北朝鮮が核実験を実施した。核爆弾の小型化を北朝鮮は目指してい る。ミサイルに載せるためであるが、このため、韓国国防省は６〜 ７キロトンと推定し、破壊力は広島原爆の2分の1以下である。 戦略核兵器というより、戦術核兵器を作ろうとしていることが分か る。それで大きな被害を作るには、核ミサイルを原発に当てるか近 傍に落とすことが効果的になる。 ということで、日本や韓国の原発は、北朝鮮のターゲットにされる ことになっている。 そのため、韓国金寛鎮国防相は、核・ミサイルの脅威に対抗するた め「北朝鮮全域を射程圏にするミサイルを早期に配備するなど、軍 事力拡充にさらに拍車を掛ける」とし、かつ、より積極的な核抑止 戦略が必要だとして、核施設への先制攻撃に言及した。 同様に、安倍晋三首相は12日、北朝鮮のミサイルの発射基地などへ の攻撃について「国民の生命と財産を守るために何をすべきかの観 点から常に様々な検討を行っていくべきだ」とし、必要に応じて敵 の基地への攻撃も検討する考えを示した。 しかし、北朝鮮外務省は、今後も米国が敵対的な姿勢をとれば「よ り強度の高い２次、３次対応を取らざるを得ない」と追加的な核実 験も示唆した。日本政府筋は、北朝鮮が追加の核実験に踏み切る可 能性があるとの見方を示した。 また、韓国の情報機関、国家情報院（国情院）の元世勲院長は１２ 日、国会の情報委員会（非公開）で、３回目の核実験で原子爆弾の 小型化と軽量化に成功したとの北朝鮮の主張を否定する見解を示し た。「小型・軽量化段階には至っていないとみられる。現時点では 、北朝鮮が核兵器化に成功したとみていない」と言明した。 さらに、「北朝鮮は弾頭の小型化、軽量化のため努力しているので あって、原子爆弾を成功させたということは誇大広告だ」と指摘。 というように、完成させるために、２次、３次の核実験を北朝鮮が 行うことを示唆した。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 北朝鮮「２次、３次対応も」 追加の核実験示唆 2013/2/12 22:16 (2013/2/12 23:50更新)nikkei 【ソウル＝小倉健太郎】北朝鮮は12日、2006、09年に続いて３回 目の地下核実験を強行した。核弾頭の小型化や軽量化が進んだ可能 性に加え、核兵器量産への懸念も強まる。核弾頭の輸送手段となり うる弾道ミサイルは、日本を射程に入れる中距離を実戦配備済みで 、昨年末には長距離の発射にも成功。核脅威は新たな段階に入った。 経済制裁などによる国際社会の核開発抑止は手詰まり感を強めてお り、核拡散を防ぐ体制も曲がり角を迎えている。 朝鮮中央通信は12日午後、北東部の咸鏡北道吉州郡豊渓里（ブン ゲリ）の核実験場で、地下核実験を「成功的に行った」と発表した。 「小型化、軽量化された原子爆弾を使い、高い水準で実施した」と 主張し、「多種化された核抑止力の性能を誇示した」などと強調し た。 米国家情報長官室は声明で、爆発規模について「数キロトン」と の見方を示した。韓国国防省は６〜７キロトンと推定した。 北朝鮮外務省は同日、談話を発表し、今後も米国が敵対的な姿勢 をとれば「より強度の高い２次、３次対応を取らざるを得ない」と 追加的な核実験も示唆。日本政府筋は、北朝鮮が追加の核実験に踏 み切る可能性があるとの見方を示した。 日米韓などは、国連安全保障理事会の決議に違反すると厳しく批 判した。日本政府は安全保障会議を、韓国も国家安全保障会議を開 き、今後の対応を協議した。 米ホワイトハウスは声明を発表し「高度に挑発的な行為で、地域 の安定を損ない国連安保理決議に反する」と非難した。「北朝鮮の 核・ミサイル計画は米国の安全保障と国際社会の平和と安定への脅 威」と明言。米国が同盟国の防衛協力に万全を期す方針を示した。 中国外務省は「国際社会の反対を顧みない再度の核実験に断固反 対する」と従来より強い調子の声明を発表。「非核化を受け入れ、 情勢を悪化させる行動を再び取らないよう強く促す」と要求した。 北朝鮮は過去２回、プルトニウム型の核実験を実施したが、ウラ ン濃縮活動も進めている。豊富な埋蔵量を有する天然ウランを濃縮 した核実験に成功すれば、核兵器を量産する事態につながりかねな い。 韓国では「水素爆弾の前段階となるブースト型核分裂爆弾」を使 った可能性を指摘する声もある。重水素などの核融合反応を使って 爆発力を大幅に高めたもので、小型化や軽量化もしやすい。 北朝鮮は日本全土の大半を射程に収める中距離弾道ミサイル「ノ ドン」を実戦配備済み。小型化した核弾頭を搭載したミサイルの実 用化は日本にとって直接的な脅威となりかねない。 日米韓の防衛当局は北朝鮮が昨年12月に発射した長距離ミサイル の射程について、米本土に達する１万キロメートル以上と分析した。 米国は核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）の開発を 警戒している。 北朝鮮はイランやシリアなどと密接に軍事交流をしており、これ ら諸国やテロリストへの核拡散の懸念も根強い。国際社会は核拡散 防止条約（ＮＰＴ）で核兵器保有を米国、中国、ロシア、英国、フ ランスの５カ国に限定してきたが、インドやパキスタンなど実質的 な核保有国は拡大し続けている。