政府から日本政府に対して公式な説明はなかっ
た。北朝鮮の3回目の核実験を受け、日米間の緊密な連携が求めら
れているが、同盟国・日本でさえ共有できない「情報の壁」が浮き
彫りになった。

 日米韓の政府関係者らが明らかにした。11年11月、米領グア
ムの空軍基地を出発した米軍機が横田基地でブルドーザーなどの重
機を積み込み、平壌に向かった。米太平洋軍関係者らが搭乗してい
たとみられ、北朝鮮側と朝鮮戦争当時に行方不明になった米兵の遺
骨捜索と収集方法について協議したという。

 12年4月7日と8月18〜20日には、それぞれ米軍機がグア
ム基地と平壌間を往復した。搭乗者は米国家安全保障会議(NSC
)のセイラー朝鮮部長と、国家情報長官室のデトラニ北朝鮮担当主
任(昨年5月に離任)とみられる。北朝鮮の張成沢(チャンソンテ
ク)国防副委員長らと面会し、金正日(キムジョンイル)総書記死
去後の政策などを探ったとされる。
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李大統領、「統一後の米軍は南側に留まるというシグナルを中国に」
FEBRUARY 15, 2013 03:00	towa
李明博(イ・ミョンバク)大統領は14日、北朝鮮の3度目の核実
験後の韓半島周辺の情勢変化と関連して、「(北朝鮮の急変事態で
)統一になっても、現在の北朝鮮地域に米軍は駐留せず、(軍事境
界線の)南側にいるという信号を非政府組織(NGO)などを通じ
て中国に送るのがいい」と述べた。

李大統領は同日、大統領府本館で行われた東亜(トンア)日報との
単独インタビューで、「米国と中国の利害が相反する時、韓国が北
東アジアの平和維持の役割ができるということを伝える必要がある
」としてこのように述べた。

李大統領はインタビューで、「今は国際社会と協力して北朝鮮に制
裁を加えると共に、韓半島と国境が接している中国が(北東アジア
の情勢変化による北朝鮮の急変事態後)『韓半島が統一すれば米国
の役割はどうなるのか』について心配することを理解することが重
要だ」と強調した。

また、李大統領は、「(核実験を機に)中国の北朝鮮に対する認識
に変化が起きている。胡錦濤主席の任期半ば以降、中国は『北朝鮮
側だと見ないでほしい』というメッセージを送っている」とし、「
韓米同盟は韓中関係に影響を与えず、むしろ役に立つという点も、
韓中首脳間で話してきた」と明らかにした。

これは、長距離ミサイルの発射に続き核実験を強行した北朝鮮内部
で急変事態が発生する場合、対応の方向性について韓中、韓米間で
議論がすでになされたか、なされる可能性があることを示唆してお
り、注目される。

中国政府は現在、「不介入(non−intervention)」原則を掲げ、急
変事態の際、他国軍隊の北朝鮮への進駐を反対している。韓国と米
国一部では逆に、北朝鮮の急変事態時に中国人民解放軍が北朝鮮に
進駐することを憂慮する見方もある。

李大統領は、北朝鮮の核実験が成功したかどうかについては、「成
否を述べるより、核兵器を発展させる過程でみるべきだ」としなが
らも、「北朝鮮という国家の未来を考えるなら、核実験は無謀なこ
とであり、(核実験が成功したとしても)政権レベルでは失敗した
と見る」と述べた。

北朝鮮の核実験と関連して一部で「核武装論」が提起されているこ
とについては、「愛国的な考えという点で高く評価する。そのよう
な発言は、北朝鮮と中国に対する警告にもなるため、間違っている
とは考えない。韓国社会にそのように考える人もいなければならな
い」と述べた。その一方で、「国際協力による北朝鮮の核放棄が最
終目標であるため、政府が核保有を語ることは時期尚早であり、正
しくない」と付け加えた。

朴槿恵(パク・クンヘ)政府の北朝鮮政策については、「(北朝鮮
の核の)状況において、私たち(新旧政権)は完璧に協力し合って
いる。朴次期大統領は北朝鮮問題に対して確固たる信念がある」と
評価した。

李大統領は、朴次期大統領が推進しようとする経済民主化について
は、「今は無限競争時代を越えて協力競争時代にならなければなら
ない。大企業が時代の変化に合わせて行くようにしなければならな
い」としながらも、「企業家精神が傷つかないようにすることも考
慮する必要がある」と付け加えた。
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イラン、北朝鮮核実験立ち会いか 昨年11月に視察打診
 【ワシントン共同】北朝鮮が北東部豊渓里で12日実施した核実
験に、イランの科学者らが立ち会った可能性が高いことが分かった。
両国関係に詳しい外交筋が14日、明らかにした。イラン側が昨年
11月に核実験視察を打診、代価として数千万ドル(数十億円)を
中国の人民元で提供するとの条件を提示したという。

 交渉の結果、両国間で具体的にどのような取引が成立したかは分
かっておらず、米国などが情報収集を進めている。イランは自国の
核開発を平和目的としているが、同筋は「将来の核実験に備えたノ
ウハウ習得が狙いだ。データが渡っていれば深刻な事態になる」と
懸念を示している。
2013/02/15 02:00   【共同通信】
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核実験成功祝い大会=金第1書記の指導力強調−北朝鮮
 【ソウル時事】北朝鮮は14日、平壌の金日成広場で、3回目の
核実験「成功」を祝う「国民連環大会」を開いた。金己男労働党書
記は演説で核実験を「民族史的快挙」と強調し、「金正恩元帥(第
1書記)が、実際的で強い軍事的重大措置を取る断固たる決心を表
明され、その実現のための闘争を賢明に導いた」と述べ、正恩氏の
指導力を称賛した。韓国の聯合ニュースが朝鮮中央放送などの報道
として伝えた。
 金書記は核実験について「米国の敵視政策に対応した断固かつ正
々堂々たる自衛的措置だ」と正当化。「人民軍隊は、最大の激動状
態を堅持し、米帝とその追従勢力がわれわれの自主権を侵害する戦
争行為を敢行するなら、その本拠地を無慈悲に踏みつぶしてしまわ
なければならない」と訴えた。(2013/02/14-22:07)
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韓国で核武装論が登場 対北交渉カード「最小限の自衛策」
2013.2.14 20:52 sankei[韓国]
 【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮での相次ぐ核実験強行を受け、韓国
で「わが国も核武装すべきだ」との議論が起きている。

 主に保守陣営から出ているもので、与党セヌリ党では13日の幹
部会で「最小限の自衛策として、北朝鮮の核問題が解決した場合に
廃棄することを前提に、わが国も核武装宣言をすべきだ」との意見
が堂々と示された。またソウル市内では、保守団体が核武装論を主
張する集会を開いている。

 韓国の核武装論は北朝鮮に対する独自の“交渉カード”としてし
ばしば登場しているが、米国との関係をはじめ国際的環境などから
現実性は今のところはない。しかし、6カ国協議をはじめ北朝鮮の
核問題解決に対して無力感が広がっており、その欲求不満が独自の
核武装論を招いている。

 特に韓国の場合、1992年に北朝鮮との間で非核化宣言をしな
がら、これまで北朝鮮に全く無視されてきたという経緯がある。南
北非核化合意で在韓米軍の核兵器は撤収しており、北の核に対する
防衛に懸念が広がっている。

 保守派の論客として影響力を持つ金大中・朝鮮日報顧問は核武装
論者として知られるが、これまでの寄稿文で「今すぐ核武装を宣言
しようというのではない。われわれの核保有に関する足かせを解き
、核を持つかどうかという問題を真剣に議論することを宣言しよう
というのだ。独立した国家として最小限の核カードを持とうという
ことだ」(昨年7月10日付の朝鮮日報)と主張している。