北朝鮮の核実験によりＮＰＴ体制 は一段と揺らぎそうだ。 気象庁は豊渓里の核実験場付近で、12日午前11時57分50秒に発生 した自然の地震と異なる地震波を感知した。地震の規模を示すマグ ニチュードは5.2だった。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 核小型化成功を否定＝「北朝鮮発表は誇大広告」−韓国情報機関 【ソウル時事】韓国の情報機関、国家情報院（国情院）の元世勲 院長は１２日、国会の情報委員会（非公開）で、３回目の核実験で 原子爆弾の小型化と軽量化に成功したとの北朝鮮の主張を否定する 見解を示した。出席した与野党議員の話として聯合ニュースが伝え た。 元院長は「小型・軽量化段階には至っていないとみられる。現時 点では、北朝鮮が核兵器化に成功したとみていない」と言明した。 さらに、「北朝鮮は弾頭の小型化、軽量化のため努力しているので あって、原子爆弾を成功させたということは誇大広告だ」と指摘。 「北朝鮮の核能力に対し、過剰に不安がる必要はない」と述べた。 （2013/02/12-22:31） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 敵基地への攻撃も含め検討 首相、予算委で見解 2013/2/12 20:14nikkei 安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、北朝鮮の核実験に関連 して弾道ミサイルの発射基地などへの攻撃について「国民の生命と 財産を守るために何をすべきかの観点から常に様々な検討を行って いくべきだ」と述べた。必要に応じて敵の基地への攻撃も検討する 考えを示したものだ。 敵基地攻撃について首相は「他に手段がないと認められる限り、 敵の誘導弾などの基地を攻撃することは憲法が認める自衛の範囲内 に含まれる」と従来の政府見解を踏襲したうえで「政府見解は現時 点での考えを述べたもので今後、国際情勢は変化していく」と指摘。 「敵地攻撃能力の保有を現時点では考えていないが憲法上は許され る」とも語った。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 北朝鮮、米に核実験を11日通告 日本にも米から情報 2013/2/12 13:55nikkei 菅義偉官房長官は12日の安全保障会議の後の記者会見で「政府と しては北朝鮮による核実験の可能性が高いと判断した」と述べた。 北朝鮮が11日に米政府に「近いうちに核実験を実施する」と伝え、 米政府が速やかに日本側に連絡してきたことも明らかにした。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 核問題：破壊力は広島原爆の2分の1 2013/02/12 15:36 韓国国防部（省に相当）は12日、地質資源研究院による調査の結 果、この日午前11時57分に北朝鮮の咸鏡北道吉州郡でマグニチュー ド4.9の人工地震が感知された、と発表した。地震は核実験によるも ので、その威力はTNT火薬6−7キロトンを爆破したのと同じだという。 これは、1945年に米国が広島に投下した原子爆弾の2分の1ほど。 国防部側によると、北朝鮮で2006年に行われた1回目の核実験で使 われたのは1キロトン、09年に行われた2回目の核実験では2−6キロ トンだったという。広島と長崎に投下された原子爆弾の威力はそれ ぞれ13キロトン、22キロトン。 チョソン・ドットコム／朝鮮日報日本語版 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 核実験「断固反対」表明＝「強硬制裁」には難色か−中国 【北京時事】中国外務省は１２日、北朝鮮が国際社会の自制要求 にもかかわらず、核実験を強行したことに対し「断固反対する」と の声明を発表した。楊潔※（※＝竹カンムリに褫のつくり）外相も 北朝鮮の池在竜駐中国大使を呼び、直接抗議。中国は国連安保理で の制裁決議への賛成も含めた対応を検討しているもようだが、北朝 鮮の不安定化は避けたい考えで、日米韓による「強硬な制裁」には 難色を示すとみられる。 声明は北朝鮮に非核化の約束を誠実に守るよう求めるとともに、 各国に「冷静な対応」を促した。楊外相は池大使に「強烈な不満」 を表明し、「事態をさらに激化させる言行」を停止するよう要求。 異例の大使への直接抗議で、反対の立場を明確に伝えた形だ。 （2013/02/12-20:50） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 軍事力強化を表明＝ミサイル配備、先制攻撃強調−韓国 【ソウル時事】韓国政府は１２日、北朝鮮の核実験を受けた声明 で、核・ミサイルの脅威に対抗するため「北朝鮮全域を射程圏にす るミサイルを早期に配備するなど、軍事力拡充にさらに拍車を掛け る」と強調した。金寛鎮国防相は、より積極的な核抑止戦略が必要 だとして、核施設への先制攻撃に言及した。 国連安保理を通じた制裁などとは別に、軍事面でも圧力をかける 狙いとみられる。（2013/02/12-17:39）