 また産経新聞の正論メンバーの一人である評論家の趙甲済氏は、
独自核武装論の持ち主として、以前から韓国内で講演会や寄稿文を
通じ論陣を張っている。

 韓国の核開発は、朴正煕(パク・チョンヒ)政権時代の1970
年代後半、米国のカーター政権に在韓米軍撤退の動きがあったこと
などを背景に独自開発の計画があったが、米国の強い圧力で中止さ
れたといわれている。また北朝鮮の核武装については、若い世代な
どの間には「南北統一すればわれわれの核になる」と、民族主義感
情から容認する声も聞かれる。
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敵視継続なら強力な報復=米国には力で立ち向かう−北朝鮮
 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は14日の論評で、「強盗
の米国とはただ力で立ち向かう」とし、「米国がわれわれの警告に
もかかわらず、対(北)朝鮮敵視政策に引き続きしがみつくのであ
れば、先軍朝鮮のより強力な報復を免れない」と改めて追加の核実
験などをちらつかせ、米国を威嚇した。
 論評は、先のミサイル発射に対する国連安保理の制裁決議につい
て「米国と追従勢力が捏造(ねつぞう)した『決議』は米国の悪辣
(あくらつ)な対朝鮮敵視政策の産物であり、いかなる合法性もな
い詐欺文書だ」と非難。「われわれが決心した米国との全面対決戦
は、米国の敵視政策と専横に終止符を打つための正義の聖なる歴史
的偉業だ」と強調した。(2013/02/14-19:17)
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北朝鮮は3回目核実験で収入源確保へ=米専門家
2013/02/14 18:27 KST
【ソウル聯合ニュース】米ハーバード大学ケネディスクール(行政
大学院)科学・国際関係ベルファーセンターの所長で元米国防次官補
のグレアム・アリソン氏が、北朝鮮は3回目の核実験を通じ新たな
収益源を確保することになったと指摘した。

 14日付の国際紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンが
同氏の寄稿を掲載した。アリソン氏は「今回の核実験で非常に重要
なことは、北朝鮮がこれまでの核実験とは異なり、プルトニウムで
はなく高濃縮ウラン爆弾の実験を実施した可能性が高いという点」
と述べた。これは、核兵器の潜在的な売り込み先に、新たな兵器用
核物質の生産ラインの稼動を告げるものだという。

 高濃縮ウランはプルトニウムに比べると、探知が難しいため輸出
が簡単な上、核爆弾製造も容易で販売がしやすい。

 購入に関心が高い国や勢力として、イランや国際テロ組織のアル
カイダのほか、イスラム教シーア派組織のヒズボラやイスラム原理
主義組織ハマスが挙げられた。

 アリソン氏は「万一、テロリストが米国で一発でも核兵器を使う
ようなことがあれば、北朝鮮製である可能性が大変高い」とした。
その上でオバマ大統領に対し、北朝鮮製の核が米国や同盟国の領土
で爆発するならば、北朝鮮が核搭載ミサイルで米国を攻撃したと見
なして対応するという断固とした警告のメッセージを送るよう促し
た。
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ロシアも事前通告確認=北朝鮮核実験
 【モスクワ時事】ロシア外務省高官は13日、記者団に対し、北
朝鮮の核実験について、米国や中国と同時にロシアも事前通告を受
けていたことを確認した。地元通信社が伝えた。
 高官は「(事前通告を)公表する必要性はなかった」と当時の判
断を説明。「ロシアは適切な措置、厳しい措置を取った」と外交ル
ートで北朝鮮に働き掛けたことを認めた上で、「聞き入れられなか
ったのは残念だ」と不満をあらわにした。
 ロシア外務省筋は12日の核実験後、「ロシアに事前通告はなか
った」と述べていた。(2013/02/14-00:57)
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爆発規模は7.3キロトン 北朝鮮核実験、米学者ら推定
2013年2月13日22時1分
 【ワシントン=行方史郎】北朝鮮の核実験について米コロンビア
大の地震学者らが13日、中国で観測された地震波の解析から、爆
発規模はTNT(高性能火薬)で7・3キロトンだったとする推定
結果を発表した。

 地震の規模や実験場付近の想定される地質条件から計算した。広
島に投下された原爆の推定約15キロトンには及ばないものの、
2009年の核実験の爆発は推定2・2キロトンだったことから、
「着実に技術力を高めている」と分析している。

 一方、米エール大学のジェフリー・パーク教授(地質学)の試算
によれば、爆発規模は約7キロトンと推定されるという。過去にカ
ザフスタンで実施された核実験のデータに米地質調査所などによる
北朝鮮の地質条件を考慮して計算した。
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NYタイムズ「中国の重油止めるしかない」
2013.2.13 20:52 sankei[米国]
 【ワシントン=佐々木類】北朝鮮の核実験強行について、米紙ニ
ューヨーク・タイムズは12日付(電子版)で、「核実験に反対す
る中国に対する反抗的な態度だ」と指摘した。

 また、中国政府系の新聞が核実験前、「北朝鮮は高い代償を支払
うだろう」と報じたことも伝えたが、実際に中国政府が国連安全保
障理事会でどう対応するかは不透明とした。

 核実験がウラン濃縮によるものかどうかを見極めるのには、時間
がかかると指摘。国連安保理で協議される制裁策については、中国
から供給されている重油やその他の支援物資をとめること以外、有
効な制裁策は残されていないとの懸念を示している。

 ウォールストリート・ジャーナル紙は同日付(電子版)で「核実
験を止めさせるには、欧米各国は対北朝鮮政策の抜本的な見直しと
これまで以上に強力な制裁が必要だ」とした。
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北朝鮮:核実験 国民団結の狙いも
毎日新聞 2013年02月13日 20時36分
 【北京・米村耕一】北朝鮮の国営報道機関は13日、前日の核実
験の「成功」を喜び、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の功績
をたたえる市民の声を繰り返し報じた。3回目の核実験には、米国
を標的とする核ミサイル開発計画を誇示し、米国を交渉の場に引き
ずり出そうという北朝鮮の中長期的な戦略が背景にある。同時に、
国内では金第1書記の権威を高め、危機を演出して国民を団結させ
る狙いもあるようだ。

 13日付朝鮮労働党機関紙「労働新聞」(電子版)は1面で、核
実験実施の報道に触れた国家機関や工場、農場などの職員らの声を
紹介し、「敬愛する元帥様(金第1書記)をいただく我が祖国の強
大さを実感した」など、金第1書記をたたえる言葉がちりばめられ
た。

 中国の北朝鮮研究者は「金第1書記が父親の金正日(キム・ジョ
ンイル)総書記と同様に強い指導者であることを国民に示す意味が
あった。周辺国で推測されたような『核実験をしない』という選択
肢はなかっただろう」と解説する。
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「半島情勢は一触即発」=「想像超える対応」にも言及−北朝鮮
 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は13日の論評で、「今日
の朝鮮半島情勢は、小さな偶発的事件も地域情勢を揺るがし、全面
戦争に転換し得る先鋭的な状態に至った。挑発者どもは軽挙妄動し
てはならない」と米国などに対し警告した。さらに「敵対勢力がわ
れわれの自主権守護の意志を見誤り、分別なく暴れる場合、それへ
の対応は想像を超えるだろう」とさらなる挑発をちらつかせて威嚇
した。(2013/02/13-18:11)
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制裁強化「全く恐れない」 北朝鮮関係者
2013.2.13 14:47
 中国遼寧省に駐在する北朝鮮政府関係者は13日、共同通信の取
材に応じ、同国の核実験強行を受けた日本や国連安全保障理事会に
よる北朝鮮への制裁強化について「われわれは全く恐れない」と語
った。

 関係者は、日本が金融制裁強化などの独自制裁を検討しているこ
とについて「われわれはこれまでも米国や日本の制裁を受けてきた
が、全く問題はなかった」と述べ、脅威ではないとの考えを示した。

 一方、核実験強行により北朝鮮の友好国である中国との関係が悪
化するかどうかは「(北朝鮮)外務省が談話を発表している」と言
葉を濁した。

 北朝鮮と国境を接する遼寧省丹東市からはこの日、鴨緑江を挟ん
で銃を持った北朝鮮兵士が警備したり、双眼鏡で中国側を監視した
りする様子が確認された。工場や船着き場では住民が雪かきなどを
していた。(共同)
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中国「北制裁に強制力」に反対、安保理で米譲歩
 【ニューヨーク=柳沢亨之】北朝鮮の核実験を受けて国連安全保
障理事会が12日に発表した報道機関向け談話に関し、今後の対北
朝鮮決議に強制力を与える「国連憲章7章」上の措置を求めるとの
文言が中国の要求で盛り込まれなかったことがわかった。

 米国は、制裁決議では7章について明記を目指す考えで、今後の
米中協議の争点の一つとなりそうだ。

 国連憲章7章は、安保理の決定について加盟国に強い拘束力を課
すことをうたっており、7章41条は経済制裁、同42条は武力行
使の法的根拠となっている。7章は、2006、09両年の北朝鮮
による核実験後の安保理決議では明記され、中国も同意していた。

 だが、複数の外交筋によると、12日に行われた緊急会合では、
米国が7章に基づく決議の必要性を談話に明記するよう提案したと
ころ中国が反対し、会合は紛糾。最終的に米国が譲歩し、「(北朝
鮮の核実験は)国際の平和と安全に対する脅威」との文言を入れる
ことで米中が妥協した。

 一方、中国は、談話発表を受けた今後の安保理の対応について、
最も格上の「決議」を出すことには同意する姿勢を示したという。
(2013年2月13日14時34分  読売新聞)
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北朝鮮に「断固たる行動」 米大統領が一般教書
 【ワシントン共同】オバマ米大統領は12日夜(日本時間13日
午前)、上下両院合同会議で2期目初の一般教書演説を行い、北朝
鮮の3度目の核実験について「挑発行為は孤立をさらに深める」と
非難し「世界を率い、これらの脅威に対応した断固たる行動を取る
」と言明、核開発を許さない決意を示した。
2013/02/13 13:27   【共同通信】
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中国は「最後の瞬間まで」北朝鮮の説得を試みていた
13.02.2013, 12:39VOR
   中国は、北朝鮮が核実験を行う寸前まで、思いとどまるよう北朝
鮮を説得していた。水曜、中国メディアが伝えた。
   火曜夕方、朝鮮半島問題に関する中国特別代表を務めるウー・ダ
ウェイ氏は、日本の杉山晋輔外務省アジア大洋州局長と電話で会談
した。その中でウー氏は、北朝鮮の核実験を制止するべく、最後の
最後まで最大限の外交努力を行った、と語った。またウー氏は、6者
協議の枠組を用いて朝鮮半島を非核化する必要性を強調した。

   ウー氏は核実験の前夜、北朝鮮指導部を説得するべく平壌を訪問
する意向であったが、受け入れを拒絶された。
インターファクス
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北朝鮮核実験への中国政府声明、過去2回とほぼ同じ=香港メディア
2013/02/13(水) 11:51 SEARCHINA
  香港メディア・鳳凰網は12日、北朝鮮による3度目の核実験に対
する中国政府・外交部の声明が、過去2回の内容とほとんど同じであ
ったことを伝えた。

  記事は、外交部が12日に発表した声明を紹介。声明は3つのパラ
グラフに分かれ、1つ目は「国際社会の反対を顧みず再度核実験を実
施したことについて、中国政府は断固反対の姿勢を示す」とし、2つ
目は北朝鮮に対する「非核化の約束順守」の呼びかけ、3つ目は各方
面の冷静な対応および6カ国協議による問題解決の呼びかけがそれぞ
れ盛り込まれた。

  記事は参考資料として、北朝鮮が2006年10月と09年5月にそれぞ
れ実施した2回の核実験時の外交部声明を併せて紹介。使用する単語
に若干の変化はあるものの、パラグラフ構成と内容がいずれもほぼ
同じであることを示した。(編集担当:柳川俊之)
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北朝鮮、米国に核実験実施を事前通達=米国務省報道官
2013年 02月 13日 06:36 JST 
[ワシントン 12日 ロイター] 米国務省のヌランド報道官は
12日、北朝鮮がこの日の地下核実験実施に先立ち、国務省に実施
の意図を通達してきたことを明らかにした。ただ実施の時期につい
ては明示しなかったとしている。

同報道官は記者団に対し、「北朝鮮は時期を特定せずに、核実験を
実施する意図を通達してきた」と述べた。ただ、通達があった時期
については明らかにしなかった。
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国連安保理が北朝鮮の核実験を強く非難、「適切な措置」策定へ
2013年 02月 13日 04:00 JST 
[国連 12日 ロイター] 国連安全保障理事会は12日、北朝
鮮による3度目の核実験を受けて緊急会合を開き、核実験実施を強
く非難するとともに、対応を検討する考えを表明した。

安保理の今月の議長国である韓国の金星煥・外交通商相は記者団に
対し、「北朝鮮の核実験は安保理決議の重大な違反で強く非難する
」とし、「適切な措置」の策定を検討すると述べた。

声明は安保理全15カ国が承認した。拘束力は持たない。
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坑道技術はパキスタンを模倣か
2013.2.13 00:23sankei
 北朝鮮が12日に核実験をした豊渓里の実験場では2009年以
降、過去2回の実験で用いた坑道の南側の山腹に別の坑道が掘削さ
れ、計3カ所が監視対象になっていた。

 米ジョンズ・ホプキンス大の分析サイト「38ノース」によると
、3回目の実験は当初、南側の新坑道を使用するとみられていた。
だが、今年に入り、09年に実験を行った西側坑道周辺の活動が活
発化。韓国の金寛鎮国防相は12日、実験は西側坑道を使ったと推
定していると述べた。

 坑道の設計について、米国国立ロスアラモス研究所のヘッカー元
所長らは昨年8月の論文で、北朝鮮はパキスタンから学んだと指摘
している。ただ、パキスタンでは1998年の実験以降、関係者の
手記などで坑道の概要が明らかにされており、パキスタン当局から
設計図を直接入手したか、公開情報から模倣したかは不明だ。

 また、他の米研究者らが政治決断から実験までの期間を「約2週
間」としていたのも、パキスタンの例からの類推とみられる。金正
恩第1書記が「重大措置を講じる決心を表明した」と報じられたの
は先月27日未明で、実験はその16日後だった。(田中靖人)
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核小型化成功を否定=「北朝鮮発表は誇大広告」−韓国情報機関
 【ソウル時事】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)の元世勲
院長は12日、国会の情報委員会(非公開)で、3回目の核実験で
原子爆弾の小型化と軽量化に成功したとの北朝鮮の主張を否定する
見解を示した。出席した与野党議員の話として聯合ニュースが伝え
た。
 元院長は「小型・軽量化段階には至っていないとみられる。現時
点では、北朝鮮が核兵器化に成功したとみていない」と言明した。
さらに、「北朝鮮は弾頭の小型化、軽量化のため努力しているので
あって、原子爆弾を成功させたということは誇大広告だ」と指摘。
「北朝鮮の核能力に対し、過剰に不安がる必要はない」と述べた。
(2013/02/12-22:31)
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追加核実験を示唆=米敵視政策継続なら−北朝鮮外務省
 【ソウル時事】北朝鮮外務省は12日、スポークスマン談話を出
し、3回目の核実験について「われわれが最大の自制力を発揮した
1次的な対応措置だ」とし、「米国が最後まで敵対的な姿勢を取り
、情勢を複雑にするのであれば、より強度の高い第2次、第3次の
連続措置を取らざるを得なくなる」と警告し、追加の核実験や長距
離ミサイル発射を示唆した。朝鮮中央通信が伝えた。
 さらに、「敵対勢力が騒ぎ立てる船舶検査や海上封鎖などは直ち
に戦争行為とみなされ、その本拠地に対するわれわれの無慈悲な報
復攻撃を誘発させるだろう」と、制裁強化の動きをけん制した。
(2013/02/12-21:35)
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核実験「断固反対」表明=「強硬制裁」には難色か−中国
 【北京時事】中国外務省は12日、北朝鮮が国際社会の自制要求
にもかかわらず、核実験を強行したことに対し「断固反対する」と
の声明を発表した。楊潔※(※=竹カンムリに褫のつくり)外相も
北朝鮮の池在竜駐中国大使を呼び、直接抗議。中国は国連安保理で
の制裁決議への賛成も含めた対応を検討しているもようだが、北朝
鮮の不安定化は避けたい考えで、日米韓による「強硬な制裁」には
難色を示すとみられる。
 声明は北朝鮮に非核化の約束を誠実に守るよう求めるとともに、
各国に「冷静な対応」を促した。楊外相は池大使に「強烈な不満」
を表明し、「事態をさらに激化させる言行」を停止するよう要求。
異例の大使への直接抗議で、反対の立場を明確に伝えた形だ。
(2013/02/12-20:50)
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北核爆発、過去2回を上回る規模…地震波を観測
 【ジュネーブ支局】核実験全面禁止条約機関(CTBTO)準備
委員会は12日、北朝鮮で現地時間の同日午前11時57分51秒
、核爆発を示す地震波を観測したと発表した。

 発表によると、地震波の発生場所は北朝鮮が2006年と09年
に核実験を行った地点と一致する。今回の爆発の規模はマグニチュ
ード4・9で、06年の4・1、09年の4・52を上回った。

 同準備委のティボル・トート事務局長は「国際社会の平和と安全
を真っ向から脅かし、世界が取り組む軍縮と核不拡散体制の強化に
逆らうものだ」と非難した。
(2013年2月12日19時10分  読売新聞)
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軍事力強化を表明=ミサイル配備、先制攻撃強調−韓国
 【ソウル時事】韓国政府は12日、北朝鮮の核実験を受けた声明
で、核・ミサイルの脅威に対抗するため「北朝鮮全域を射程圏にす
るミサイルを早期に配備するなど、軍事力拡充にさらに拍車を掛け
る」と強調した。金寛鎮国防相は、より積極的な核抑止戦略が必要
だとして、核施設への先制攻撃に言及した。
 国連安保理を通じた制裁などとは別に、軍事面でも圧力をかける
狙いとみられる。(2013/02/12-17:39)
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北朝鮮が核実験強行 成功と発表
2013.2.12 15:02 sankei[北朝鮮]
 【ソウル=加藤達也】北朝鮮は12日、国営朝鮮中央通信を通じ
、核実験を成功裏に実施したと発表した。北朝鮮の核実験は2006
年10月、09年5月に続いて3回目で、金正恩体制下では初めて。
先の長距離弾道ミサイル発射に続く国際社会への挑発行為で、日米
欧各国が対北制裁強化に動くのは必至だ。

 朝鮮中央通信は、核実験について「爆発力が大きいながらも、小
型化、軽量化し、高い水準で安全で完璧に実施した」と報じた。

 韓国気象庁は同日、午前11時58分(日本時間同)ごろ、北朝
鮮で「人工的な地震」が観測されたと公表していた。観測された地
震の規模は、過去2回の核実験より大きい。聯合ニュースは韓国政
府当局者の話として、北朝鮮が11日に米国と中国に対し、核実験
の実施を通告していたと報じた。
(2013/02/12-00:19)
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北朝鮮、核兵器実戦配備まであと3年、5年?米韓は「先制攻撃」
も視野に
2013.2.9 07:00 sankei[朝鮮半島ウオッチ/外交ウオッチ]
 秒読みに入った北朝鮮による核実験。目的は小型化による核弾頭
化とウラン型への転換とみられ、北朝鮮の核ミサイル配備までの時
間的猶予について専門家は「最短で3〜5年以内」とみる。核実験
で「小型化」が成功すれば朝鮮半島情勢は一変し、準戦時体制とも
いえる局面に入ることになる。こうした危機感を共有する米韓両国
は昨秋の米韓定例安保協議(SCM)で「先制攻撃」も視野に入れ
た対北核戦略の検討に入ったとされる。(久保田るり子)

■警告、威嚇、激高する小声高な「金正恩スタイル」
 北朝鮮は1月後半から「やるぞ、やるぞ」と核実験予告を繰り返
していた。外務省声明、国防委員会声明、金正恩氏自身が招集した
「国家安全・対外部門幹部協議会」の開催などその威嚇ぶりは絶叫
調である。

 父、金正日時代とは明らかに違うこの「金正恩スタイル」の狙い
について、米専門家は「核保有国としての実験の正当性の強調、暴
発の深刻さの宣伝、さらに交渉局面に転じたときの代価のつり上げ
だろう」と分析している。

 別の軍事専門家は「北朝鮮はすでに憲法に“核保有国”であるこ
とを明記しており、その存在の国際的な既成事実化を着実に進めて
いる。同時に国際世論に戦争の危機を煽って、万が一の米韓による
軍事オプションを抑止する効果も狙っているのだろう」と話す。
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北朝鮮のテロ国家再指定を検討 米、核実験強行なら
 【ワシントン共同】オバマ米政権が、北朝鮮が核実験を強行した
場合の対抗措置の一つとして、米独自の金融制裁などの対象とする
「テロ支援国家」への再指定を検討していることが6日、分かった。
米政府当局者が明らかにした。

 北朝鮮が米国への挑発をエスカレートさせていることに対して、
米側も強硬姿勢を打ち出し、核開発を許さない決意を明確に示す狙
いがある。指定はブッシュ前政権時代の2008年10月に解除さ
れていた。
2013/02/08 02:00   【共同通信】
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北朝鮮が中国に特使派遣か 核実験へ説得と反応探り? 韓国紙報道
2013.2.7 20:21 産経[中国]
 【ソウル=加藤達也】7日付の韓国紙、中央日報は、北朝鮮の金
正恩第1書記の特使が6日に中国入りしたと報じた。核実験に関す
る北朝鮮側の立場の説明と、実験を強行した場合の中国側の反発程
度を見極める狙いがあるとしている。

 同紙によると、北朝鮮は核実験に対する中国側の圧力がこれまで
になく強いと受け止めており、中国指導部との協議結果次第では実
験の中止や一定期間の延期もあり得るとしている。この報道につい
て、在韓情報筋は「北朝鮮が要員の派遣を検討していた動きは承知
している」と語っている。
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北核実験、小型で強力な「ブースト型」か
 【ソウル=中川孝之】韓国国防省報道官は7日の定例会見で、北
朝鮮が示唆する3回目の核実験について、「ブースト型核分裂爆弾
」と呼ばれる強化型の原子爆弾を試す可能性が「相当ある」との見
解を示した。同分裂爆弾は北朝鮮保有の全弾道ミサイルに搭載可能
なほど小型で、威力は通常型原爆より強く、開発に成功すれば国際
社会にとってより深刻な脅威となる。

 同分裂爆弾は、重水素と三重水素の核融合反応を利用し、核物質
の分裂を加速し、原爆の威力を高める仕組み。1950年代に米軍
が開発し、核物質にはプルトニウム、ウランのいずれも使用できる。
北朝鮮は1月24日に「高い水準の核実験」の実施を警告している。

 報道官は「(北朝鮮が過去2回の実験で使用した)プルトニウム
弾の中に重水素と三重水素を入れるだけで(同分裂弾は)可能で、
北朝鮮にもできる」と述べた。その威力については「広島や長崎に
投下された原爆の数倍。都市一つが廃虚になる」と指摘した。北朝
鮮がいつ核実験に踏み切るかの見通しには言及しなかった。
(2013年2月7日19時01分  読売新聞)



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